サンタ候補だった5人の有名俳優とは？「バッドサンタ」監督を直撃

酒と女に目がないダメ人間で、おまけに子どもが大嫌い。口を開けばトラブルを巻き起こし、その本業はクリスマスシーズンのデパートを狙う大泥棒、という史上最悪のサンタクロースを描き、全米で賛否両論を呼んだ異色コメディ「バッドサンタ」のテリー・ツワイゴフ監督に話を聞いた。

「実はプロデューサーからは、ジャック・ブラックを主演にというリクエストがあった。でも、今回の作品に彼は合わないと思ったので、『それなら僕は絶対に撮りたくない』と言ったんだ。そこで、ダメもとでビル・マーレイに脚本を送ったところ、『出演したい』という返事をもらった。ところが、いざ契約の段階になった時に、急に彼が姿を消してしまったんだ。これは、彼を知る人にとっては珍しい話ではないらしいんだけどね」

そして、マーレイの代わりに提示されたリストがまた凄い。「次にプロデューサーから出てきたリストは、ジャック・ニコルソン、ロバート・デ・ニーロ、ショーン・ペン、そしてビリー・ボブ・ソーントンの4人だった。で、ソーントン以外の3人にも会ったんだけど、どうしてもスケジュールが合わなくて諦めたんだよ」

何とももったいない話だが、とにかくサンタはソーントンに決まった。「ソーントンについては、コーエン兄弟の『バーバー』の素晴らしい演技が印象に残っていたんだ。それに、サンタには太っているイメージがあるので、『痩せている彼が演じたら、かえって面白いだろうな』と思った。嘘っぽい演技をするところを見たこともないし、リアリティのある演技をする彼に、バッドサンタを演じてもらいたいと思った。でも、今振り返ってみれば、4人のうちの誰が演じたとしても、素晴らしいバッドサンタになっただろうね」12月4日よりロードショー。