角川、映画界へ更なる大攻勢。日本ヘラルド映画を傘下に
2004年3月16日 12:00
02年に大映を買収し、角川大映(この4月より角川映画に名称変更)を設立。映画業界での復権を狙い、攻勢を強めていた角川グループが、去る10日、日本ヘラルド映画の筆頭株主(44%)となり、同社を傘下に収めたことを発表した。
角川グループは76年の「犬神家の一族」で映画製作へ乗り出し、その後、自社媒体を利用した物量宣伝とアイドル映画路線で一時代を築いた。しかし、その後の作品の興行的失敗とカリスマ社長の退陣で、一時は映画事業と距離を置いていたが、90年代後半は「失楽園」や「リング」のヒットを境に勢いを取り戻し、ここ数年、映画業界での更なる事業拡大を模索していた。
今回「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなど洋画配給に定評があり、シネコン経営も手がけるヘラルド映画を傘下に収めることで、同グループは、配給事業の強化ならびに製作、興行、ソフト販売の分野でも提携を図る形となる。いよいよ大攻勢に出た角川の今後に要注目だ。