劇場公開日 2022年7月22日

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「監督のナチスに対する憎しみのようなものを感じる」アウシュヴィッツのチャンピオン じーたらさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0監督のナチスに対する憎しみのようなものを感じる

2022年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アウシュヴィッツ収容所に入れられたポーランドのボクサー視点で見たホロコーストサバイバル映画。

テディと称されるボクサーが、パンをもらうためボクシングの試合をしていくのだが、
彼が色んな相手を付けられ、戦っていくいく姿は、彼の生きる意志と同時に、彼が生き残れば誰かは死ぬという不条理を表していた。

また彼の視点で描くナチスの蛮行が包み隠さず表現されている。
もちろんナチスの犯した行いを描いた映画は多々あるのだが、この映画は飽くまでもボクサー視点なので、フォーカスが当たってないところで、ナチスがアウシュヴィッツでやった蛮行が垣間見えるのだ。

この作品は、テディというボクサーのアウシュヴィッツ体験記のような描き方をしているが、
根本にはナチスのひどい行いを決してオブラートに包むことないよう描く、と言う監督の意思を感じる。観る側をテディと同じような視点に立たせ、疑似体験をしてもらう意図も感じられた。
それだけ彼は家族、親戚からナチス体験談を叩き込まれてきたのだろう。

しかし、毎年のようにホロコースト映画が公開されるが、毎回ドイツ語で蛮行が行われる映画を観させられるドイツの映画関係者はきっと複雑な想いだろう。それほどナチスの行いは現代史に傷を残したという事だが。

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じーたら