「リンクレイターらしい題材 × リンクレイターらしいアニメ = 懐古と進歩のスイートノスタルジック・トリロジー」アポロ10号 1/2 宇宙時代のアドベンチャー とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0リンクレイターらしい題材 × リンクレイターらしいアニメ = 懐古と進歩のスイートノスタルジック・トリロジー

2022年10月30日
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高校『バッド・チューニング』大学『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』のようにリチャード・リンクレイターの当時の記憶
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『ウェイキング・ライフ』『スキャナー・ダークリー』とアニメ表現を探索するリンクレイターとアニメ表現の関係
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"一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ"…リンクレイター節スイートでパーソナルな20世紀ノスタルジック企画は3部作になって宇宙へと打ち上げられる!!! "古き良き"かはさておき今の価値観からすると考えられないようなことも生きた当人からすれば思い出には違いない色々ブッ飛んだ最後の時代。

"あの頃"…想像力に満ちた -- 要は嘘つきな-- 彼自身の60年代に宇宙飛行を夢見て過ごした子供時代の思い出が、当時の価値観や音楽と共につまった宝箱みたいな作品!最高すぎるタイトルと最高なアニメーション、内容ももちろん最高いとしさ全開!! ただただ最高でメチャクチャ"好き"がつまっていた!当時を形作った要素をひたすら振り返っていく語り口は一周回って新鮮?主人公の大人になってからの語りは盟友ジャック・ブラック!トラックの後ろに子供たちを乗せて112kmで海まで行ったり、動物のようにしつけられていた体罰も遊びも安全などそっちのけの宇宙時代。未来は明るかった!生活に入り込む宇宙。いつしか見たと思うようになる、まるで自分も60年代のその場に居合わせていたみたいに錯覚するだろう。

『ウェイキング・ライフ』では実写映像を撮影しそれをデジタルペインティングで加工し、『スキャナー・ダークリー』では俳優を撮影した実写映像をトレースしてアニメーション化するロトスコープという技法によって制作。そして今回もまた『スキャナー・ダークリー』路線のアニメなのだけど、別の意味でこれがまたすごく合っていてよかった!本当に宇宙に打ち上げて、宇宙人に見せても恥ずかしくない内容だ

とぽとぽ