劇場公開日 2022年10月21日

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「懐かしいSFジュブナイル」ぼくらのよあけ 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0懐かしいSFジュブナイル

2022年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

近未来が舞台だけど、懐かしさがあふれるSFジュブナイル。今もうない阿佐ヶ谷団地が舞台で、メインの子どもたちの遊びもややSFが飼っている部分もあるけど、昭和っぽい。大人は子ども時代を懐かしく思い出すだろうし、子どもは宇宙の壮大さにワクワクする。センスオブワンダーがたくさん詰まっている。たまには大きな希望を語ってくれる作品がないとやっぱり寂しい。
ストーリーの核は、AIと人の関係、そしてAI同士の絆。AIと人は友達になれるのかを主人公と家庭用AIロボのナナコとの関係で描き、宇宙船のAIと地球の人工衛星のAIとに密かな友情(のようなもの?)があり、さらに遠い宇宙にある惑星への想いと接続されて、夏休みの小学生たちのたくらみが、心地よく壮大なスケール感になっていく。子どもたちの親たちの立ち位置もすごくいい。危険を顧みない子どもたちを叱りつつ、でも彼らの意思も尊重して手を貸す。かつて自分たちにも同じ時期があったことを思い出しながら、それでいて、自分たちが叶えられなかった夢を押し付けたりもしない。誇張のない親子関係が描かれていることも良い。

杉本穂高