劇場公開日 2022年9月24日

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「この映画を見るとウクライナの立ち位置が見えてくる。」バビ・ヤール caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0この映画を見るとウクライナの立ち位置が見えてくる。

2022年10月2日
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鑑賞方法:映画館

この映画を観ていると、結局、現在のウクライナ問題とは何なのか?ウクライナは単独で成り立つことができる国家なのか?ということについて考えさせられる。
結局、旧ソ連圏の一部だったウクライナがナチスに占領されているのだと思うが傀儡政権のようなものを作り、民衆を陽動し、ヒトラーを信奉させるまではいいが、次には同じ民衆がヒトラーを批判し、ヒトラーのポスターを剥がし、ソ連という国家での団結を叫んでいる。
今回のウクライナ問題も、おそらくロシアから独立しNATOに入るとゼレンスキーは叫んでいるが、NATOに見放され、単なる戦場にされ、再びロシアに吸収されていくのではないだろうか。
この破壊行為たるや無惨である。
ゼレンスキーに第三次世界大戦を始める権利はない。核兵器が使用される前に、武装解除して、どこかに亡命すれば、この紛争は終わる。
ロシアに攻撃するなと言っても、ウクライナにはロシア系住民もいるため、現実はそうもいかないだろう。
ウクライナはいずれにしても、単独では存在できない。どこかの政治圏、経済圏に入らなくてはいけない。
本当はNATOにはウクライナを受け入れる気はないと思うし、ロシアと戦争をする気もない。
セルゲイ・ロズニツァ監督はウクライナ側の人かもしれないが、逆説的に今回の問題を浮き彫りにしているように思う。
これから日本だけ平和な時代も続かないだろう。その時代はすぐ目の前に来ているように思う。

#159

caduceus