劇場公開日 2022年2月4日

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「マフィア、ギャング映画好きにおすすめのマニアック作」ギャング・オブ・アメリカ 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5マフィア、ギャング映画好きにおすすめのマニアック作

2022年2月28日
PCから投稿

マイヤー・ランスキーといえば『ゴッドファーザーPART2』でリー・ストラスバーグが演じたハイマン・ロスのモデルになった人物であり、数ある「ゴッドファーザー」の登場人物の中でももっともモデル度が高いキャラ。そのランスキーが、一体どんな人物だったのかを落ち目のジャーナリストが追いかける構成になっていて、地味ながら入門編として入りやすい作りだと思う。

それでいて、ハーヴェイ・カイテルの正体を掴ませない演技もあって、新たなレイヤーは加わってもどんな人物だったのかはいまいちわからない。それも「わかった気になる」お手軽に伝記映画とは違う、本作の作り手の真摯な部分だと思う。

基本的にユダヤ人目線を貫いていて、いささかランスキーを美化し過ぎてないかと思う部分もあるが、第二次大戦時の対ナチス工作など、ギャングの所業に収まらない部分も興味深い。『ゴッドファーザーPART2』だけでなく、『バグジー』や『モブスターズ 青春の群像』などの関連作と併せて観るのもオススメ。

村山章