劇場公開日 2021年10月29日

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「狂気の芸術ともいえますが、監督はただの変人だわ」アレックス STRAIGHT CUT nakajiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5狂気の芸術ともいえますが、監督はただの変人だわ

2021年12月16日
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時は全てを破壊する
途中退場者続出
最も禁忌を犯した傑作

なんか訳も分からず鑑賞
冒頭から延々と光の点滅
なんや、故障か?
目を伏せながら耐えていると
続いて景色がグルグルまわるまわる
気持ち悪くなります

一瞬で理解しました
意図して観客をイラつかせているんだ

映画は娯楽と芸術の二つの面を持っている
特にヨーロッパは芸術の側面が強い作品が多い
スカッとしたり、笑ったり、泣いたり
映画は色々な感動を与えてくれる
でも芸術なら美しい面だけでは片寄ってしまう
反対な面の作品が無いといけないよね
コレはそういう作品なんだと推測しました

こういう嫌がらせがずっと続くのかと思ったら、素っ裸の男女のベッドでのイチャコラ
女の子と同じベッドで朝を迎えるのはモテない君の憧れだから・・・
やっは、嫌がらせやんか
フランス映画だからモロ、チ〇コ丸出しだけど、残念ながらモザイク

そして、ピエールの延々と続く下品な猥談
電車の客も大迷惑だけど、観客もゲンナリ

コレだけで観客が帰る要素は十分なんだけど
この後、壮絶なレイプシーン
女優の演技がリアリティーありすぎて気持ち悪くなります
レイプしたあと顔を殴る蹴るはもう、犯人に憤(いきどお)りしか無い
このシーンの最中にいたたまれなくなって帰った人が多いんだろうな
ただ、暴行犯がホモだから犯されたのは別の方なんですよ
はっきりいって、あんなに簡単には犯されるわけは無いので、わかる人にはリアリティーに欠けたかもしれない

マルキュスの行動も男の傲慢さがあからさまで腹が立つ
意識不明の恋人に付き添うのが本当にでしょう
もちろん、何も出来ないので犯人探しに行くのが合理的かもしれないけれど、自分の物が壊された事に腹を立てているようにしか見えない

そして、ピエールの狂気の暴走
わけがわからない
ラストのテロップ
時は全てを破壊する
余計にわけわからん

何一つ観客はいやされない
混乱だけが残った
ついでに思ったのは
題名にアレックスと付けたのはてきとうだな
やりたい放題やった監督は題名なんてどうでももよくなったんだろう

後日わかった事ですが
アレックスは2003年にカンヌ国際映画祭で
公開された映画で
今回は監督本人が編集しなおしたSTRAIGHT CUT版なをだそうです
STRAIGHT CUT?そういえば、アレックスの後ろにそんな文字がありました
なんと、2002年版はラストから始まりエピソードを逆にさかのぼっていくという考えらる無い作品だったんです
それだけでなく、モザイクになっているチ〇コをわざわざCGで作ったとなるとモロで見せられたカンヌの客は可哀想にすら思える
狂気の芸術ともいえますが、監督は筋金入りの変人だわ

nakaji