劇場公開日 2021年5月29日

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「コミュニティの存在を知ることは重要」ラプソディ オブ colors バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0コミュニティの存在を知ることは重要

2021年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

障がい者、健常者関係なく集うコミュニティを
描いたドキュメント作品です。

このコミュニティに参加している方々の表情を
見る限り、とてもとても充実されています。
どんなに辛いことがあっても、この場では
何も否定されず、疎まれず、叱られることもなく。
ただ、ただ、楽しむだけ。笑い合うだけ。

そこで晒しているのはその方々の全てでは
ないのでしょうが、社会で生きているときは
身につけているであろう鎧の何枚かを
脱いでいるように見えました。

とても心地よいのでしょうね。
それは障がい有無ではないのだろうなぁと。
健常だろうがなかろうが、種類の違いは
あるでしょうが生きにくいと思うストレスは
あるはず。それらを感じさせない場所、時間
とはとても貴重で愛おしいはずです。

だから人は集まり、去ることが悲しくなる。
でも、人は変わっていきます。
それまた障がいの有無にかかわらず。
だから、コミュニティを去っていく人もいます。
けど、それが普通・・・というか一般的。
「○○だから・・・居る」なんていう足枷は
人が集まるコミュニティには不要なんでしょう。
軽やかに楽しめなくなっちゃうから。

しかし、最後の方で「障がい」という点が
人間関係を変えてしまうということが描かれます。

「あぁ、そういう捉え方もあるのか・・・」

障がいがある方と近くなっていくということは
こういうことか・・・と学びました。

共通した楽しいことがあるから人が集まる。
なかなかあるようで無い。
このコミュニティに集うことができた方々が
羨ましかったです。奇跡的な場所だったのでは?
と思います。

良作でした。

バリカタ