劇場公開日 2021年7月9日

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「この中国映画にはアジア的やさしさがある」唐人街探偵 東京MISSION 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0この中国映画にはアジア的やさしさがある

2022年1月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

初鑑賞
字幕版で鑑賞
海外作品は原則的に字幕版で鑑賞するべき

中国映画
中国で人気シリーズの3作目
探偵もの
坊ちゃんカットの若い男が私立探偵で遠い親戚のおじさんが何でも屋という中国人コンビの活躍
密室殺人事件の謎を解く
中国語圏にありがちなアクションコメディーでもある
娯楽映画としてはギリギリセーフじゃないか
色々詰め込みすぎ

一番の見どころは空港ロビーでのでのアクション

蜷川実花の写真のように映像が鮮やかだ
妻夫木くんの派手なスーツが特に好き

脚本はまずい
まずいうえに冗長
80分くらいならセーフだが136分は長すぎる
人物や組織の設定も荒く単刀直入に酷い
アクションコメディーも裁判所では辛気臭い話になったが涙が溢れるどころか感動すらしなかった
ベテラン鈴木保奈美がいくら名演技を見せても貰い泣きさえできなかった
B級というよりC級だ
よくいえばシュールだが悪くいえば・・・まあいいや
同じ様な内容でも日本人の監督や脚本家の方が面白い映画を作れたはずだ
自分は日本映画が好きだが海外の作品を過剰にありがたがる卑屈な映画通を軽蔑している

日本の俳優が出ているから鑑賞した
これだけのメンバーが出ていたら日本の映画ファンなら観たくなるだろう
映画館では観れなかった
存在すら地元のレンタルビデオ屋で知った
中国映画で日本を扱うとだいたいが反日映画になるが今回はそうではないから安心してくれ
空海の映画も反日ではなかったから最近はそういう流れなんだろう
そんなものばかり作っていても商業映画としてはダメだと中共もやっと気付いたんだろうか
反日映画なら日本の左翼メディアが嬉々として宣伝するんだろうけど
これだけの豪華なメンバーを揃えて扱いが小さいのは寂しい
アジア系の組織や立憲民主党が資金提供しないことにはどこの企業も中国映画をPRしてくれないのかもしれない

中国人コンビに協力する日本人探偵・野田昊に妻夫木聡
親が大金持ちのボンボンと言う設定
東京のキングらしい

黒竜会と敵対する東南アジア商会のボスの秘書・小林杏奈に長澤まさみ

警視正・田中直己に浅野忠信
小栗旬版『ルパン三世』の銭形とキャラが似ている

強○殺人容疑の指名手配犯・村田昭に染谷将太
前回の中国映画では空海を演じたのに今回は凶悪犯
しかもポスターではみんなと一緒に同じポーズで笑顔

日本のヤクザ黒竜会組長・渡辺勝に三浦友和
密室での殺人の疑いで逮捕される
今回の依頼主
黒竜会の組員・大犬孝に六平直政
黒竜会の組員で大犬の子分・犬童に酒向芳
先代の組長に奥田瑛二

検事と裁判官の双子で一人二役を演じる鈴木保奈美

銭湯の受付嬢に橋本マナミ

忍者とかお辞儀とか「どうぞどうぞ」などなど海外映画にありがちな日本人像は相変わらず
お隣の中国でさえこの有様
中国といえば未だにラーメンマンの辮髪をイメージするからいえた義理じゃないけど
「どうぞどうぞ」なんてダチョウ倶楽部のネタじゃん
顔は似ているが中国人もガイジンなんだなと再確認

エンドロール前半はインド映画を彷彿させるダンス
日本の盆踊りや歌舞伎をイメージしたのかインド映画に比べるとかなりクリティは低い
それゆえに運動神経が悪い人でも真似できそうだが僕はやらない

野川新栄