竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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細田守監督の卒業作だった
これには細田守監督の作品たちを愛する人へのファンサービスのような作品という側面がある。
これまでの時をかける少女から未来のミライに至るまでの作品のオマージュと対比が随所に散りばめられている。オマージュには些細なものから本質的なもの、スタジオの好みまで多岐に渡る。
【今作におけるオマージュ】
最も小さなものではおおかみ子供の雨と雪のような家族団欒で焼き鳥を食べるシーン、大きなものでは終盤の時をかける少女のように下り坂で転ぶシーン。なかにはバケモノの子の渋天街を思わせる迷路や、サマーウォーズにもあったセーラームーンを意識した変身シーンが再登場した。
またオマージュとは違うが、ストーリーの展開内で初めてカップルが成立するというファンサービスもある。
これらは物語の本質とは関わりのないものだが、これらによって本作が細田守監督の総集編的な意味合いを持つことが十分すぎるほどに感じられる。
そして細田守監督が実際の体験を基にストーリーを組み上げるのはスタジオのプロモーションで知っている人も多いだろう。それが今回はなんだったのか。
それはインターネットへの怒りだったように思う。
時をかける少女で名を揚げ、サマーウォーズで世間が抱くイメージと期待に応えつつ大きなヒットを生んだ。結婚して親戚が増えた体験からサマーウォーズを描き上げた監督は、おおかみ子供の雨と雪から1作挟んで自身の子供と子育てをテーマに作品を作ったが、それらは監督への世間のイメージから離れた受け入れられにくい作品だった。特に未来のミライに対するネットの声はすごいものだった…今作はそれらに対する気持ちが噴出しているように見えてならない。
今回の作品は視聴者目線で明確な敵が存在する。ジャスティンという行き過ぎた正義を振るうキャラクターで、世に言う正義マンを揶揄した存在である。しかし敵として描かれる彼が裁きを受けることはない。スポンサーが剥がされるくらいである。社会の実情を強く映し出した存在と展開だが、これと同じキャラクターとして竜の父親がいる。彼も映画内で何らかの裁きを受ける描写はない。DVを働き、見ず知らずの少女に暴力を振るうような、人の道から外れた存在に然るべき罰を与えることのできない現実を描いている。彼らはこの物語が監督から見た社会をそのまま描き出した作品であることを示すキャラクターである。
【今作における対比】
全編を通して、一貫して監督の出世作であるサマーウォーズとの対比が描かれる。
インターネットのよい面に強くフォーカスしたサマーウォーズと、負の側面を嫌というほど強調した竜とそばかすの姫。仲間や親戚がアバターを通してインターネット上で集まることをメインとしていたのに対して、仲間たちがASより先に現実で駆けつける今作。
監督自身が作り上げたインターネット像に対して、経験を以って否定をする今作は、観る人が「つまらない」という感想をインターネット上で述べることに野暮ったさを感じさせるものである。不特定多数相手に本当に聞いてるかも分からないような言っても言わなくてもいいことを、顔も出さずに述べることは今作に限ってはよしておいた方がいいんじゃないか…と。
実際今作の感想として「つまらない」とだけネット上に記した知り合いに対して、本当に映画を観たのかと疑ってしまった。
作品単体だけでなく、監督が今作を通して伝えたかったことを受け取るべき時間だったように思う。
最後に、今作は歌がとても素晴らしい作品であることは疑いようもない。観終わった後も楽しみのある良い作品だった。
2回目はもっと泣けた
親は利害得失やエゴを越えて我が子を守ろうとする存在だが、鈴の母親はその外側にいた他人の子を助け、しかも自分は死んでしまった。そんな母親の行動を理解出来ず、長い間苦しみ続ける鈴の姿が丁寧に描かれていた。Uで得たもの全てを投げ捨ててでも知らない他人を助けたいと行動したその果てで、鈴はやっと母親の思いを受け入れることが出来たのだなと感じた。家族の物語であると同時に、鈴が解放されるための物語でもあったのかな。映像美と歌声に魅了され、展開に涙が止まらなかった。
竜の正体は、すぐ分かったけど学園アイドルの好きな人を外した件。
青春なんて遠い昔さ。
佐藤健氏の声を加工せずに使ったっていうから、てっきり歌うのかとエンドロールまでソワソワしてた阿呆は私です。
健氏が歌ったら、ミュージカルだったけれど、どちらかといえば、壮大なミュージックビデオ?な映画。『君の名は』をミュージカルという人はいなかった気がするけれど。。。歌の位置は、本家の方が登場人物、ガンガン歌いますから。
それよりも!親子、しかも、血縁や父子をテーマにしている細谷守監督が、今回、ぐっとつっこみました。私は、そこがもっと評価されるべきかと思う。むしろ、そこだけにフォーカスすると、見る人が限られるから、前半に緩衝材を詰めてもらったと思う。辛くて泣いてしまったのだが…非現実的なラストではあるけれど、知らなくてはいけない現実があることを、私達は知らなくてはいけない。
ディズニーみたい?
前半部分は、ひたすら「美女と野獣」、後半から本領発揮して時間足らずになってしまったのが残念でした。
が、絵と音楽がとても素晴らしく、観てよかったので星4つです。
鈴が自身のトラウマを乗り越えていく心理描写が良かったです
ストーリーの辻褄が?なところは確かにありますが、それ以上に鈴が自らのトラウマを解放し、乗り越えていく心理描写が上手く描かれていて、良い作品だと思いました。
鈴が竜と接する事により、竜の心の傷ををどうにかしてあげたいという鈴の良心が芽生え、鈴の心も動き出したんだと思いました。鈴は人前で歌うのも拒否反応で吐いちゃう位辛い事だったから、例えUの中で歌えたしても、自分の本当の顔を晒して歌うということは、自分の心の傷に否応なしに晒される事となり、とても恐怖な事だと思います。それでも竜への強い思いから自らの顔を晒して、自らの心の傷にも晒されて曝露できたからこそ、鈴自身のトラウマも解放できたんだと思いました。
鈴が一人で竜の父親のところに行って直接異議を訴えた場面は、鈴自身が母親への未練の思いを乗り越え、強い意思を持って行動できる大人に成長した事を表現する為と、虐待は絶対に許さないし、許されないというメッセージを伝える為に、あえて竜の父親と鈴一人で対峙させたのではないかと思いました。
ネットの匿名性は、傷ついた心に触れずに自分を表現できる手軽さはあるけど、匿名性や傷に触れない分、限界があると思いました。
鈴を見守ってる友達や大人達は監督自身で、この作品を通して鈴や竜のような人達を助けたいという監督のメッセージが含まれてる様な気がしました。
サマーウォーズか美女と野獣か?
別に細田守が嫌いなわけではないので悪しからず。
プロモーションでその両方が目に浮かんだのは自分だけではないでしょうか。
まぁサマーウォーズは本人の作品だし年数が経ち進化。
鯨もリアル鯨でびっくり!
公開前に細田監督のインタビューをテレビで見てディズニー美女と野獣の監督?との会談で日本版を作成したいと語ってたのを思い出しました。(多分スッキリ)
内容は幼少期に母親を事故で亡くし心を閉して高校生活を送る少女の物語
Uに登録して成功と出会いを経験し心境の変化が起き始め物語が進む。
仮想空間Uのアバター能力は精神の抑圧が高いほど強い?なんか分からん設定が後半に判明し冒頭の説明接続時に身体能力?等はどうなったのかと思った。
↑の説明は違ってたらすいません。
どんなオチになるのかと思いながら観てましたが、まぁ結果オーライで大円団。
余談ですが校舎での部活勧誘のとこでそれぞれの視線を見て覚えてるとちょっとだけ面白いです。
安定の世界観・足らぬストーリー
前評判も高く、多くの広告が入ったこの作品
監督も評判の細田守監督
前作を通し魅力ある映像と音楽
CGを駆使した表現や
イラストレーターや今回は衣装担当者の力が入っていて
細部に至る表現や色映え、主人公・ベルの遺書などは
目を見張るものがあり
それだけでも観て楽しむことのできる作品であると言える。
音楽も世界観を意識して作っているだけあり
流石のマッチング
盛り上がるところは盛り上がり
バラードのところはシリアスしっとりと作品を
良く表し表現されていた。
CMにもあったライブシーンなどは
今回IMAXで見たこともあり納得のでき!
作中に出てくるシステム「U」も近未来的であり
現代を表し又、進化させた表現で
既視感もある中でより良いものを求めたくなる
気持ちを良く刺激される
こらは「サマーウォーズ」にもみられ
デジャヴを感じるがおおむね好感である。
しかし、多くの人が言っている様に脚本に問題がある事は否定できない。
細田監督の作品はストーリー性に脆弱を感じざるおえない。
全体的は構成自体は良いと思うし
流れからの判断的には私的には好きな作品ではあるものの
限られた時間の中で表現する事においては御粗末である。
物語の重要で無いところのピックアップや起承転結の多寡、結末はありきたりでも
そこへもっていく渦中で結果の受け取りテンションは変わるはずなのに
「あゝやっぱり」となってしまうことが残念でならない
星5にならない所以である
しかし、上記のの通りハマるところも多くカジュアルに観れる事からリピート視聴決定かな
感動的、かつ考えさせられる作品。
面白い、感動しました。
ただ、ストーリー性はサマーウォーズに
比べると乏しく、スピード感もない。
映像美と歌を楽しむ感じにはなる。
個人的には好きですが。
良かった点
・感動もしたけど、テーマは現実的な、ネットの秘匿性や、児童虐待に対するメッセージ、諦め無ければ変われるという強いもの。
それらをネットと現実から上手くまとめていて流石です。
・映像キレイ。
・歌、上手い!聞き惚れました。
・佐藤健さん、竜も恵も上手い。年齢違くても出来る演技力に感動。
気になる点。
・サマーウォーズみたいな描写が非常に多い。
仮想世界から始まるのが一緒、
同級生と二人でPC前で何かするのや、
仮想世界の守り神的なのもくじら、
くじらが潮吹いて、祝福するイメージも一緒、
囲まれて動けなくなるとか、
どこかの空間の扉を閉めて封鎖するのや、
飛ぶ姿も同じ。
さらに、現実世界での主人公の仕草とかもかなり似てる。
最終的な結末は違うが、
最初はBellはキングカズマ、
竜はラブマシーンに近い印象があり、
映像美以外の新鮮さはほぼない。
サマーウォーズの方が面白いという意見は出そう。
・クライマックスが物足りない。
かなり残念だった点はストーリーです。
大人がポンコツすぎる。
鈴たちは恵のところまで行く前に、
Uの中でこんなことが!みたいな話をして、
これどこ!?って聞いて、
恵たちの近くの大人に助けを求めるべき。
それができるくらいBellには知名度があったはず。
後、少なくとも忍は鈴に付いていくべきだ。
いや、お前を守る、じゃなかったのかよ。
結局晒すだけで、何を守ったんだよ。
鈴が来るまでの数時間、恵の父親が何もしてないなんて有りえない。
逃げるかさらに監禁するかしないのは何故だ?
そのため、最後ストーリーがペラペラな印象。
恵の父親とジャスティンが同一人物で、
ジャスティンがBellを誘拐かつ脅迫したとかがバレて、
さらに恵の父親の虐待もバレて、
両方失脚とかまであれば良かったのでは。
単純な疑問類
・あんなデカイPC系統、どうやって同級生は担いだのだろうか?
・なぜ竜にはAIの部下がいるのだろうか?
・なぜ恵の父親は、ネット、PC、デバイス系を没収、かつ禁止にしないのだろうか。
インターネット版"美女と野獣"?
ネット上では"美女と野獣"のパクりだの盗作だのと叩かれているようなので、期待値2割減で観てみた…
あれっ?普通に面白いじゃん!!
もちろん"美女と野獣"感はものすごいあるけど、他ならぬ細田監督自ら"美女と野獣"が大好きでインスパイアされた旨、ならびにベルのキャラクターデザインをディズニーのジン・キム氏が担当している以上至極当然だし批判は的外れだと実感した。
サマーウォーズ始め細田監督の作品が大好きだった自分からしたら"OZ"を想起させる"U・AS"、"空翔ぶ鯨""時空間を制服姿で跳ぶ姿"に懐かしさが込み上げてきた。
ASのアバターの作成方法も良い、自分のなりたい願望でなく機械が深層心理・内面を反映するあたりはなかなかに斬新。
ストーリーも件の"美女と野獣"一辺倒でなく少年・少女の葛藤・苦悩・希望・未来などの群像劇を巧みに混ぜ合わせてあるし結末はまるで違う、何よりも死者はでない。
当然アニメーション・グラフィックは素晴らしいので批判を受けて二の足を踏んでいる人は騙されたと思って観て欲しいなぁ。
まぁ、もっとも"美女と野獣"が元から大好きな自分の評価なので甘々な評価になっていることは拭えませんがww
音楽と映像に圧倒された
暇潰しに映画館に行った。普段アニメにあまり興味はないが、他に面白そうなものがなく、消去法で選んだ作品だったけれど、始めから音楽と映像にとても引き込まれた。特にUの場面は没入感があるので、映画館のスクリーンで観てとても良かった。
物足りない点としては、ストーリーは美女と野獣のような既視感のあるシーンもあったし、鈴の母親が救出した子供のその後(つまり現在)の掘り下げが欲しかった。
竜の正体が、虐待を受けている子供だったという事情が明らかになっても、ジャスティンの対応が変わることもない。結局はジャスティンがUの脅威なのではないか。竜のオリジンのLive配信のシーンも閲覧者がもっといてもよかったと思う。
とはいえ純粋に楽しめた作品でした。
中だるみを感じたものの、総合得点85。
snsが舞台の新鮮な映像と構成。sns時代を生きる人たち。特に若者に向けたメッセージは、ある意味でありきたりなものにも感じたが、その中でも印象に残った内容は以下のもの。最後には、率直な疑問も書いた。
周りの声が反応が、いやでも聞こえてくるsns時代。ついついその声に振り回されて周りの目を気にして行動してしまう。主人公の鈴もそんな平凡な高校生だった。その平凡さがどこか共感できた。そんな鈴には唯一自分が自分らしくいられる時間があった。周りの目を気にせずにいられる。それは歌っているときだった。揺るぎない芯のある自分は、自分が好きなことをしているときに現れる。それを感じた作品だった。
竜についてはよくわからなかった。
なぜ悪者扱いされているのか?なぜお城に住んでいたのか?
美女と野獣のストーリーは必要あったのか?
そこは皆さんの考察や感想を見てモヤモヤを払拭したい。笑
色々おもしろかったです!
観ました!また!アニメ!
途中何回か号泣した自分でも、話で おかしいと感じてしまった点があったので。入ってけない人は沢山いると思いました。ぜひ作り直して欲しいです!
がんばれ!
美女と野獣に言及されてる方も多いですが、私は美女と野獣を見たことないので大丈夫でした!ラッキー!
面白かったのは、親友の眼鏡の子の性格の悪さと 幼馴染みの しのぶ君のネットリテラシーの低さです。
しのぶ君が スズに顔を晒せってトコですね。
たぶん この物語の主要人物でUのアバターがない(アカウントを持ってない)のは三人いて。スズの親父さんと暴力クソ野郎としのぶ君です。もしかしたら、アカウントあるかもしれませんが、本編では意図的にないよう演出がされています。
三人に共通するのは、年頃の多感な主人公から意味不明でどう接すれば良いかわからない存在ってことです。
スズが幼き頃に 見ず知らずの子供を助けて命を落とした母親。自分は選ばれなかったと欠落して育ったスズが見ず知らずの竜の為に全てを投げうって、初めて 母親の気持ちを理解します。同時に自分は捨てられたわけではないと落ち着いて、三人と向き合うことができました。
しのぶ君がネットに顔を晒せっていうのは、単純にネットを現実の一部と認知してないんですよね。自分がやってないんで。スズに竜は顔が自分たちに割れてるんだから、スズも晒さないとフェアじゃないって発言からもわかります。
親友の眼鏡の子も それを否定しますが、理由はスズの心配ではなく 今までの自分達の築き上げてきたものを失いたくないって点もポイント高いです。最後にみんなで川沿いに歩くシーンもスズを踏み台にマドンナにとりいってるのも最高です。
これで 暴力野郎に虐待映像送りつけたのも親友だったら言う事なしですね。
情報が渋滞してるって人もいるかと思いますが、ベルの歌詞内容の確認も含めて何回も映画館で鑑賞できる作品でした!
泣きました。
この映画は勧善懲悪ものでもなければ冒険譚でもないし主人公が誰かを救う話でもない、主人公が自分の殻を破って前に進む話です。救われている人がいるとしたらそれは主人公です。
主人公はそれまでの様々な要因から自分に自信が持てない状態でした。BELLEの仮面を脱いで素顔で歌うのも、虐待されている兄弟の元に1人で向かうのも、そんな自分に自身が持てなかった主人公が幼馴染や周りのアシストや後押しがあったにせよ、自分に自信を持って前に進むことが出来たということなのでそういう描写にせざるを得なかったんだと思っています。
最後は1人で虐待されている兄弟の元に向かう必要があったし、虐待親と対峙する必要がありました。確かに表層的な部分を観たら何故幼馴染くんは不特定多数に素顔を晒す様なリスクのあることをさせるのか、何故一緒に付いて行かないのか等、疑問に感じるでしょうが、ずっとアバターのおかげで歌えていたのだから殻を打ち破るには素顔を晒さないと意味がないし、周囲に支えられて歌姫でいられた以上最後の虐待兄弟を救いに行くのは1人じゃないと意味がないのです。
本作は美女と野獣のオマージュであることは明らかです。パクリであれば主人公のアバターをBELLEにはしないでしょう。
一見すると鈴がBELLE(美女と野獣のベル)で龍が野獣の様に描写されストーリーが進みますが、実は鈴がベルであり野獣だったのではないでしょうか。美女と野獣では、最後に野獣は虚飾とプライドで飾った仮面を脱ぎ捨て真実の愛に気付き呪いが解けてベルと結ばれます。
この物語で心の仮面を脱ぎ捨てているのは他でもない鈴なのです。仮面を脱ぎ捨てた時には最早野獣は存在しません。だから鈴が心の殻を打ち破り仮面を脱ぎ捨てた後、兄弟は野獣だった兄も含めて、か弱い被害者としての描写のみになるんだと思います。
主題はあくまでも主人公の心の話なので、それ以外は未解決な描写が残るのは仕方がないと思います。そもそも映画の中で全てが說明されないといけないわけでもありません。あの後どうなったんだろうかと思いを馳せたり、あれはどういうことなのだろうかと考えさせられたり、それも映画の醍醐味だと思うのです。
確かに細かい部分では色々気になる点はありますが、個人的には枝葉の話かなと思いました。
ただ、正義の名の下に行われる暴力やSNS時代の大衆の理不尽さ、子供に対する虐待といった現代社会の抱える課題的な部分、同級生の恋愛、等々、様々なテーマを多数詰め込みすぎた様な感じがするのは否めないかなとは思いました。
最後に、絵も音も素晴らしいので是非劇場で観てください。
ミュージカル
率直に言いますと面白かったですし、感動しました!
何をもっても映像と歌、音楽、それだけでも評価高いですし、観に行く価値はあるのではないかなと思いました。
また歌が中心でミュージカル調です。自分はミュージカル大好きなのですごく良く感じました。
ミュージカルに馴染みのない方にはもしかしたら歌が長く感じたりするのかもです。
また、ベルが竜に惹かれるシーンがありますが
恋ではなく自分に似た物を感じているように思いました。ベルに似て心に何かを抱えてる。
強いて言うならば心に闇を感じているからこそ
竜のことが気になったのではないかと!
現実には気になる男子がいましたからね!
最後は少しテンポが早く、んーと思ったので
4にしました!
映像美と音楽の良さ!満足です。
まず、これは見る人を選ぶ作品だと思いました。低い評価をつけている人は脚本に対する評価がほとんど。正直、ストーリー展開に関しては、途中で「ん??」と思うところが結構ありました。脚本重視の人には刺さらないと思う。
私はグラフィックの美しさに感動しました。
キラキラした星空はプラネタリウムみたい。夏っぽくて良かった。
クライマックスで歌うところで、金色の光がどんどん灯っていくのもキラキラして好きだった。
夏の田舎の風景は写実的で、実際に田舎に行った気分になれる。雨の中の山々などの表現がリアル。
あと東京に行ってからの街並みも得意な感じで、上手で良かった。
興味深かったのは、色々な表現を組み合わせていたところ。
仮想世界ではわざと線を二重にして、やや酔ってしまいそうな描き方なんだけど、仮想感出てた。と思いきや浮世絵のような2Dのグラフィック表現が合わさっていたり。そのあたりが、写実的な現実世界との対比があり興味深い。
(自分がデザイナーなのもあり、そういう気づきがあったのが面白かった)
あとやっぱり音楽が良かった。millennium paradeはさすがのかっこよさ、劇中歌の他の曲も全部良かった。なんと言っても中村佳穂の声が綺麗。世界観とあってた。
ストーリー展開は唐突で謎なとこもあったけど、仮想世界の話なのにかなりリアルな現実が描かれているのが良かった。虐待のあたり、リアル。まさかの展開だった。
田舎、仲間、おばあちゃんみたいなサマーウォーズっぽい要素もあって、そこの対比も楽しめた。
まぁ龍がいきなり好きだよと言ったり、しのぶくんはかっこいいと思ってたのに最後よくわからん立ち位置で終わったり、謎展開多かったけど、自分はそこは流せた。
あ、龍をやっつけようとしてた金髪ムキムキキャラの正体を知りたかった。あのキャラいらなかったと思う。。
ネット用語わからない人にはよくわかんない内容かもなーとは思った。BBAとか出てきたしwあとオリジンって表現も一般には理解されなそうな…専門用語ちっくなのは多かったので万人受けはしなそう。
あとアンヴェイルしてやる!とか何度も出てくるんだけど、オウムのポアしてやる!みたいだなって思ってたw
今回は大好きな常田さんの音楽とイギリスの建築家が作った仮想世界のデザインを目的に見に行ったので、個人的には想像以上に面白かったので大満足でした。
仮想現実のリアルさは現実より怖い物がある
最初、主人公と父親との関係が観ていて、あまりにうーんと思ってしまいましたが、母親を亡くして、まだこの歳なら仕方ないのかと思ってしまいました。
場面の切り替えが早いので説明とかなくて分からない部分があっても、とにかく最後まで観れば分かるだろうという感じでした。
映像と音楽は綺麗です、仮想世界って凄い、Uの世界に魅了されても当然という感じで酢が、あまりに綺麗すぎて、好きな事ができるという言葉にドキドキです。
でも大人の自分は学校生活を送る主人公達を見て、でも現実も悪く亡いと思ってしまうのです。
勿論、良いことばかりじゃないと思います。
仮想世界の中だから嘘をついて自分を良くみせて虚飾、虚構だけど、それでもいい気持ちになっている人達、でも、現実でも多々あり、そんな人は沢山います。
子供達に暴力を振るう父親が彼女から逃げてしまうのは、一見何故、大人なのに男なのにと思うのですが、自分の行為がよくないと知っているから、これから自分に降りかかる現実を、この時になって・・・・・・と自分で解釈しています。
周りの合唱団の大人達のアバターも気になるし、主人公の恋、父親との仲、映画が終わった後の事が気になります。
映画を見る前は分からなかったのですが、ああ、ヒロインはそばかすだからかと納得です。
誰しも自分以外の存在になりたいけど、誰かの心を動かすのは本当の自分
サマウォや時かけを彷彿とするシーンが結構あった。
多少強引だったり、なんでそうなった?ってところもあったけど、伝えたいメッセージに胸を打たれたし見終わった後に勇気をもらえたから私は好きだ。
誰かを助けたいと心の底から思って初めて、なぜ母が自分を振り切って知らない子を助けにいったのかを知る
娘の必死の制止を振り切るなんて大切じゃなかったのか、置いてかれたような孤独感を抱えていたスズ。でもこんな気持ちだったのかと知ることで、母の気持ちと愛を知る
母は娘が大切だったからこそ、娘と同じくらいの子を必死に助けたかったんだ
自分と似たような孤独を持った竜を助けたい、大切だと思う自分と同じように
そしてそんな自分に父は「お母さんが育てた優しい子だよ」と言う
自分の中に母が生きた証みたいなものを感じる
誰かを救うためには、自分を認めなくては他人に認めて、信じてもらえない
誰かを救いたいと必死になることで、過去の自分が救われることがある
自分ばかりに目を向けていては抜け出せなかった、他人のために動くことで救われたのがよかった
でもだからこそ肝心の、竜の孤独に共感したりまず興味を持つ説得力がなくて、なんでこの子はこんなに竜を追うんだろう?竜もなぜこの子を助けるんだろう?っていうのがいまいちピンとこない
仮想世界という逃げ場所をしっかり持って、そこで自分を少しずつ解放して受け入れられることで自信を取り戻して、本当の自分に帰ってくるのはすごくいい
誰かの胸を打つのは、魅力的な容姿でもなく、元から持ってたあなたの心の中にある本質なんだよ、って伝えてくれるのに勇気をもらえる
だからこそ、かなりコンプレックスのある本当の自分をさらけ出してまで竜を助けたいのはなんでだ??そこまで大切になってたっけ??ってとこがピンとこなくて惜しい…
歌がとにかくすごく好き!声が綺麗で切なくて胸を打つし、映像は本当に美しい。自分も行ってみたくなる。キャラデザもすごくかわいい
くるくる変わるドレスも素敵だった
正直幼なじみの男の子ご都合だな〜とか、DV父親ひるむの早いなーとか、歌って竜を呼ぼうとするときみんながなんで応援したんだろーとかあるんだけど、よかった
父親はあそこで怯むことでまだ人の心があるっていう救いかもだしね…!
タイトルなし
既に多数のレビューが上がっているが、まぁ何かと批判も多い作品。
他のレビューでよく槍玉に挙がっているポイントを整理しつつ、個人的な見解や感想を述べてみる。
“→”以降の文章が、個人的な見解です。
・Uの世界観が雑でゆるい。
→ そもそもそこはあまり重要ではない。決してリアリティを追求した作品ではないと思う。
・主人公の初の大規模ライブに乱入してきた竜に、なぜそんなにも興味を持つのか?
→ 運命的な出会いって、そういうものなんじゃないのかな。理屈ではないと思う。
・マントについてる模様のようなもののことを『痣』と呼ぶことについて。
→ たしかにこの点は、自分も当初「??」となった。アレを初見で痣と認識する人がどれだけいるのだろうか…。
・いくら虐待を受けている児童を助けるためとはいえ、見知らぬ都会、それも暴力的な大人の男性もいるとわかっている所へ女子高生ひとりで行かせるだろうか?周りにいる大人が一緒に付き添うべきだったのでは?もっといえば、あの場面で忍くんが主人公を護るべく一緒に行くと言い出さなかったのは不自然では?
→ 周りの大人たちが、主人公ひとりで行かせたことについては、田舎特有のおおらかさと考えられなくもないと思う…似たような田舎出身者としては。
一方で、忍くんが付き添わなかったことについては、それまでの彼の振る舞いからすれば、やはり不自然に感じた。が、おそらく作品として主人公がひとりで立ち向かわなければ、自力で母の死のトラウマを乗り越える展開をキレイに描けないという判断があったのではないかと思う。
・DV父親が主人公と対峙したとき。主人公の気迫に押されて、大人がへたり込むか?
→ いくらDV男とはいえ、流石に女の子相手に殴れなかった。そこまでクズではなかったという解釈は十分成り立つ。
・急に主人公や竜が『好き』とか言う。そこまで親密な関係構築してた?また、忍くんのことは?
→ おそらく主人公が言った『好き』は、母親が自分の子にかける言葉のような意味ではないだろうか。そして、恵くんが言った『好き』もまた、子供が母親に向けて使う言葉だったのでは。
・忍くんは、結局大したことは何もしていないんじゃ?
→ そのとおり!
さて、何だかんだ言ってもツッコミどころはやはり多い。特に後半、話が重くなってくるに従って、ツッコミどころも増えてくるから厄介だ。
児童虐待というデリケートな問題を扱う以上、そこはもっと丁寧に描くべきだったとは思う。
しかし、それと同時にこの作品が、誰に向けて作られたものなのかを考える必要があるだろう。
「虐待を受けている子供が『たたかう』なんて言わなくていいんだよ!」といった意見を見かけるが、そもそもこの作品は被虐待児童へ向けられたものではないように思う。
では、誰に向けたものなのか?
それはもちろん虐待を受けている児童以外。即ちこの作品を観た我々である。
虐待を受けているような児童は、映画鑑賞などといった娯楽に触れる機会を与えてはもらえないケースが多くを占めるだろう。この作品に込められたメッセージを受け取る機会が無いのだ。
だからこそ我々が、主人公よろしく被虐待児童に手を差し伸べる行動力を持たねばなるまい。見て見ぬ振りでは、救える命も救えないのだ。
批判も多い作品だけど、細田監督が伝えたかったことって──ネットやSNSはあくまで手段やツールであって、目的ではない。一方で世の問題の多くは、現実世界でこそ起きている。そして、それらから逃げることはできない。問題を後から批判することは誰でも簡単にできるけど、その前に出来ることを一人ひとりが始めようよ──みたいなことなんじゃないかなぁ?
小学生の息子と鑑賞。 肯定
小学生の息子と鑑賞。
「まあまあ面白かった」って、言ってました。
ルカとカミシンの駅でのやり取りは、声を出して笑ってました。私もだけど。
で、ここからは私の感想なんですけど、ストーリーはわりと好きかな。
スズは子供の頃の事故がトラウマになっているんだけど、当時の年齢だと単純に母親を亡くした事がショックだったかもしれない。
でも、今は単純にそれだけじゃなくて、最後に大好きな母親の行動を否定してしまった事もトラウマになっているんじゃないのかな。
だから、彼女が前に進むには母親を肯定する事が必要なんだと思うの。
そう、母親と同じ様に行動する事こそが、母親への最大の肯定になるんですよね。
勿論、彼女自身はそれを意識して行動したわけではないと思うけど。
母親の事故の記憶は変えられないかもしれない。
でも、あの母親の姿が彼女にあの行動を取らせたのだとしたら、過去の持つ意味合いも少しは変わってくるのかなと思ったりもする。
低評価つけてる人の中に、理不尽な人がいるのが気の毒
「ディズニーのパクリっぽい」で低評価つけてる人は馬鹿だと思いました。そんなもの事前にわかってるのだから、それが嫌なら見るなと。
何故ならこの物語に出てくるベルというキャラはディズニーのアナ雪のキャラデザした人が、キャラデザしたものだから。
そう言う要素ないと、むしろコラボした意味がない。
わかり切ってどうしようも無いことを突いてる人がチラホラ居て驚いたし、アホなのかと思った。
脚本については、賛否あるのは仕方ないなーと思いました。
私が特に引っかかったのは、子供1人で虐待現場にかけつけるとかね、近くの大人も知っているのに、ちょっと???でした。この大人達のいる意味がないぞと。
他にもありました。その辺りの脚本の雑さは残念でした。細田監督なら気付きそうなところなのに。(今までの作品見るに、常識的な方と思えたので)他に時間かけるために、妥協したのかな?と思えてしまって少し残念でした。
大体は共感できる脚本へのツッコミの中で、私的に同意できないところとすれば、
「竜が結局助かってない」と言う意見です。
それについては、児童虐待で今回のようなケースは、子供自体が必死に被害を訴えて他者に助けを求めないところにあるので、竜は今後他者に助けを力一杯求める覚悟を決めたと言う感じだったので、私的にはそこは突っ込みポイントではないと思ってます。
全体的な感想でいうと、今回の映画は全てがとても印象に残っており、感情が揺さぶられるシーンが多々ありました。展開もワクワクするところや、笑ってしまうところもあって、見て損は絶対しないです。
近年出てる映画で1番面白くて、日頃のストレスが軽減しました。
沢山の著名な方々と協力されて色々工夫して今回の作品を手がけた細田監督、有難うございました。
次回作もとても楽しみにしています。
私的に今回は、恋愛方面が惜しいところがぼんやりしていて、もっとキュンが欲しいと感じたので、次回は恋愛をしっかり描き切ってくれると嬉しいです。
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