竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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歌の響き方が透き通り、癒されました
Netflixで視聴、歌声の反響が素敵!
大きなホールで歌っているような反響で、アカペラで歌っている時でも綺麗な歌声が響いている感じで、鳥肌立ちました!
映画館でも観たことがあったのですが、歌綺麗で鳥肌立ちまくってた記憶があります。
鈴の声も、キャラクターのイメージ通りで、違和感なく物語に集中できました。
ゲームのようなシーンをいれたり、現代のSNSのようなシーンがあったり、展開も楽しめました。
Uの映像もとても綺麗です。サマーウォーズの世界観もすごく好きでしたが、Uの世界観も似てて好きです。
色使いも素敵で、キャラクターも個性的なデザインでとても好きです。竜の背中のあざも現実につながっていて虐待に耐えていたあざだったのも、伏線回収しててスッキリしました。
キャラクターの設定や世界観の設定、物語の結末で気になるところはあっても、ここは映画を見た人なりの解釈の余地があるな、想像を膨らませやすいなと思いました。物語、映画の流れの邪魔をしておらず、いい映画を見たなと思いました。
映画館でも観たことがあったのですが、初回で『なんかいい映画見た!』感覚がありました。
よくわからなくても見てよかった記憶があります。
そういう作品は金曜ロードショーでもまた見たいなってなります。
わかりやすくてまとまっている見やすい映画だなと思いました。
映像綺麗、歌綺麗、シーンの色使いや世界観の展開にメリハリがあって、楽しめました!
歌の力って最高です!ホンッと素晴らしい!
映画館で見た時に、メチャクチャ感動した作品です。Blu-rayも即決で買っちゃいました。
今回、久し振りの鑑賞でしたが、いや~、ホンッと素晴らしい!ストーリー展開が解っているにもかかわらず、ワクワクしてドキドキして、メチャ興奮!大画面で見た時より楽しませてもらった気がします。
まず、仮想現実の世界、ベルがディズニーみたいだと思ってたら、デザイナーがそうらしいです。細田作品とは、ちょっと毛色が違うと思ってたのですが納得しました。まぁ、そんなのは大したことじゃありません。作品として、面白ければそれでいいんです。
最初の歌から、すっかり引き込まれます。一曲、一曲、それぞれの歌がホンット素晴らしい!ヘタなミュージカルよりも、よっぽど音楽の質が高いんじゃないでしょうか。何より、中村さんの声がいい。声優も初めてなんですよね。いやー、ホンッとスゴい。
ベルの歌も素晴らしいけど、それに伴った絵がまた綺麗。これじゃ、全世界の人が虜になるわけだ。この映画、海外で吹替えって出来るのかね?彼女の歌声は、ものすご~~~く、心に染み渡りました。
現実世界における青春描写も良かったです。みんなの憧れの彼女が、好きな人の前だとグチャグチャになっちゃう。メチャクチャ可愛いじゃないですか!
もちろん、現実世界のすずの成長も見事に描かれてました。
全く無駄が感じられない非常によく練られたストーリーに感服です。 もう、オヤジは完全にノックアウト。
幾田りらさんや染谷さん、佐藤さん、成田さん、玉城さんの声の演技も最高でした。役所さんのオヤジも随所、随所で優しく見守ってくれました。
ホンット面白い!素晴らしい一本です。
話は変わりますが、匿名が当たり前のネット世界。 本性が現れると言いましょうか、誹謗中傷の嵐となる事件も未だによくあります。
誰なのか特定されないから無責任な発言、行動も可能となる。冒頭のすずの母に対する書き込みには怒りが込み上げました。
映画のレビューにしてもそうですよね。まぁ、言論の自由っていうのも保証されてはいるけど、自分が言われて嫌な言い方はちょっと考えた方が良いんじゃないかなって、思うときもあります。
ネットの中って、誹謗中傷が平気でおこなえる、まさに現実世界に存在する闇、そのものですね。
【ネタバレ】
幼馴染みのしのぶくん、いつも見守っていたから、すずがベルであることにいち早く気づいたのかもしれません。
ひょんなことから、そんな彼との仲を疑われて、炎上しかけたシーンがありましたが・・・
それを踏まえた上での、あのエンディング。大炎上、間違いなしじゃないでしょうか。
強くありたい、前を向いていきたい(いこう)と思える作品!
映画館で1回視聴済み2回目の視聴。
•母親の知らない子供を助ける行動はどっちが正解なのか、正解があるのかもわからないけど、どっちをとっても間違いではないと思う。
•女子たちのあの嫉妬のシーンすごいスピード感で流れていったがとても恐ろしいことなんじゃないかなと思う。どうなんだろう?
•竜との距離感が一気に縮まりすぎな気もしたし気になる点も多いけど、それ以上に人を助けることは難しく、怖い事に巻き込まれることもあるかもしれないけど、助けることのできる人間になりたいと思える作品だった。
•主人公が辛い過去から前を向いていくのはすごい感動した!
•歌もめっちゃ好き!全部良かった!
良かったです。毛嫌いしてる人こそ、見てほしい
レビュー評価があまりよくなくて、
過去作と同じじゃんとか。
そんな評価を見ていて、この作品を毛嫌いしていました。
地上波で放送されていたので、
期待値0で視聴。
結果としては、とても感動して涙が出てくるほどでした。
この内容であれば、劇場で見たかったとも思いました。
展開の破天荒さや色々なダメ出し(一人で東京に向かった件)の酷評が目立ちますが、
私ももちろん気にはなりましたが、
この作品の一番のポイントはほこじゃないと感じています。
ラストの虐待ではなくて
主人公が、
自分の心の中のトラウマと、戦い続けて、
仮想世界や現実世界での出来事などから成長し、自分の心と向き合い、克服したこと。
自分一人では無理だった。
誰かを救いたいという、自分の中の別の気持ちから、克服することができた。
自分の心を、他人に曝け出すことが出来た。
自分の心と向き合うことができた。
そういう映画だったと思います。
人の、想いは、
必ず伝わる。
とても良い映画でした。
私もフィクションの中にも、
その世界の中での辻褄合わせ、はかなり気になる方ですが、
この作品の中のコマかなことは
気がつきはしましたが、そういう世界観の映画なんだ。と納得しながら見ることができましま。
説明とか伏線回収とか"分かり易さ"を求める観客の多さよ。
最近、説明過多の「甘やかし作品」が多いからなんだろうけど、説明のない箇所を欠点としてレビュー・批評している人が多すぎて、残念。
物語の本筋はきちんと分かりやすく描いてるし、そしてテンポが素晴らしい。終始引き込んで離さず勢いのまま駆け抜ける。これこそ細田監督の真骨頂。と思う。
セリフやナレーションで意味を説明せず、繊細な表情から心情の機微を読み解いたり、片足を失う犬を飼っているシーンも弱ったものをほっとけない鈴(母?)の性格がそこで垣間見えたり(←あくまで個人の主観)、観る度新たに感じる各キャラクターの心情が、また観たいわくわくに繋がっていく。
特に、表情の繊細さでは、殴ろうとするDV父に立ちはだかる鈴の目と口。残念なものを見る諦めの目でありながら信念を持った目でもあり、そして、食いしばることのない口が恐怖を感じていないことを表していて、おそらく亡くなった妻が子を守るときにこういった表情で見据えていて、それを彷彿とさせたことでDV父は腰を落としたと読み取れる。
理解できないことは作品のせいにせず、分からないなら想像したら良いし、何度も観ればいいと思う。
原作小説がある作品なのだから、2時間にまとめつつ、そちらにも忠実でなければいけない。想像で補う部分が多いのは当然。
むしろ想像こそが本来、物語を観る楽しみであるはず。
SNSで"わかってない"感想が可視化されたから
一層説明の多い作品が増えているのだろうけど
観客の幼稚化を助長する作品が増えず
わかる人だけわかればいい、と、クリストファーノーランくらい、観る人をバタバタ置いて、振り払っていき、想像力を育む難解作品が増えることを願う。
分かりやすい=面白い、ではない。
分からない=星の数にしないでほしい。
自分が良いと感じたのならそれで十分では
映画を見た後に本サイトで皆さんのレビューをさっくり確認させていただきました。思ったより評価点が低いと感じたからです。
総論としては「歌と映像は素晴らしいがストーリー展開、特に終盤で賛否が分かれる」ということのようでした。
後半を説明不足と見るか表現の余白と見るかは人によって異なると思いますが、
作品は文芸であって家電の取り扱い説明書では無いのであるから読み手が読み解く要素があってしかるべきではないか。というのが私の結論です。
いくつかの要素が最終的に説明が無いまま提示されています。自分としてはそれらは製作者から渡された読み解きの鍵ととらえています。
(竜の城にあったひび割れた写真、忍と合唱隊はBelleが鈴であると気づいていたほか)
見解が分かれている疑問について個人的な見解を記します。
・恵(竜)の自宅の場所は特定可能なのか?
ビルの正面と側面の面積比が映像の通りになる方角は一箇所しかない
室内の物品から窓の大きさは推測可能であり窓に映り込んだビルの大きさから三角測量原理でビルからの距離がわかる。方角と距離の交点が当該場所となる。
高知には後方支援部隊がいて(ヒロとしのぶ)逐次計算結果を伝達したのではないか。
・なぜ鈴一人で出かけたのか?
この事案は中州に取り残された子の救出の投影であり自分が追体験することで長い間の疑問に自ら答えを見出すためだった。
未成年者の単独行動にはリスクが伴うため、あるいは父親が隠れてついてきていたのかもしれない。合唱隊から情報は入手可能であり描かれていないだけで可能性は否定できない。鈴のスマホは父親が与えたものであろうしMDM(位置情報確認)が入っていてもおかしくはない。
・男親の行動には違和感がある?(鈴父もも恵父も)
配偶者の喪失は大人にも影響を与えると考えるべきではないか。
・恵(竜)の父は鈴を見てなぜ狼狽したのか
全くの個人的な解釈としては次の通り
恵の母は夫とのトラブルにより自ら死を選んだ、それを憎んだ時期に恵が写真を傷つけた。恵の父は子供たちをを守る鈴の姿に亡くなった妻を見たのではないか。
この作品は2時間1分の映画部分だけでなく、視聴前後も含めて評価すべきかと感じました。
人を助ける時は必ず複数で、装備をきちんとする。
人を助ける時は必ず複数で、装備をきちんとする。
最後が少し引っ張り過ぎたけど、やっぱり、いいね。全てが共感出来る。昨年からIMAXで3回ほど見たが、テレビでも充分。
衝撃的でした
ネタバレだらけのレビューです。
普段映像作品はあまり観ないのですが、中村佳穂さんが声優をしていると知ってDVDを借りて鑑賞しました。
観終わった感想としては、映像・歌声が素晴らしく、テーマはどれもよく、演出も最高なのに、ストーリーや設定がツッコミどころ満載。
なんでライブをぶっ壊されて竜に惹かれるの?竜だけ城があるって、仮想空間の世界観どうなってんの?竜が日本人である確率低くない?なんで女子高生がひとりで飛び出して関東行ったら決着つくの?など、ハテナが尽きなくて苦笑しながらレビューサイトを開き、星3くらいの評価を読んでは「そうだよね」と思いました。
20分後、2021年8月12日にmogachyoさんが投稿されたレビューを読んで世界が一変しました。
先述したストーリーの違和感と、気付いてはいたのに気に留めていなかった映像上の要素(欠けた湯呑みや壊された母親の写真など)が全て美しい一本の線で繋がり、目の覚めるような思いとともに、自分がこの作品を全く読解しようとしていなかったことが猛烈に恥ずかしくなりました。
元レビューの方が文学的と表現されていたように、映像で描写された小説のような作品だと感じます。観る中で感じた違和感をひとつひとつ拾い集めて、点と点を繋いでこそ理解できるストーリーに対して、点だけ見ててもそりゃよくわかんないですよね。
今までは(軽度な伏線は理解できるにせよ)そんな映像作品の見方をしたことがなかった私にとって、文字通り衝撃的でした。
レビューを閉じてお風呂に入りながらもう一度ストーリーを辿り、共感できなかった登場人物の心情を理解しながら、ストーリーに再び新たな発見を得ました。「仮想の城が燃える」「大量の人がいる巨大空間なのにミクロなやりとりができる」みたいな設定も演出上なら仕方ないし、オマージュもアニメでやるって新鮮なんじゃない?と思えてきました。なんだか映像に見落としている要素がある気がしてきました。
多分、明日もう一度観ると思います。数十円しか変わらないからという理由で1泊じゃなくて7泊を選んだ数時間前の私とGEOの価格設定、ありがとう。
ついでに、こういった小説的な映画をもっと他にも観てみたくなりました。それとも、私が知らなかっただけで映画って全部そうなんですか?
映画の開拓のしかたはまだわかっていませんが、いくらか探してみようと思います。
これは母への想い…
主人公のすずは幼い時に母を失った悲しみと怒り、もっと愛が欲しかったという闇を抱えていて、ずっとその呪縛の中生きていました。でも、Uで歌を歌えるようになって歌に自分の感情をぶつけたらたくさんの人が共感してくれた。それは誰しもが皆なにか闇をかかえているから…。最後のすずが歌う【はなればなれのきみへ】これは母へ書いていた歌。龍と出会う前に。すずはこの歌を歌って母の気持ちが理解出来て龍を助ける行動に出ます。ベル(すず)が歌ってる歌の歌詞をみると全て納得できます。
映像美!!見ないと後悔する!!
私も歌手に憧れた頃がありました。
そんな若い時になりたかった自分と重なって、ハマりました。波瀾万丈なすずの人生…私高校生でこんなに悩んだかな…。彼女だからこそ歌える歌に心惹かれました。中村佳穂さんの表現力素晴らしい!!そしてKing Gnuの常田さんの楽曲!!もう歌手かじった人には、たまらんたまらんでしたよ。はい。ベルになりて〜みたいな。風呂場でずっとララライララライしてます。もう夢・希望・愛が好きな真っ直ぐな人間に見てほしい!!ひん曲がってる評論家はダメ。旦那と映画館行きましたが、美女と野獣パクってたとか言うのですよ。少し思ったけどな!でもそれ以上に世界観が好き。画像も綺麗で、やっと未来についたぜっみたいな意味わからん感想が溢れた。ベルのキャラクターデザインはアナ雪の人らしい。美しい…。また見に行きたいと思う作品でしたよ。はい。
しっかり泣かせて頂きました!!
観る前に口コミを見て不安になっていましたが、私はとても面白かったです!デジタルな世界観?が大好きなので!
SNSが普及している今だからこそ通じるものがあるような気がしました。ネット内なら現実で言えない事を言えてしまうとか自信無い事もやれてしまうとか。
ベルがなぜ竜に惹かれていったのか、
私は、
目の敵にされて孤高の存在に見えるものって自然と目がいって気になってしまうものだからだと思いました。全く知らないものや人は特にそうだと思います。
所々の歌も圧巻でしたね!鳥肌立つし、引き込まれてました。引き込まれてすぎてみんなが泣いてるシーンで同じタイミングで泣きました。笑
竜の正体をずっと忍くんと勘違いしていたので、まさかの子供で「そっち!!???まじで?!」ってなりましたww
忍くんがすずに正体を明かして歌う事を提案した事や、みんながすずを東京へ行かせたのは、今の貴方なら出来るよ!貴方だから伝えられる事があるんだよ!と背中を押してくれてるんじゃないかなと感じました。
話にあまり関係ないかもしれませんが、忍くんが個人的にカッコよくて好きでした笑
あとベルの衣装が可愛くてタイプだったのでベルの衣装集的なものが欲しいなと思いました。もちろんベルも可愛いかったです。
話したらキリがないですねぇ。
とりあえずCD買います。
良かった
なぜ、すずの母親は他人の子どもを助けるために死んだのか。なぜ、すずは竜を助けるために素顔をさらしたのか。そこがリンクしている。自分も同じことをして、すずはあの時の母親の気持ちを悟った。笑えるところ、恋模様、泣けるところが所々にあり、最初から最後まで圧巻。歌も映像も良いので映画館で見られて良かった。
仮想空間と現実の間に居る人は全員見てほしい!
人を貶める言動ばかりが飛び交うインターネット空間で
誰かを救うために身一つで素顔を晒し、
それでも世界は美しいと歌う女の子の物語です。
もしあなたがネットの空間で何かを表現したことがある人であれば見るべき。
絶対面白いから。
細田守監督の最高傑作
オープニングの「U」、とても豪華な曲です。
夢のような浮遊感覚とパレードの中を進むBelleの表現力豊かな歌声、大人びたしぐさと迫力あふれるビジュアル、そして力強い歌詞。
一方で、正反対ともいえる内気な主人公すずの日常生活も、リアルながらテンポよく描かれます。
【ストーリー】
幼い頃母を喪い、ネットでの誹謗中傷から歌えなくなった主人公すず。
曲を作っても声を音にのせられず、喪失感を抱えたままの日々を送っていたある時、親友のヒロの勧めで、巨大ネット空間Uに歌姫デビューを果たす。
私生活では気弱で自分の感情を抑えがちなすずだが、ネットのアバター・ベルを介してなら思いっきり歌えた。
表現力豊かなベルの声はたちまち話題沸騰、またたく間に大人気となり仮想世界Uを代表する歌姫となる。
同時にネットの負の側面、竜と呼ばれる荒らしと自警団ジャスティスの争いも激化、せっかくのコンサートが台無しにされてしまう。
皆から嫌われる竜に、どうしてか惹かれてしまい、ベルはその背中を追う。
誰も信用しない竜に一度は拒絶されるも、その後その優しさを垣間見て絆される。
しかし竜を執拗に追う自警団のボス・ジャスティンは、アバターの正体を暴いてしまう「アンベイル」という危険な武器で、竜の抹消を図る。
現実世界で傷ついている竜。
そこに自分を重ねるすずだが、皆に愛され派手な姿のベルを竜は受け入れない。
五十億人以上のアクセスがあるU、ものすごい数の観客、そこで行われるベルの新たなコンサート。
すずは、そこで一つの決断をする。
ほどよくアク抜きされた世界観。
細田監督ならではのバランス感覚で説得力を維持しながら、現実の田舎町と重力のないデジタル世界を巧みに対比させつつ、現実におびえるすずとUの世界に心を解放するBelleを、一人の少女の羞恥と大胆さ、痛みと勇気などに分けて描かれます。
この物語は多くの欠点があります。
Uへのアクセスの没入感はどのように確保されているのか、舞台である街と自宅のある集落の落差も説明が十分とは言えず、悪意の象徴ジャスティンの正体は匂わされるのみ。
それらを踏まえてなお、魅力的なUの中でのベルの姿。
すずに焦点を当てた物語に、ネットの犯人探しは無粋でしょう。
そして明かされる竜の正体と、最後にすずが選んだ勇気ある行動、クライマックスの迫力とともに訪れる夢のあるフィナーレ。
この感動、是非劇場で味わってください。
初めて細田守いい!と思った
歌と映像がキレイで凄い。ベルじゃなければあの歌があんなに凄いと思えなかったし、映画館で映像を見ながら聞けたから感動した。かほさんを見つけた監督がその声の良さを届けたいと思って創り出した作品かも知れない。確実にちゃんと意図は達成されて誰もがかほさんの声と歌に魅了されたと思う。これをきっかけにかほさんの他の歌も聞いたけど、歌詞とか雰囲気がもったいなくて、ミレニアムパレードとしての歌がもっともっと聞いてみたいと思いました!!!!
また、確かに何か物語は薄いと言われるのはわかるから、物足りない感や達成されなかった感があって満足出来ないのはわかるが、よく理由は知らないが、監督の作品はいつも主人公が片親で、ちょっとキツイ目に合っている主人公だ。幸せな子供時代を過ごした人にはわからないかもしれないが、辛いことがあった人、そういった人には、直に響くと思うし、共感できるし、応援されてるって届くと思う。今回も、なんで自分を置いて他人の子を助けようとして死んだの?という主人公から母への問いが、自分も人をどうしても助けたくて動いてしまった、という行動で、母と同じような気持ちがわかったと思うし、乗り越えられるようになったと思う。そして、Uで変わってきた主人公は現実で人を助け、そんな自分になったこと、親のことを恨むのではなく、理解し受け入れて成長したことで、もう暗いことばかり考えて後ろ向きに生きていくのはやめるだろう、確実に。
震災や、豪雨災害や、コロナやDVや…辛い目に合う人、とりわけ辛い目に合った子供に寄り添って力づけてくれる物語だ。
そういった意味では、ただの物語ではなく、現実の現在、監督から辛い目に合った人への処方箋やラブレターのようなものだ。
これを期に、題名から食わず嫌いだったバケモノの子を見たが、やはり、若者の内側にある黒いものから来る犯罪が多かったのだろうか、そんな黒いものを抱えた若者に寄り添う内容だったし、親子は血の繋がりだけじゃなく、育ての親でもいいのなら、子供が実際にはいないひとだって、親子という関係性がない人同士(作家と読者、おばちゃんと近所のこ、先生と生徒でも)でも、本当に心を込めて育ててれば、伝わるし、子の親としての役目はできるのだな、とも思った。
映画自体をどうにかしたいんじゃなくて、映画を手段にして、世の中を良くしたい、子供や若者に愛を伝えてるな、と感じた。立派な大人だ。尊敬する。行動で示していて凄い。私も、と感化された。
ベルは現実の顔をさらし自信を持って生きはじめたが、かほさんも凄い歌声の持ち主として映画で注目されて、もっともっと歌声を披露する場面が増えて広がればいいな。それを後押しする愛も入ってるんだろうな。
あと、すずは監督自身でもあると思う。映画を通して弱者に寄り添って応援して助けてる。
気になったのは竜としのぶ君どっちが好きな人?ってこと。竜は助ける相手?しのぶ君は応援してくれて、ベルとわかっても動じず、前から知ってたっぽいし、同等なレベルっぽいから、しのぶくんと切磋琢磨して行くのだろうか。
映画館グッズが全然無くて悲しかったので、グッズの量が増えたらいいな。アミューズメント品をフリマサイトで買ってしもた!
大丈夫?
低評価のレビューが多く、その内容も曲解したものが多い。日本人の理解力と感性はこの程度なのだろうか?大丈夫、国際的な評価はこれまでの日本映画よりも遥かに高いはずだから。無償の愛の尊さと、独善的で対価を求める賤しさへの批判を伝える素晴らしい内容だったと思う。
Belleに恋してしまった。
3回観ました。
地元の映画館で1回、茨城県のIMAXで2回。
ストーリーも、キャラクターも、音楽も、映像も、全てに感動した。
で、昨日3回目を観た時に思いました。
Belleというキャラクターに恋してしまったんだって。
可愛い表情、悔しがる表情、悲しそうな表情、情感込めて歌う姿、全てに恋しました。
美しい。
そしてBelleのオリジナルたる鈴も、物語が進むにつれ、表情が明るくなり、観ていて「良かったな~」って喜ばしい思いになる。
ストーリーについて酷評されている方がいますが、そんな風に思わないし素直に楽しめました。
声についても、確かに一番最初に鈴が声を出したシーンでは「?」と思いましたが、すぐに馴染めました。
鈴の表情がだんだん明るくなるにつれ、すごくマッチしていると思いました。
その他のキャラクターの声も素敵でした。
ラストのシーン。
最初はふさぎこんでいた鈴が、いろんな事を乗り越え、仲間に即されて笑顔で歌いだそうとする表情。
あれでこちらも笑顔になれた。
エンドロールの回想も好きです。
また観たいし、映像コンテンツ化される際は、ぜひ4KUHDでの販売を望みます。
評価4以上じゃないとおかしい
3.2の平均評価は、あてにならない
映画評論家じゃないから、評価の視点がずれているかもしれません。が、観て良かった映画。特に情報をいれずに鑑賞。
音楽、映像が素晴らしい。
伝えたいメッセージもあり、上映中に泣きました。
もう一度観たい映画。
想像以上にベルの唄が良かった
本作の精神性の比較、およびミステリー性について
日本における本作の評価が賛否両論であることへ疑問を感じたことを記録したい。
ご存知の通り日本における現在の歴代興行トップは、「鬼滅の刃」無限列車編である。
この作品が観客の胸を打つのは、煉獄杏寿郎の自己犠牲であることは同意いただけることだと思う。母の言葉「弱き人を助けることは強く生まれたものの責務です」を忠実に実行し、自らの生命を犠牲にして他の死人をださなかった。この結果に主人公だけでなく、観客もまた落涙する。
この能力ある者による自己犠牲の責務は、珍しい描写ではない。例えば、ジャンプ漫画であれば、ドラゴンボールの孫悟空はこの精神性を体現するキャラクターである。勝利に固執するベジータに対して、守るために力を発揮する悟空。2人の対比は作品全編を通しての核となっている。西洋においても、ノブレス・オブリージュとして規範化されている概念だ。日本における少年少女向けのアニメは、ほぼこの精神性に基づいているといっても過言ではない。
さて前置きが長くなってしまったが、本作もこの精神性に立脚した作品である。母親が他人の子を助け、すずがUの世界で素顔を晒し、高知から東京まで駆けつける。これら行動の全てが自己犠牲の精神に基づいている。
要するに、日本で育った良心ある大人であれば、納得はできないにしても、言わずもながであることを描いている。それがなんでこうなっちゃうの?というほどの観客の体たらくだ。否定的感想では脚本の説明不足を指摘する声が多いが、本作はしつこいくらいに答えをシーンで表現している。
例えば、竜とベルが向き合ったカットの次が、犬とすずが向き合っているカットであったり、竜を映した後に山月記のタイトルを映したり。
国語の問題に取り上げても良いくらい教科書的に答えを配置している。
分かりやすさ追求の結果、テレビ番組は品質劣化していった。メディアやインターネットが分かりやすい答えをぶら下げ続けることは、人間を幼児退化させるのではないか。地動説から天道説へ回帰するかのように。皮肉にも、以上が本作への複数の感想を読んで私が感じた疑問である。
次に本作のミステリー性について述べたい。
本作は観客へ疑問を抱かせつつ作中で答えが完結しているカットがほとんどだ。しかし、例の人物と対峙する一連のシーンでは答えを見せていない。この点に本作がミステリー要素を持っていると考える。
細田監督が素晴らしいのは、エヴァのようなアンフェアな見せ方ではなく、全編を通じて観れば、何通りかのフェアな答えを用意していることだ。
私が見つけたヒントは、ラストカットで提示される問い、或いは、そもそも高知がモデルであること。
映像、音楽だけでなく、謎を潜ませる脚本を用意するなんて脱帽ものだ!おそらく本作は海外で正当に評価されアカデミー賞にノミネートされるでしょう。その頃には定説も出来上がっていると思う。
全くもって気が早いが、細田監督の10年後の作品に期待したい。
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