劇場公開日 2021年2月26日

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「どっちも人間、だから悩ましい。」ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0どっちも人間、だから悩ましい。

2021年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ホワイトライオンと少女の心温まる物語と思いきや、なかなかの社会派ドラマでした。相変わらず前情報無しで観ると必ず想定外になりますなー(笑)
最初は僕の苦手な人間と動物の、「さぁ感動しなさい映画」だと思ってたんです。間違い間違い。
心ある人間たちの優し祈りと願いの映画でした。

いやいや、やはり人間は地上最強の獣ですよ、ヤコペッティさん。トロフィーハンティング言わずもがな、缶詰狩り?・・・「は?」です。
あまりに、あまりにショッキングです、映像。
別途観た「さらばアフリカ」に比べればそれは薄いけど、やはり辛い。
そりゃ、トラウマにもなるわい。

ホント、まじか?アフリカ、まじか?人間!
エゴと欲求のかたまり・・・「人間」が情けなく恥ずかしい。
キリスト教じゃないの?あなた方。
生きるために命をありがたく頂戴し、神からの恵みとして感謝していた人間はどこに行ってしまったのか。

ホントに人間はくだらない

人間と動物の共存について、優しくも強いメッセージを感じる作品です。ミアお兄ちゃんか何気にかっこいいです。ミアはちと、極端すぎるというか・・・落ち着けー!って感じ。行動力はいいけどね。
ただなぁ・・・もうちょっと思慮深くあってもよかったかなぁ?
ミア、お兄ちゃんの心根を人間誰しも持ってほしいけど、アフリカはアフリカの価値観、経済的事情あるんだろうな。でも、いつかはなくなって欲しい、趣味のためのハンティング。
そのためにも、メッセージを映画で残す、伝えるって大切かなって思います。

CG無しでの撮影だからこその説得力も生まれたのかな?って思います。
この撮影のために調教したんだろうなぁ・・・。その調教っていうのもどうなんだろうか・・・?などと考えてしまいますが、殺すよりはマシかな。

良作です。ぜひたくさんの大人と子供に見て欲しいです。

バリカタ