「呪いのバッグの行先は。」藁にもすがる獣たち やべっちさんの映画レビュー(感想・評価)
呪いのバッグの行先は。
冒頭、3つの独立したオムニバスストーリーが走るように見えて、それぞれがなんともパンチが弱い、見ごたえがないなぁと思っていたのだが、
後半からの畳みかけのすさまじいこと!!
この映画の本当の叙述トリックが分かりだした後は、この映画に対する目がガラッと変わり、驚天動地の内容に様変わり。明かされていく事実に声が何度も出そうになる。
なぜ日本原作の小説が日本で映画化されないで、韓国の方で映画化されたのか。
原作は読んではいないのだが、内容は、もう完全な韓国ノワールのようだし、原作日本と演出韓国と、超ハイブリッド的な映画のように感じた。
章仕立てになっているので、最初ぱっとしないなぁと思うかもしれない。
でもそれはフェイク。冒頭の何気ないシーンでbgm的にかかるニュースの内容までが、鑑賞後に思い返せば、後々の種蒔きにつながっていることに気づく。仕掛けの多さたるや。
後半は、本当に開いた口が塞がらない、面白さににやけてしまう作品に様変わり、この変化がなんとも心地よい。
土曜にシネマート新宿で鑑賞、お客さんがあんまりいなかったのですが、(映画の知名度?)、間違いなく、今週のおすすめ映画でしょう。
非常によき。
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