劇場公開日 2021年6月1日

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「女たち像は人それぞれ」女たち デブリさんの映画レビュー(感想・評価)

女たち像は人それぞれ

2021年8月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シアターギルド代官山で鑑賞。女優陣のお芝居は見ごたえがあった。特に高畑淳子さん、高カロリー。篠原ゆき子さんもしゃべり方が素っぽいところは好き。好きな男性の前で変に甘ったるいしゃべり方になるのとかありそうだなと思う。ただ、キレる演技が他の作品と同じで、そのキレ方が私は苦手なので、ああまたこれが来たか、と思ってしまった。ラストはよかった。

倉科カナさんはこれまで見た中で一番美しかったかも。耳の後ろのほくろが印象に残る。なんでだろう、ショートになって見えやすくなったのと、横からのアングルが多かったからかな。

ストーリーは結構イライラさせられる。途中までとラストでコントラストつけたい意図はわかるけど、途中までとにかく女性同士がいがみ合ったり、互いを大事に出来なかったりしすぎてて、見ていてしんどい。かいがいしく訪問介護をする外国人ヘルパーさん(サヘル・ローズさん最高)が最も美しく日本語を話していたし、最も道徳的だった、その構図もリアルはリアルかもしれないけどやるせない。

主人公の父、恋人(?)、ある登場人物に性暴力を振るったのであろう劇中には登場しない男性。要はみんな男に人生をぐっちゃぐちゃにされてる。それで、さらに女同士でも傷つけ合う話って。なんか率直に、あんまりじゃないか、と思っちゃう。男性プロデューサーに男性監督で『女たち』を撮ったんだなあ。私が知ってる女たちは、こんなにこうじゃないです、という反発みたいなものがしこりになって残った。

デブリ