「世界初のモードの民主化!果敢に挑んだCouturierに乾杯!」ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン Bon voyageさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0世界初のモードの民主化!果敢に挑んだCouturierに乾杯!

2020年10月9日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

Pierre Cardinおそらく誰しもが名前を聞いたことがあるだろう。大企業の魔の手を退けるために自ら様々の自社ライセンスにうってでた。Pierre Cardinが自力で開拓できたのは勇気と多彩な人脈、人種への偏見を持たずモデルは日本人も黒人も彼のモードに合う人選。松本弘子を天女のように歩くと評していて誇らしく思った。《天女ウォーク》真似したい!ビートルズのあのノーカラーjacketもPierre Cardin。ジャンヌモローへの愛も映画衣裳へ昇華している。当時はどのCouturierも考えなかった日本や中国でのショウ。中国エアラインの制服。ソ連の赤の広場でのショウも度肝を抜く。知らないことばかりでSCREENにグイグイ引き込まれた。Pierre Cardinは強固な意思をもちどこまでもモードの民主化に向かうマグマ噴出だ。エレガントにがむしゃら。お茶目でもある。折しもCOVID-19で亡くなったKENZOの《生まれて初めて見たのがPierre Cardinのショウだった、Pierre Cardin氏との握手は忘れられない》とのインタビューに涙。Pierre Cardin氏と関わった才気溢れる人々は正にスターだ。2歳の時にイタリアのファシズムからフランスに逃れた移民。フランスの至宝になっている。移民国家フランスの底力をみた。それにしてもPierre Cardinの美しいものへの飽くなき探求、演劇熱に圧倒された。自分のふにゃふにゃ精神にカツを入れた。エピソードの一つに拍手喝采した。高級レストランマキシムからドレスコードで入店拒否されてから20年後にマキシムを買収し美しいアールヌーボー店内に磨きがかかり一層麗しく変身。マキシムの赤と金のパッケージ(お菓子やショコラなど)は全世界でParisの象徴になった。Pierre Cardin100歳間近でなおCouturier魂バクハツ。万歳!Pierre Cardinを巡る多彩な人々のインタビューは楽しい。

Bon voyage