「宿主の人間性によって性格や能力が変わる「ヴェノム」。グロっぽい外見とは異なり愛嬌のあるキャラクターの魅力がさらに❝深化❞。」ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0宿主の人間性によって性格や能力が変わる「ヴェノム」。グロっぽい外見とは異なり愛嬌のあるキャラクターの魅力がさらに❝深化❞。

2021年12月3日
PCから投稿

ジャーナリストとして未解決事件の真相を追うエディとヴェノムのコンビは、様々なトラブルがあるものの、基本は仲が良く、喧嘩をしていても微笑ましい感じです。ただ、(「スリー・ビルボード」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた)ウッディ・ハレルソン演じる猟奇殺人鬼クレタスが感染し、「カーネイジ」(大殺戮)となり、大きな危機が訪れます。
前作で主人公エディの元恋人アンと、そのパートナーなど、ベースとなる人物設定が存在するため、本作ではどんどん面白くなっていきます。
新キャラクターとして音波を操れる「シュリーク」という女性が登場しますが、この囚人を演じるのは、ダニエル・クレイグ版の「007」シリーズでクールな❝マネーペニー❞を演じたナオミ・ハリス。この「シュリーク」は、なかなか狂暴で、とても❝マネーペニー❞と同一人物とは思えないところが役者の凄いところでしょう。
「ヴェノム」は、元々は「スパイダーマンの敵」という設定の様ですが、なぜこんなに憎めない「ヴェノム」が「スパイダーマンの敵」となるのか全く理解できません。
そのため、物語はこの先もさらに❝深化❞していくことは間違いなく、今後の「ヴェノム」と「スパイダーマン」から目が離せない状況です。
第1弾の時にはエンドロールに第2弾と「スパイダーマン:スパイダーバース」の予告映像まで入っていたので若干、長めに感じましたが、本作はより面白くなっているのに98分と、さらに見やすくなっています。
とは言え、マーベル作品お馴染みの「関連映像」はエンドロール中にあるので、最後まで席は立たずにいましょう。

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細野真宏