ドント・イット THE END
劇場公開日:2020年2月21日
解説
子どもの失踪事件が多発する静かな田舎町で起こる恐怖を、物語の進行とともに変化する独特のカメラワークやストーリー展開で描いたサスペンススリラー。古びた家に入り込んで遊ぶ4人の子どもたち。やがて、1人がおびただしい血痕を残して姿を消してしまう。25年後、残された3人の前に“それ”は突然現れる。“それ”はどこにいても追いかけてくる。その秘密を共有することになった仲間たちを、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2020」上映作品。
2018年製作/90分/フランス・モロッコ合作
原題:Achoura
配給:アメイジングD.C.
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2020年2月23日
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子どもの失踪事件が起きた町の祝祭と因縁の話。
「子どもたちの夜」という祝祭からの流れで始まり、見た目の年齢と合わない2人+1人のやり取りで、いきなり夢か?と始まってタイトルへ。
タイトル明けはシーンが変わり、そこから今のことや昔のことや、夢だったり妄想みたいなものまで細切れに繋がれて何が起きているのか何をみせたいのか良く判らない状態がしばらく続く。
あーなる程とはなっていくけれど、訳がわからないところが多いからあまり面白く感じない。
オカルトをみせたいのかサスペンスをみせたいのか…。
もちろん更に繋がって行き全容が判ると話自体はそれなりに面白くなるけれど、まだ昔の話を差し込んで、説明的に後からタネを示して行く。
オチもそれで良いのか?という中途半端さだし、結局ある意味振り出しに戻る?
なんかぱっとしない印象。
4人の幼馴染が子供時代に遭遇した恐ろしい出来事の記憶と、大人となった今、町で相次ぐ子供の失踪事件の謎を解いていく物語。
序盤から不気味なお面を被った人たちの祝祭シーン等、さっそく不穏な空気。さらに、何かと意味ありげな主人公、あまりうまくいってはいない様子のその妻と息子、鎖につながれた謎の男とそれを支配する老人…等々、ダークファンタジー好きな自分としてはのっけから期待値爆上げの展開に。
また、不気味な謎に対しても好奇心旺盛に探りまわれた子供時代の描写と、大人となった今、何かと陰鬱な雰囲気の描写が交互に描かれ、よくあるパターンではあるかもしれないけど非常に良かった。4人の幼馴染が再会していく様なんかは少し涙がでそうになるほどだったし。
以上の通り、映画前半までは非常に良かったのだが、中盤以降、ダークファンタジー全開の展開になってからは逆にちょっと…。つまらないとかでは全然なくて、ちょっと自分が望んだ展開でなかったという感じ。
なんというか、哀しいんですよね。奥さん、「その人は私たちを助けてくれたのよ!」の一言でも発しましょうよ…。また、いくら息子を守るためとは言え、やっと再会できた弟に…、せめてもっともっと躊躇って。。
あと、90分というのは個人的にベストな長さではあるけれど、本作に関してはあと2~30分長くても良いから最後の方ガッツリやってほしかった。最後の決断、主人公にとってはつらすぎるものだっただろうな。
昨年、未体験ゾーンで鑑賞した「ザ・マミー」という映画が、個人的に2019年のトップ5に食い込もうかという良作だったので、予告編を見た限りでは、子供たちが奮闘するダークファンタジーという共通点を持つ本作にも期待が高まっていた。
結果として、映画前半は本当に「今年も見つけた!」って感じで気に入ったけど、後半との落差が(繰り返しになるが決してつまらないとかではないんだけれど)ちょっと大きかったかなという感想。