劇場公開日 2020年7月17日

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「よほど時間が余ったとき向け」WAR ウォー!! 耶馬英彦さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0よほど時間が余ったとき向け

2020年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ヒューマントラストシネマのodessa上映で鑑賞。odessaというのは新しい音響システムで通常の上映とは異なる音域での上映だそうである。簡単にいうと、音がでかいということだ。既にあちこちのシネコンでIMAXの上映を鑑賞しているので、特に驚きはなかった。

 本作品はアクションを楽しむ映画なので、大音響が向いている。その点ではodessa上映は悪くない。音楽と踊りも愉快だし、アクションも見事だった。インド映画といえば「バーフバリ 王の凱旋完全版」でお馴染みの俳優プラバースのようなややぽっちゃり気味のヒーローのイメージだったが、本作品の二人はボディビルダーみたいに脂肪を削ぎ落とした肉体で、マッチョであるにもかかわらず軽快なダンスを踊る。マイケル・ジャクソンみたいに細くてシャープな男が踊るのもいいが、ごつい男が太い腕を振り回してアップテンポに踊るのも見ていて面白い。
 ストーリーはミッション・インポッシブル風。アクションも同じくミッション・インポッシブルに似ている。軍人や諜報員といった現場で闘う役人が主人公だとどうしても似てくるのかもしれない。不死身すぎてリアリティに欠けるところがいまひとつで、あまりに超人的すぎる人物には誰も感情移入できない。
 鑑賞後に残るものは何もないし、雑魚キャラとして登場する沢山の男たちがむやみやたらに殺されるのはそれほど痛快なことではない。予想される危機の想定シーンがなくて、登場人物の台詞だけで説明されるから危機感や緊迫感がちっとも共有できない。危機感を覚えているのは登場人物だけだ。
 何も考えずにボケっと観る作品で、よほど時間が余ったとき向けである。

耶馬英彦