劇場公開日 2019年11月22日

「ハエだけが時間を超えて飛んでいる」失くした体 Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ハエだけが時間を超えて飛んでいる

2019年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

一体、この映画は何がやりたかったのか?
現在、少し前、子供時代の、3つの“時間”が意味もなく入り乱れる。
「手は、何かに触れるたびに記憶がよみがえっていき」だそうだが、その3つの時間で描かれるストーリーに関連性はない。また、記憶がよみがえったところで、後続の展開に何の影響もない。
“女”とのいきさつと“手の切断”も、実質的に関係がない。
表面的にいろいろと観客を攪乱するだけで、関連性や内容に乏しいのだ。

結局、「切断された“手”が、自身の身体を求めてさまよう」というアイデアに、無理やり背景として、いろいろ尾ひれを付けてみただけの作品なのだろう。
ずっと“手”の視点から描かれていたはずだが、突然何か変わったようなラストは、自分にはよく分からなかった。
現代フランスの生きづらい社会を映し撮っているのかもしれないが、自分には合わなかった。

Imperator