ラフィキ ふたりの夢

劇場公開日:

ラフィキ ふたりの夢

解説

2018年・第71回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品され、ケニア映画として初めてカンヌ国際映画祭に出品された一作。強くひかれ合う2人の少女が、古いしきたりや偏見、同性婚を禁じる法律など社会の壁にぶつかりながらも本当の自分であろうとする姿を、音楽やダンス、ファッション、アートなど現代のアフリカンカルチャーにのせて描いた。看護師を目指す少女ケナは、母親とふたり、ケニアの首都ナイロビで暮らしてた。母と離婚した父親とは離れて暮らしているが、国会議員に立候補して父をケナは応援している。そんなある時、父の対立候補の娘で自由奔放な少女ジキと出会う。ケナとジキは互いにひかれ合い、その思いは次第に友情から恋心へと変化していくが……。

2018年製作/82分/G/ケニア・南アフリカ・フランス・レバノン・ノルウェー・オランダ・ドイツ合作
原題または英題:Rafiki
配給:サンリス
劇場公開日:2019年11月9日

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(C)Big World Cinema.

映画レビュー

3.5それは悪魔ではない

2024年11月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

変異を認めてそれを取り除いてほしい・治してほしいと思うことは、悪魔を払ってほしいというのと本質的には変わらないのだなあと思った。人間が個人の意志と欲望を持つこと自体が悪魔憑きと見做される時代と文化があるし、科学的とされる医療行為も、ベン図では悪魔祓いと重なるところがある。あと、ソーシャルなもの・法的なものとの関数も。しかし、性的指向や性自認などはそもそも「治療」の対象として変容を求めるようなものではないのだが、科学的にも法的にも宗教的にも、「取り除く」べきものと見做されてきた歴史がある。変化し治療されるべきなのは、社会であるのに。そんな人間の歴史を凝縮したようなストーリー。/ジキもケナもファッションがかわいい。

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ouosou

3.5みずみずしく同性愛を描いたケニア映画

2022年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2018年作。
ケニア映画として初めてカンヌ国際映画祭に出品された映画です。
ケニア=アフリカの国
まったく知らない国と人々です。
いかにもアフリカと私たちが思い描いているカラフルな色彩。
澄み切った空にアパートに掛けられた洗濯物。
スケボー。路上のダンス。
室内は想像以上に色彩に溢れている。

主人公の2人の若い女性。
ケナとジキ。
ボーイッシュで贅肉0%のスリムなジキ。
ジキとは対照的にむっちりしてるし、顔も派手なケナ。
スティービー・ワンダーみたいなケナの編み髪は、レインボーカラーなのだ。
そんな2人は一眼見た瞬間から恋に落ちる。

ケナの瞳と唇。
ジキの瞳と唇。
2人ともクッキリした大きな目と、たらこ唇を持っている。
ケニアでは同性愛は違法、禁固刑もあり得る。
重たいテーマなのだ。

しかし映像は明るいし、スタイリッシュで可愛らしい。
乙女チックです。
そして、なんと2人の父親は国会議員候補で、対立しているのだ。
2人の恋愛は家族も政治も巻き込んでしまう。
映画は、ケナとジキが暴行を受けるシーンもある。
でもそんなに深刻に殺人が起こったり、警察に収監されたり・・・そんな展開はして行かない。
どこまでも、明るく可愛らしい映画だ。

しかし現実には、ケニアで一般上映は許可されず、市民は観る事も叶わない映画なのだった。
それだけケニアは同性愛への拒否感は根強いのだ。

女性監督のワヌリ・カヒウ監督が脚本も書きました。
「ラフィキ」製作の実現には資金調達を含めて準備期間が6年近く掛かったと聞きます。
ケニア映画としてはじめてカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品され、
本国ケニアでもたった1週間の上映がやっと実現しました。
そんな困難を感じさせないほど、映画は瑞々しく美しい。
「ラフィキ ふたりの夢」
その明るさに、ケニア映画の希望と可能性を強く感じる。
そして遠いアフリカのケニアの若い女性たちは日本の女の子たちと、
少しも違わないのだ。
(その事に驚く自分にも驚いた。)

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琥珀糖

3.0アメリカ見たい

2022年1月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

ケニア、ナイロビの中産階級のお話。
アメリカの地方都市の様で、まさか、ナイロビ(?)には見えない。ヨーロッパの映画の様で、あまり新鮮さがない。
シェークスピア見たくなるのかと思ったら、そうでもなかったので、折角の設定がもったいないなあと思った。

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マサシ

3.0本物になろう

2021年11月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

強くひかれ合う2人の少女が社会の壁にぶつかりながらも本当の自分であろうとする姿を描く。

ケニアでは、同性愛は法律で禁止されている。

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ほんのり