ザ・ゴーレム
劇場公開日:2019年10月25日
解説
ユダヤ教の伝承に登場する泥人形「ゴーレム」を題材に描いたイスラエル製ホラー。監督は「エルサレム」のドロン&ヨアブ・パズ。17世紀中期、疫病によって打撃を受け、侵略者の脅威にさらされるユダヤ系コミュニティに暮らすハンナは、カバラの秘術を使って泥人形に命を与えた「ゴーレム」を生み出す。少年のような外見のゴーレムにハンナは強い結びつきを感じるようになるが、そのゴーレムは、ハンナの想像を遥かに超えた邪悪で危険な怪物だった。「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2019」(19年10月11日~/東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか)上映作品。
2018年製作/95分/PG12/イスラエル
原題:The Golem
配給:ブラウニー
スタッフ・キャスト
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2022年4月7日
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リトアニア、1673年。第一子ジョゼフを失ってから夫ベンジャミンの子供を7年間授からなかったハンナ。レベッカの結婚式に、疫病に冒された異教の者たちがやってきて一人の村人を殺してしまう。娘の命を救えという横暴な要求に祈る村人たち。そんな中、ハンナが復讐を誓い、ゴーレムを作ろうとするのだった。
侵略者ウラジミールが再度襲撃してきたり、ハンナがちょっと憎んだ者たちへの復讐劇。やり過ぎ感満載ながらも、ゴーレムは敵彼女を守り続ける。それがたとえコミュニティ内の同胞であってもだ。
そして銃弾を受けても平気なゴーレムが凄い!しかも銃弾を受ける度にハンナが苦痛がよぎるのだ。シンクロしてる!思い出したのは『E.T.』の一コマ。結局はハンナを守るためだけで、仲間が殺されても何もしない守り神。亡くしたジョゼフを思いつつも、ゴーレムを消し去らねばならない辛さもあったけど、なんだか急にエンディングを迎えてしまった。終盤をもっと感動的に描くことも出来たろうに・・・残念。
2021年5月2日
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①ゴーレムというとユダヤ教版「大魔神」という漠然としたイメージがあったが本来はどうやらそうではないらしい。②ホラー映画という括りにされているが、それほど怖くない。それより、息子の事故死した理由(何故神は息子を御元に呼ばねばならなかったのか)を知りたくて夫にユダヤ教の聖典や禁断の書をこっそり持ってきてもらって(男性しか近付けなかったというジェンダー問題がここにも)読んでいるうちに、ゴーレムという土から人を造るという秘術を知り息子を生き返らせるという妄執に囚われていき実現させてしまうという展開が面白い。(ある意味母物。)③中世の東欧(リトアニア)のユダヤ人コミュニティの描写、中世の疫病(ペスト)パンデミックの様とそれをユダヤ人のせいと考え差別し迫害する歴史的背景がキチンと描かれているので、チープなモンスター物に堕していない。④リブ・ウルマンにどこか似ているハニー・フルステンベが、暴走する母性愛だけでなく、夫に色目を使う女に憎しみを抱いてしまう女臭い部分も持ち合わせるハンナをオーバーアクトにならずに好演。最後の口づけで自分が造り出した息子の代わりのゴーレムの口から巻物を取り出し落とし前をつけるシーンが哀切。⑤ラストの村の焼き討ちと虐殺シーンとはユダヤ人迫害の歴史の映像を見せられているよう。
2021年4月19日
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イスラエルの有名な逸話ゴーレムは実は邪悪なものだったというゴシック調ホラー。ホラー色はやや薄く単なるオカルトな作品になっています。子供を無くした母親がトラウマから秘術を使い子供を甦らせる。スティーブン・キングのペットセメタリーを思い出してしまいました。怖さや話の展開は叶いませんがちょっと変わったホラーとしてまずまずの出来だと思います。