劇場公開日 2020年1月11日

  • 予告編を見る

「アニメと実写のいいとこ取りをした青春(SFファンタジー)ドラマ」音楽 ホンダケイさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アニメと実写のいいとこ取りをした青春(SFファンタジー)ドラマ

2021年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

懐かしいところだとa-haのMV「Take On Me」、最近では岩井俊二監督の「花とアリス殺人事件」やアニメシリーズ「悪の華」などで採用されたロトスコープ形式の長編アニメ。1度実写で撮影したものを一コマずつアニメーションに置き換えていく非常に手間がかかる手法で、本作品も71分の本編に4万枚の作画と7年の歳月が費やされた。繊細な動きや表情と、リアルな背景を再現出来るのが特徴で、その効果は冒頭でのペースの違う歩き方をする複数のキャラをつま先まで丹念に描き込んでいることでも伝わってくる。逆にこの方式の弱点「不気味の谷」的な生々しさや、動きへの制約に関しては、アニメ的な表現を使うことで上手く克服していて、普通のバンド演奏シーンが、ファンタジーやSFにまで高まっていく過程も、ワクワクしながら楽しむことが出来る。見終わった後はなぜか「セッション」や「2001年宇宙の旅」を思い出した。

ホンダケイ