「おもんな…」アラジン 新たなる冒険 alalaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0おもんな…

2020年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

フランス・ベルギー合作だとこうなんのか~~~~……って、んなワケね~だろっ!!と言いたくなるような、ドスベり満載のギャグ映画でした。
映像のクオリティは高いので、2015年と言われりゃソウデスネという感じの出来ですが、何と言っても1時間45分以上あってこのテンポの悪さはキツい。自分は30分も見られずギブアップでした。というか、20分過ぎた時点でもう45分くらいはいったと思ってましたし、28分の時点で1時間はいったと思ってました。ムリ~!

あらすじやジャケ写を見て全編ファンタジーと思う人が多いんじゃないかと思うんですが、実際には現実世界で泥棒やってる主人公が、クリスマスにサンタコスしながらデパートでバイトしてて、折を見てデパートから金を盗もうと仲間と話しているところ、子供の相手をしろと言われ、子供達にアラジンの物語を話して聞かせるというストーリーです。
子供嫌いだし泥棒する気で潜り込んでるだけなので、全然ちゃんと話す気もないし、子供が「何かお話してよ」と言うので仕方なくやり始めただけで行き当たりばったりの思い付きストーリーなので、最初はグダグダ。そのグダグダ話の部分だけがアラジンベースのファンタジーです。あとは現実でガキに囲まれながら「え~そんな話ヤだ~」とか言われながら面倒臭そうに話してるオッサンの絵面。
なのでほとんど話の筋もへったくれもないし、子供に「こうしたら~?」と言われて「じゃあそうしよう」みたいな本当にグダグダなストーリーなので、そういうリアルに思い付きっぽいお話を楽しめる人向け。

あらすじ:
クリスマスイブ。恋人に株取引の大事な仕事と嘘を吐き、仲間のカリドとクリスマスのイベントに乗じてショッピングモールで泥棒しようと潜り込んだ主人公のサム。実は家も職もなく、恋人には家は改装中、金融会社に勤めていると嘘を吐いて付き合い続けていた。サンタコスでバイトしながらカリドと逃亡の計画について確認し合っていると、上司に別々の場所に立てと指示される。サムは子供の相手をすることになり、子供達にお話が聞きたいと言われ渋々『アラジン』の話をしようと提案する。子供達の「つまんなそう」のブーイングを受け、「これは新しいアラジンの物語なんだ」と答え、子供達に自分の考えたアラジンの冒険を話し始めるが…

んー、あらすじ読んでもらって分かる通り、現実の方はまぁまぁ割とありがち設定というか、ちゃんとしてると思うんですよね。設定は。
でも、ファンタジーの方になると…イマイチ!本当に思い付きですか?という感じ。もちろん、最後まで見ればちゃんとしてるんだろうと思わせてくれるくらいには、安っぽくなくきちんと作られていたので、多分こればっかりは好みの問題かなぁ…という感じです。
自分は30分も我慢できなかったので、1時間くらい見れば評価がもう少し上がったかも。でもつまらん話を30分以上我慢するのは流石にキツい。こんなんだったら他の見るわ!!と思ってしまいました。
あと、個人的に人物の見分けがつきにくくて…この直前に『PARKER/パーカー』見てたせいもあり、余計に「圧倒的個性」が足りなかったなと感じてしまいました。

ちなみにファンタジーの世界の方でも、アラジン=主人公サムだし、その友達は名前もそのままカリドだし、ディズニー版ではジャスミンの立ち位置に当たるシャリア王女はサムの恋人ソフィア…と、現実とちゃんと繋がってます。子供に創作話聞かせる時は、実際こういう風に設定作ることが多いので(普通は子供を主人公にしてその友達や家族を登場人物に据えますが)、監督も子供相手におとぎ話を聞かせるつもりで作ったのかも。

ともかく、コメディと知らずに見ると痛い目みるかも。
自分は大抵のコメディはさも「面白いでしょコレ!笑って!!」と指示されてるみたいで全然笑えないことが多いので、こちらの作品も白けてしまったわけですが、普段コメディが好きでよく見る!日本のドラマなんかであからさまに笑い取ろうとするシーンでもちゃんと笑える!という人にはオススメ。
(開始30分見た限りでは)エロ下品なシーンもなく、子供と一緒に見ても大丈夫かなと思います。
ディズニー的なコメディや上品さを期待するのは間違いですが、期待しなければこれはこれで…と思えるかと。

alala