劇場公開日 2019年3月21日

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「二度はないわ」カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5二度はないわ

2020年7月11日
PCから投稿

死役所というドラマがありお客様は仏様ですからがキメセリフになっている。ただ、コミックならいざ知らず、発声するとなれば、二度三度は、しらける。ドクターXのメロンもわたし失敗しないのでも足だして入浴もいたしませんも、どんだけ繰り返すんだよと思う。これらの作り手は、おそらく、水戸黄門的な王道パターンを築き上げたと思っているからこそ、繰り返しているのだが、視聴者はほんとに、それらを楽しんでいるだろうか。はなはだギモンである。

柳の下の泥鰌がすべて悪いとは思わない。ただ二度目はないものがある。この映画は同じ筋書きで、同じ仕込みで、同じキャラクター配置をしている。ただ撮影場所が異なる。わたしはカメラを止めるなに、ものすごく感動したが、あれは二度目はない映画だ。この映画を見ると、それが解る。

アイデアを個別に見ると面白いが、ラストに至るまで構造が同じであるために、本編の色違いに見える。また金髪のかつらで外国人からはじまって、映画中映画とはいえ、つくりが安すぎる。安すぎるゆえ、彼らがそこへ執心する動機が損なわれていた。

監督も違うしスピンオフなので、軽く受け止めるべき小品ではあるが、真魚のはっちゃけぶりや、ポン抜けの使い回しや、わたしはいいけど事務所が──の主演女優や、ぎっくり腰と情弱と酔っ払いと下痢男も、総じて使い回されているゆえ、まるで一度ウケたネタを二度言ってるような映画だった。

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津次郎