劇場公開日 2021年7月30日

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「日本で失われたご近所付き合い」イン・ザ・ハイツ koゆうみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0日本で失われたご近所付き合い

2021年9月23日
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ミュージカルを見ると迫力のある歌に影響され、自分の街でも人々がいきなり歌ったり踊ったりするんじゃ?という感覚に陥りがちだが、今回はラップバトルがいきなり始まるのでは?という気持ちになった。

日本だと、移民の気持ちは馴染みが薄く理解しづらい。
一方、ラテン系の人に対してはわかりやすく印象を持っている。

とにかく明るい。
どこの移民だろうと関係ない。明るい。

この作品では、そんな我々にはわかりづらい移民たちならではの悩みや事情をこれぞラテン!な音楽とダンスで現代的にかつ分かりやすく表現している。

後半の一気にテンポよく、回収されていく感じはたまらない。

だが全体的には時間の経過がわかりづらく長くも感じた。
特に最初のほうは緩急が少ないためか、次第に何度も「まだ歌うんかい!」「もう十分やろ!」と心の中でツッコんでいた。前半をあともう20分くらい短くしたほうがまとまりがよかった気がする。

そんな思いはあったが、
出てくる人、出てくる人。誰もがいい人で
悪い人が全くいなく、それぞれ夢をもっていて見ていて気持ちいい。
日本では失われたご近所付き合いのあり方も羨ましく、
明るくなるいい映画だった。

イン・ザ・ハイツ

飛び散る消火栓からの水を合図にいざダンス!
あいつが食べる謎の果実味のアイス。
稲妻のごとく、ピラグアおじさんが
町中カート押す姿に無我夢中!

koゆうみ