黒い司法 0%からの奇跡のレビュー・感想・評価
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現在だから強く理解できる作品
80年代アメリカのアラバマ州。アメリカの南部にあり、情報や流通は制限されていると予想される。この閉鎖的な社会が人種差別という既成概念を定着化させ、主人公のウォルターさんや家族、ならびに黒人社会の権利や力を奪っていたように思う。明らかな冤罪であっても、覆す術がない。
だが、現在ではインターネットやSNSによって閉鎖的な社会のほうが難しい。誰かの1tweetによってすべてが覆ってしまうこともある。見ていて、こういった社会の変化を感じた。
作中、偽証をした白人は法執行機関に従い、最後は証言を覆す。犯罪者は下層民ではなく、社会を構成する法執行機関や上層白人社会が差別を助長していることに怖さを感じた。
国籍や人種による差別のみならず、些細な“違い”による差別はなくならない。だが、差別に当たるという自身の認識で結果は変わると思う。
我々は試されている、恐怖による支配または法による支配どちらを選ぶのか
名門ハーバード大学生を卒業後、弁護士となった黒人ブライアン。黒人差別が激化した1990年代を舞台に、一つの実話である冤罪事件に焦点を当てた今作品。東洋人である私は黒人差別は用語としての認識あるが、実際にこの映画のような扱いをされているとすると唾を飲む事も重くなりました。白人が支配している警察、検察側からの安易かつ不十分な証拠、真実を証言すると偽証罪、自分達に不利な行動をしようものなら理由もなく拘束、とても理不尽かつ捻くれた世界観と感じました。これを劇場で見なかったのは悔やまれる。主演はブラックパンサーのマイケルBジョーダン、その側近にブリーラーソンとまさかのmarvel出演組。
最後にブライアンの言葉を一部
『理想だけではなく、強い信念。そして希望を捨てない事。絶望は正義の敵である。権力者が捻じ曲げても希望があれば前に進める。座れと言われても立ち上がれる。貧困の反対は富ではなく、貧困の反対は正義です。国のありようは富裕層がどれだけ優遇されているのではなく、貧困層や弱者がどのように扱われているかです。・・・』
貧困の逆は正義
GWワイルドスピードから観賞
1987年の事件ということはロスオリンピック後、日本ではバブルにむかう最中にこのような事件がおきていたとは…
エバ役のブリー・ラーソンが良いアクセントになっている
『やめても責めないよ』
『息子に思われたくない
ママはビビって正しい道をあきらめたと』
弁護士はもちろん彼を支えるエバがどんな人物かがこのセリフで理解できる
貧困の逆は正義
差別による暴動はこの言葉に込められている
裁判に勝つことよりも、重要なこととは
本来は〈裁判に勝つ〉ことが重要なはず。冤罪であれば尚のこと。
しかし、闘う二人にとってそれよりも重要なことが〈真実を証言してくれる人間がたった一人でも現れたこと〉なんですね。
その発言は大きな嘘や権力の前にたった一粒穿たれた水滴かもしれないけど、自分のために公平な証言をしてくれる人がいて、その証言が信じてもらえなかったとしても、聴衆がそれを聴いている。
それだけでいかに心が救われるのか。それを教えてくれた映画だった。
弁護士によっては、裁判に勝てなければ負けなのかもしれない。だが肉体の牢獄よりも心が解放されること、こちらのほうが人間にとっていかに大切か、それが身に沁みた。
実話
たった40年前のアラバマでの実話。
死刑制度には賛成だが、日本みたいに三権分立がしっかり機能していないと悲惨なことになる。
捜査が杜撰どころか、黒人を目の敵にしている感じがして悲しい。
最後検事が正義のために証言を覆したのが良かった。
所々泣けるシーンあり。
WILLERのバス車内のサービスで見た。
良い映画!
久々に感動した。実話ならではの。
30年前の話だけど、クソッタレな人種差別はいまだに根付いてるアメリカ。
今の話なら良かったのに。
これ観たら、今の中国の人権侵害を叩いてる姿勢には違和感も感じる。利権とか政治とかの兼ね合いもあるんじゃん? そこは嫌だけど中国の言う通り。
正義は真実の上に成り立ってほしい。
そういった意味では、日本の冤罪も改めて感じさせられる映画だった。
泣けた。
実話だけに説得力があります
実話であるという黒人弁護士の活躍を描く一方でむちゃくちゃな裁判で無実かもしれない人が死刑にされていったのもまた実話。
そこには黒人対白人という対立軸があって貧富の差も当然のごとく描かれている。
住んでいる場所も建物も見ただけで違うとわかるし黒人につく弁護士はヤル気の無い奴ばかり。
主人公も最初はやりにくかっただろうけれどだんだん誠意が通じ最終的には信頼を勝ち取っていく。
この映画に出てくる白人警察官の黒人の見る目のやらしさや、傲慢さは昨今、警察官の黒人をむやみに殺害する状況から、アメリカ社会は人種差別の歴史は進歩していないんだろうなと思ってしまう。残念だけれど。
でも、日本も至る所で差別はあるんだろうけれど・・・
この映画を見た白人はどう思ったのだろう。
少なくとも見た人自身が人種差別しないと思ってくれたらすごく価値のある映画だろう。
登場人物みんなの素晴らしい演技が光っていた。
ところで真犯人は見つかったのだろうか?
わたしはパトカーを運転していてつけ回していた警察官が怪しいと思っていたのだが・・・
公正であること
このタイトルからして差別的だということを、そろそろ日本人も差別意識について真剣に考えた方がいい気がする。
罪もない人を死刑にして、食べる食事は本当に美味しいのかなぁ。本当に幸せなんだろうか。。。
差別すればするほど己が苦しみを生むだけなのに。
釈放された時に、家族が、それでも、おぉ主よ。と、感謝していたのが切なくてたまらなかった。
アメリカの差別はいつなくなるんだろう
2021年8月26日
ストーリーもテンポも適度で観やすかったです。
展開が読めるので、そんな感動はありませんでした。
ただ、この映画のすごいところは実話なことでした。
アメリカ映画にこの手のものが多いですが、いつの時代になっても黒人差別は無くならないですね。
21世紀になってもアメリカでは黒人差別による死者が毎年発生しています。
いつかこういう映画がなくなる時代がくるといいなぁと思いました。
差別との戦い
いい話だった。実話とのことで、正義を体現しようとする弁護士の戦い。アメリカではこういう映画がとても多い。それほど根深い社会問題なのだろう。
自分の人生をかけて、貧しい人のために正義を貫く彼の姿はとても美しい。
救済ができずに死刑執行となった男の、誰も恨んでいない
というセリフに涙した。
0%の奇跡とはどのようなものなのか。全くこの作品について予備知識が...
0%の奇跡とはどのようなものなのか。全くこの作品について予備知識がなく、DVDのカバーで興味をもって借りてみた。
あらすじ
冤罪の死刑囚たちのために奮闘する弁護士ブライアン・スティーブンソンの実話を、映画化した作品。
黒人に対しての差別は法律上はないものの、1980年代の米アラバマ州では根強い黒人差別が横行していた。なんと、犯してもいない罪で死刑宣告された黒人がとても多かった。その現状を知って、新人弁護士のブライアンが立ち上がった。冤罪を証明すべく奔走するが、再審請求はすべて棄却されてしまう。その裏には、仕組まれた証言や白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の困難に直面する。
ウォルターという黒人男性が、白人女性を殺した容疑で死刑判決を受けた。彼が犯人であることを示す証拠は一つとして存在しなかった。それにも拘わらず、検察側は誘導尋問などを駆使してウォルターを犯人に仕立て上げたのである。まさにずさんな状況であった。憤慨したブライアンはウォルターの無実を必ずや証明すると心に誓い、その弁護を買って出た。当初、ウォルターは「大学出のインテリ先生に差別の何が分かるというのか」などと頑なな態度を取るばかりであった。それこうして、ブライアンとウォルター、エバの3人は司法制度の不備及び黒人への差別意識という難敵と闘っていくのだった、エバの3人は司法制度の不備及び黒人への差別意識という難敵と闘っていくのだった。
本来、中立の立場である裁判所が中立で裁判していなかった。不公平がまかり通っていたのだ。
一度、再審請求が棄却された時点で冤罪をはらす手段がないと思えた。しかし、アメリカ全土に呼び掛けたこともあり、検察側が起訴を取り下げ、こウォルターの無罪、そして放免となったのだ。まさに地獄からの生還である。さすがのこの場面には涙が出てしまった。
感動の作品といっていいだろう。
数字で感じる恐さ(´д`)
黒人の弁護士ブライアン・スティーブンソンの実話です。
彼の尽力で、140人もの無罪が証明されました。
アメリカの刑務所で収監された人の10%が冤罪だったらしいです。
差別が犯罪捜査まで及んでしまうのは、本当に恐いなぁと思う。
「アラバマ物語」が表す意味
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
以前の投稿の削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」として
以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
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黒人と言うだけで殺人の罪を着せられて
無実のまま死刑になった人がどれだけいたんだろうか?
アメリカの根強い黒人差別問題を
冤罪事件を通して描いています。
主演は「クリード チャンプを継ぐ男」や
「ブラックパンサー」の悪役キル・モンガーの
マイケル・B・ジョーダン
共演は「キャプテン・マーベル」のブリー・ラーソン!
超人の役を演じてきた二人だけに映画の途中、
腹立つ白人中年出っ腹親父(トランプみたいな)に
二人とも変身してやっつけてしまえ!
と言いたくなる様なひどい白人権力者ども!!!
最後まで気の抜けない物語であり
でも最後はなんとか心が晴れる作りになってます。
自分は人種差別なんかしない人でありたい。
ちょっと胸に手を当てて観て欲しいですね。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
この映画の最初の方で、主人公に対して
土地の白人達がやたらに何度も
「ここは『アラバマ物語』のモデルとなった土地だから」
「『アラバマ物語』記念館を見てくると良い。」と進める。
「アラバマ物語」と言えば1930年代のアメリカ南部で
無実の黒人青年を弁護する正義の白人弁護士の話で
そんな正義の物語のモデルとなった土地の人々なのに
こうして黒人を有罪にしている!
なんと言う皮肉!!
と、観た直後は思ったのだけど
改めて「アラバマ物語」のあらすじを読み直してみると
白人弁護士の弁護も虚しく、白人陪審員の偏見により
黒人青年は有罪とされてしまう。
白人弁護士は青年に控訴すれば無実になれると説得するが
絶望した青年は護送中に逃亡し、その場で射殺されてしまう。
つまり、何が何でも黒人を犯人にしたい土地なのだ!
と、自分たちの愚かさを宣伝しているようなものだ。
黒人問題だけでなく、この世の中に
冤罪事件ってどれだけあるんだろうか?
権力者が偏見を持つと言うことの恐ろしさが
嫌と言うほど伝わってくる映画です。
@お勧めの鑑賞方法は?
配信でも良いからじっくり観て欲しいです。
春のジェイミー・フォックス祭り③
そろそろ、過去の憎しみを掘り返す様な差別的作品も少なくなって来たかな。と思ったらコレ。
1980年代、差別的罪で刑務所送りされた黒人達の無罪を勝ち取ろうとした黒人弁護士ブライアン・スティーブンソンの実話を映画化。
序盤から勧善懲悪のストーリー展開と主人公も半沢直樹の様に正義貫き真相究明型で、その他役者達も台詞が多く分かりやすい。
台詞が多く分かりやすい=誘導され易い展開だけに、話をただ受け入れるだけの鑑賞者なら良いが、途中で内容を考えたり想いにふけったり、判断したりするのが好きな私としては、少し物足りない。
また、物足りない理由も主要役者以外が物語上どうなるか読めてしまうのもあるのかと。
黒人、白人、ほぼ二極化で展開する善悪設定も気に入らないかな。当時の年代、地域性の絡みもあるから仕方ないと言われるとそれまでですがね。
自分のテンション低いまま、映画が終わりました💧
無理矢理感動に持ち込まれる様な映画。
グリーンマイルが嫌いな私。そこに似ている。
「死刑判決の冤罪が多い」とエンディングで示唆されています。かなり怖い話ですね。
黒人死刑囚の再審請求に挑む弁護士の物語。
実話に基づいた映画のようですね。その重さを実感出来る映画です。
黒人というだけで、言われのない罪を着せられる市井の人々。
そして、冤罪を暴こうとする主人公達が浴びる、差別と非難。
BLM運動が起きる土壌を、改めて思い知らされます。
映画は、そんなアメリカの暗部を映す社会派ドラマとして、主人公と死刑囚との交流を描く人間ドラマとして、一見の価値があるものに仕上がっていると思います。
冤罪を覆すストーリーに「サスペンス色が薄いこと」、「法的劇としての面白みに欠けること」が、私的評価をやや下げた理由です。しかし、逆にそのことが、黒人差別の根深さを改めて実感させる、そんな映画でした。
冤罪で収監された黒人と弁護士の物語 当たり前にあると思っている正義...
冤罪で収監された黒人と弁護士の物語
当たり前にあると思っている正義がなかったら?
ゾッとする話だがまだほんの一昔前の話
こうゆう事件を知ると
やはり黒人の地位や貧しい人間の地位が
守られていないと感じても当たり前な気がするね
自由を奪われるのがどれだけ嫌な気分か
自由に生きてる人にわかってもらうのは難しいよね
だからこそ、こうゆう映画を観てみんなに自由の大切さを理解して欲しい感じかな
全172件中、21~40件目を表示