劇場公開日 2019年12月6日

「3DCGだから成立した映画」ルパン三世 THE FIRST キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.03DCGだから成立した映画

2019年12月15日
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思い返してみると、ヤマト・寄生獣・ドラえもんから、最近は『アルキメデスの大戦』『ドラゴンクエスト』と、正直あまり好きではない監督ながら、ソコソコ観てはいるかな、という感じ。
それだけ、常に話題作を発表し続けてるってことで、それは素直にすごい。

本編スタート。
アバンタイトルからオープニングテーマまでの辺りは非常にワクワクさせられた。
「これは良いかも…」と思わせて、結局のところは…。

他の方も書いておられるが、はっきり言って『カリオストロの城』の…まあ「オマージュ」と言えば聞こえは良いが、つまるところ名シーンの寄せ集め。
だから、カリオストロ好きのお客さんが喜ぶのも納得はできる。
ただ、当然それはカリオストロが劇場版ルパンの代名詞的な作品であり、圧倒的ファンの数を抱えているからで、じゃあ実際に寄せ集めて作った本作がカリオストロに匹敵するかと言うと、そんな訳もない。

暗号はかなり早めにサラッと解読されるし、取ってつけたようなどーでもいい試練に、取ってつけたような唐突な改心。

確かに、各キャラクターの仕草や表情、アクションシーンなど見せ場はちゃんとあるし、それなりの見応えもある。
でもこれがもしそのまま通常の2Dアニメで描かれていたらどうだろう…と考えると、あくまで「普通のルパン」でしかない気がする。

つまり、この作品は3DCGだからこそ「新作ルパン、ロードショー公開でこざい」と言えるのであって、2DだったらTVスペシャル止まりなのかな、と思ってみたりする。

もちろん3DCGを用いてそれまで見たことのないキャラクターを描くことを否定はしないけど、結局中身は古くからのファンに媚を売る程度のレベルなんだったらわざわざ劇場に行く価値は薄め。

まったく同じことを「Stand by me ドラえもん」でも私は思った訳だから、これがこの監督の手法なのかもしれない。

あと、言葉で表すのが難しいんだけど、3DCGのアニメって、みんなあんな風に軽い…というか、ヒョロヒョロ・ポンポンした感じにしか表現できないのかな。
重厚感とかしっとりした感じとか、比べるのもどうかと思うけど、やはりディズニー・ピクサーで親しんだ我々にはある意味安っぽく見えてしまうのも正直なところ。

でも、私の様に「比べる」から足りないところが目につくだけで、この作品単体を見て、さらにカリオストロの要素を発見していくだけでも楽しめるってことには私も賛成するし、頭ごなしに「観る価値なし」なんてことは決してない。

各シーンに流れる効果音やBGMも慣れ親しんだモノばかりで、それを聞くだけであらためてルパンは国民的アニメなんだと思い知らされた。

キレンジャー