劇場公開日 2019年9月13日

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「フェイクニュースへのアンチテーゼ」プライベート・ウォー regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0フェイクニュースへのアンチテーゼ

2020年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

難しい

実在する女性ジャーナリストの生涯を追った映画に『ヴェロニカ・ゲリン』があるが、こちらのメリー・コルヴィンは戦場ジャーナリストとして危険地帯にもバンバン足を踏み入れていく、昨今話題のフェイクニュースへのアンチテーゼとして描いている。
生前の彼女の映像と比較しても、ロザムンド・パイクは過剰すぎと錯覚するほど特徴を良く捉えて演じている。
今や“強い女”のアイコン的存在となったシャーリーズ・セロンがプロデューサーで参加しているのは、元々は彼女自身が主演したかったんだろうなという事が伺えて面白い。

アメリカ公開時にメリーの関係者から、スタンリー・トゥッチ演じるメリーの最期の恋人が、実際はかなり問題ある人物だったのにイイ人に描きすぎだという指摘があったらしいが、あのキャラクターは彼女が交際してきた恋人たちを組み合わせて創作した人物だと後で知り納得。

結末が分かっているため、鑑賞後どんよりとした気分になるのは致し方ないものの、9月に『荒野の誓い』、10月に『エンデベ空港の7日間』とロザムンド出演映画が連続公開されるので、まとめて観たいところ。

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