劇場公開日 2020年1月17日

「「エターナル・サンシャイン」に遠く及ばず」記憶屋 あなたを忘れない AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「エターナル・サンシャイン」に遠く及ばず

2020年1月21日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

松竹配給・山田涼介主演作では「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で失望したので、今回も悪い予感があったが、残念ながら今作もいまひとつ楽しめないままだった。

“記憶を消す力”の元ネタは多分チャーリー・カウフマン脚本、ミシェル・ゴンドリー監督の傑作恋愛映画「エターナル・サンシャイン」だろう。あちらはSF的な舞台設定で元交際相手に関する記憶を消す装置が登場した。「記憶屋」ではある家系に代々引き継がれる超能力という扱い。第一の問題点として、話の肝である「記憶を消す」行いの描写がほぼ無いに等しい。虚構の設定を観客に信じさせようとする努力が希薄なのだ。

現実的に描かれるべき他の部分も雑。弁護士事務所でのやり取りでは、弁護士も助手も守秘義務意識が低すぎて呆れる。演出もシリアスな状況に微妙な笑いを入れてきたりと中途半端。芳根京子の熱演がもったいない。感動には程遠いが、感動の押し売りでないだけ「ナミヤ~」よりはいい。

高森 郁哉
野川新栄さんのコメント
2021年3月3日

酷評のわりには星は3つと半分なんですね

野川新栄
2020年2月9日

それは言えますよね 原作物にしては即席で考えたような話むしろ口避け女の様に伝説のままにした方が良かった様な?

ゆたぼー