劇場公開日 2019年4月12日

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「名探偵コナン超(スーパー)…?」名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5名探偵コナン超(スーパー)…?

2019年10月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

興奮

劇場版名探偵コナン23作目。
前作が興行収入91・8億円でシリーズ最高を記録。遂に『コナン』が90億円映画に!…と驚いていたら、本作がそれを超える93億円でまたまたシリーズ最大ヒットを更新。
こりゃ本当に来年辺り、100億円行くかも…。

『コナン』を漫画やTVで見ていたのはもう遠い昔で、今は劇場版だけ取り敢えず見てる感じ。
なので時々、自分にとっては初めましてなキャラも。
本作も然り。
京極真。
400戦無敗の空手家。真面目で実直。園子といい雰囲気。
いつの間にやらこんなキャラが…?
園子と真のラブストーリーも描かれ、「新一~!」「蘭~!」にいい加減飽き飽きしてる身としてはちと新鮮。

舞台はシンガポールで、シリーズ初の海外。
キッドの思惑で、キッドは新一に成り済まし、コナンは現地の少年“アーサーくん”のフリを。
新味を加えようとしているのかもしれないけど、結局やってる事はいつもと同じ。
劇場版コナンはミステリーがおざなりで、超人アクションがメインになる事が多いが、今回はいつもに増して。

伝説の宝石“紺青の拳”を巡って、シンガポールで起きた連続殺人、宝石を狙うキッド、同じくそれを狙う黒幕的な実業家、そして全ての陰謀や事件を裏で操っていた思わぬ人物…と、ふんだんにサスペンスやミステリー要素を盛り込んでいるものの、何だか全体的に纏まりに欠ける。
一見交錯し合い、全てが繋がってるように見えて、何だか無理矢理繋げた感が否めない。
真の黒幕の正体もすぐ分かる。

また、別にシンガポールを舞台にする絶対な必要は無いし、コナンもアーサーくんのフリをする必要もナシ。
クライマックスの真と現地空手チャンピオンの闘いも描く必要あったのか…。
何か、疑問や無駄が多い。

そして、コナンたちの超人的身体能力を駆使して繰り広げられるアクション、アクション、アクション!
今回ブッ飛びは、真。
だって、「はああああ~っ!」と気のオーラを纏い、パンチは衝撃波まで巻き起こし…って、作品間違ってません!?
ラストはもはや完全にパニック・アクションの趣向。

予告や宣伝だと、コナンvsキッドvs真の三つ巴の闘いのようだが、
コナンとキッドは共に行動、キッドと真の闘いもワンシーンだけ、コナンと真に至ってはほとんど接点ナシ、三つ巴の闘い所かそれぞれの敵と闘ってるだけで、これ詐欺じゃ…?

大スケールの超人アクションと、キャラの魅力やカッコ良さだけを重視した、いつものコナン映画。
…いや、粗い点も多く、骨太なストーリーだったら前作の方が面白かったかも。

次回はどうやら“シャア声”のあの人気キャラ。
いよいよ次は100億円到達なるか…?
でもその前に、アクション推しより本格ミステリーの作品にして欲しい。
(毎回言ってるような気がするけど…)

近大