劇場公開日 2019年4月12日

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「神憑り…」チベット ケサル大王伝 最後の語り部たち U-TAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5神憑り…

2019年4月29日
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鑑賞方法:映画館

知的

夢のお告げで…突如 語り部となる。その中の一人が 「この草原の中で暮らしてると、そいうことが起きるんだ。」と言う
「だけど、最近は自然が汚れたりして 遊牧民も病気になったり、おかしくなったりしている。」と憂う。
昔話や神話はというものは 自然の中で暮らしていると、身近に本当に起きているのかも知れない。このチベットのように澄んだ青い空と…日本や世界も昔はそんな中で暮らしていれば、神とか不思議なことはよく起こるのかもとこの映画を観てると思えてくる。
もしかしたら、神話や昔話を何かに記録しているのは、それが失われていく時なのかもしれない。
こんな語り部が代々生まれてくるなら、その必要はないのだから…
アフリカにも文字よりもグリオという語り部が知識知恵者としているそうだが、
現代社会はAIやコンピューターがその役目 に取って代わったわけだが、どちらの方が幸せなのか…と神憑りの語りではなく、京劇風の芝居になっていくケサル王物語を観ながら思った。
その一方、一人の語り部の父が 「世の中とは関係なく 存在しているんだ」と言い
語り部の研究者はこれをアニメにしようとしている。
この語り部という形が消える事はあっても
また形を変えて、現れて来るのだとも思えた。
 マイケル ジャクソンのスリラーがsoulやfunkをゾンビにたとえ、何度だって現れてくると歌ったみたいに

U-TA