劇場公開日 2019年3月15日

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「女優さんがいい」ふたりの女王 メアリーとエリザベス マリーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5女優さんがいい

2019年5月2日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

女優さんがいい。
シアーシャ・ローナン。
彼女の出演作を見たのは今回が初めてだったけれど、馬に颯爽と乗って男に混じって戦闘に赴く姿に清々しさを感じた。声もかわいいし。アイルランド出身ということですが、なまりは強くなく普通に聞き取れます。
この時代の英国は権力闘争が激しくて残酷だし、未だに真実がはっきりしていない部分もあるので、映画を作るうえで何を大事にしてどの立場に立脚して描くかというのは、結構大事なことだったりする。
この映画では、誰よりも血統的な正当性を持ちながらも民衆から理解されず支持も得られず、結局は周りにいる陰謀を企てる者たちの言いなりにならざるを得ずに断頭台へと消えていく悲劇的な女王としてメアリー・スチュアートを描いた。才気闊達で情熱的で若く美しく魅力的に演じられていたので悲劇性は強まり、上手く描けていて、成功していると言える。
それにしてもこの作品で女性が権力を掌握するというのが内にも外にもどれだけ大変でえげつない争いを生じさせることかということが分かる…。男系の伝統を誇る日本に生まれてよかった。令和万歳。

マリー