風をつかまえた少年のレビュー・感想・評価
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素晴らしい
存在のない子供たち同様、こういう映画が沢山の人に届けばいいのにな、と思います。
恵まれた日本で暮らすわたしたちがこういう映画をきっかけに少しでも世界を知ることで、日常生活への意識がちょっとでも変われば…(食品ロスとか水の使い方とか)微力でも大切なことだと思います。
本当に観ている間はしんどいことばかりで(カンバ…涙)家で観てたら止めてしまうかもと思ってしまったりしますが(映画館に感謝)絶対に観るべき作品。
ゼインといいウィリアムといい、強いんですよね、本当に。
絶望的な状況でも何とかして生き抜こうとする精神力、生命力。
健気で優しくて逞しくて本当の意味で強い。
だから観てても暗い気持ちになるわけではなく、心の底から観て良かった!!と思えるんだなと。
最後に新たな小さな相棒がちょこんと側にいたのが、さりげなく凄く嬉しかった。
素晴らしい実話
マラウイの少年は素晴らしいです。
学費が払えなくて退学になったけど、図書館の先生の対応は感動しました。
独学とゴミ置き場から集めた材料と自転車で風車を作っちゃうなんてスゴい!
いい作品でした。
マラウイという国を初めて知りました。
ウィキペディアで調べたら、マラウイはアフリカ南東部の国で、旧宗主国はイギリス。1964年に独立してますが、イギリス連邦加盟国で公用語は英語。なるほど。
植民地というと搾取や隷属といったネガティブなイメージが先行してしまうのですが、言語の普及という面では利点がありますね。インフラ整備のためにはその担い手となる人材の育成が必要で、教育はもちろん、自力で図書室の本を読み解くにも共通言語は必要です。アフリカの部族語では風力発電に限らず、理系文系問わず、翻訳されているものは少ないと思われます。
野田市の児童虐待、クローズアップ現代で取り上げられるような貧困を背景とした諸問題、逆恨みの放火で何十人もの命が奪われる。
最近は、現実の方が映画や小説で描かれるよりも遥かに悲惨なことが多いせいか、このような映画を観た時も、少年の成長と少年が獲得した様々な果実に感動する前に、どのような背景からこの物語が生まれたのだろう、という想像が先行してしまいます。情緒面で受け取る感動より先に、環境や偶然や人間を動かす動機やパッションはなんだったのか。そんなことを考える癖がついてしまったようです。
貧困からの脱出のキーは教育
天候不順、飢饉、貧困、政情不安定、教育システム不全・・・本作は20年近い過去の出来事をベースにしていると思われるが、たった今もまだ起きているのではないか。セミドキュメンタリーとして鑑賞すると胸に迫るものがある。
日本の貧困、格差問題の解決もやはり子供たちへの教育機会の確保かなぁ。
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