アルファ　殺しの権利のレビュー・感想・評価

映画としての単純な面白さだけを考えるとこの映画は面白くないかもしれない。
この映画のシーンは日本人からすると考えられないシーンが多い。
そういう異国の姿を楽しむという姿勢を持って見ると楽しめる映画だと感じた。
同時に、なんだかんだで日本に産まれて良かったと思う映画かもしれない。
フィリピン人からすると当然と思うであろう何気ないシーンにも驚きがあるのだ。
今作は一応フィクションのようだが、まるでドキュメンタリー映画を見たかのような感想を抱く映画である。

警察署を挙げての中堅麻薬ブローカー逮捕劇の裏で私腹を肥やす警察官と彼の駒の話。

情報屋にしてスパイの男を駒として使い何食わぬ顔で私腹を肥やす班長が胸クソ悪い話ではあるけれど、貧しいながら生活の為に薬を捌く駒の青年をみせる方が主。

それはそれで悪くはなかったけれど、結構唐突に話が転がってしまいちょっとポカーン。
起承結という感じで盛り上がりがなかった。

あくまでもフィクションで事実に似ている出来事は偶然と言われても、事実は知らないし…知っていたらもっと楽しめたのかも。