劇場公開日 2020年1月18日

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「【元ジョージア鉄道運転士、ブラの持ち主を無言で捜し歩く現代の寓話。】」ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【元ジョージア鉄道運転士、ブラの持ち主を無言で捜し歩く現代の寓話。】

2020年7月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

幸せ

ーミキ・マノイロヴィッチ出演とあるので、”バルカンミュージック炸裂か!”と思いきや、セリフが全然出てこないので、慌てて”アキ鑑賞スタイル”に変更し、対応する。監督はファイト・ヘルマーだけど・・。-

・「鉄道運転士の花束」に似たようなタイプの映画かなあ、と序盤観ていて感じたが、見事に違いました・・。

ー定年間際の鉄道運転士が運転する列車は人々が生活する空間を通って運行する。列車が来ると少年が”犬小屋”から飛び出して来て、”線路”でお茶を飲んだり、賭け事をしたり、洗濯物を干す人々に”列車が来るよ!列車が来るよ!(私の想像。だって、セリフがないんだもの)と笛を吹いて知らせる仕組みが面白い。ー

・鉄道運転士は列車の窓に貼り付いたシーツなどを、勤務後線路沿いに住む人々に届けるが、”大切なある日”青いブラジャーが引っ掛かっていた・・。
ーここから、彼がブラジャーを持ち主に届けようとする姿が面白い。明らかに”サイズが違う”女性達との遣り取り・・。届けるモノがブラジャーだから、邪見にされたり・・。命の危険にあったり・・。-

<独り身の寂しさを漂わせつつ、懸命にブラジャーを持ち主に届けようとする人の良い、元鉄道運転士の姿をコミカル要素を絶妙に塗して描いた無セリフ作品。面白き哉。>

NOBU