劇場公開日 2018年12月7日

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「実在のスーパーヒーロー映画」パッドマン 5億人の女性を救った男 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0実在のスーパーヒーロー映画

2019年3月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

映画で観られる感動の名演説ベスト5に入れたい。国連での主人公の演説は本気で感動した。
生理の苦しみは男性には理解しがたい。人生で男は生理を一度も経験しない、この身体的な体験差の断絶は相当に深いものだと思う。この主人公のすごいところは、その断絶を真摯に考え抜いて想像するところ。
主人公の戦いは、他の男性には当然理解されない。そればかりか、母親や肝心の妻にさえも理解されない。男女の固定観念に男性も女性も縛られていている。

そんな彼を助けるのは、若い女学生と都会の先進的な考えを持つ女性。この映画が優れているのは、ただナプキンを安く作れる機械を作っただけでは成功しない、啓蒙活動もまた重要だと描いているところ。考えを変えない限り、新しいものは受け入れてもらえないのだ。
『パッドマン』というタイトルは粋で素晴らしい。確かに彼は紛れもなく多くの女性を救ったスーパーヒーローだ。

杉本穂高