劇場公開日 2019年6月14日

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「一生懸命っていいね」泣くな赤鬼 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0一生懸命っていいね

2019年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

「努力は報われる」

わたしたちは知っている
そんな精神論なんかじゃ
立ち行かないことなんて
この世の中には幾らだってあることを…

スポーツ競技を〈人生の縮図〉と
度々、比喩で用いられます。

高みを目指すために費やした時間の中で
努力・忍耐をどんなに重ねても
辛酸・苦汁をどんなに味わおうとも
強者と弱者を、勝者と敗者を
くっきり〈結果〉として分けてしまう
ときに残酷なまでに…

でも、わたしたちは知っている
結果だけがすべてではないことを…

「努力は嘘をつかない」

一生懸命向き合った時間は
何物にも代え難い経験であり
目標のために捧げた〈過程〉が
尊く、そして美しい…

でも、結果と過程は必ずしも結び付かないし
かと言って優劣をつけられるものでもない…

大事なのは「何かを成し遂げる」だけではなく
「どのように取り組むか?」が人間を作る上で
必要なことだと思う。

精神論だけでは語れない
その “ 黄金の精神 ” が
勝敗だけの結果の枠を超えて
わたしたちの胸を打つ感動を呼び
わたしたちを突き動かす衝動に変わる

…以上、わたしの思うありったけの
スポーツ論を絡めた人生観でした!

さて本作『泣くな赤鬼』では
死期を知り人生を省みたとき
一度は野球から逃げたものの
もう一度夢を見ることを願った
元高校球児、ゴルゴと
指導方針で悩む監督、赤鬼先生との
ふたりの間で繰り広げられる
【こころのフィールド・オブ・ドリームス】

白球を追いかけ続けている限り
ヒトの夢は終わらない

野々原 ポコタ