劇場公開日 2018年11月24日

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「塚本晋也がかっこよすぎる」斬、 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5塚本晋也がかっこよすぎる

2018年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幕末の動乱の時代の農村を舞台にした時代劇というのは珍しいが、作品全体の根底にある価値観も時代劇としては相当珍しい。人を斬るのが仕事の侍が斬ることに疑問を持っている。都ではしゅうちゅう流血沙汰であったことを考えればさらに異質だ。現代的な価値観では正しい問いであると言えるが、幕末にもそういう価値観があっただろうか。農村が舞台であるという点がそこはポイントになるかもしれない。
江戸時代はなんだかんだと300年大きな戦もなく泰平の世が続いた。時代のうねりを感じにくい農村でそのような考えも生まれるのかもしれない。

侍姿の塚本晋也がとにかくカッコいい。ぎっくり腰で満足に殺陣ができなかったらしいが全くそうは思えない。スコセッシ映画などにも出演して、近年役者として凄みが増しているように思う。

杉本穂高