劇場公開日 2018年10月6日

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「ジョンソン大統領のこと、初めてちゃんと考えた。」LBJ ケネディの意志を継いだ男 バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジョンソン大統領のこと、初めてちゃんと考えた。

2018年10月30日
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リンドン・ジョンソンといえば、ジョン・F・ケネディの暗殺によって副大統領から大統領に繰り上げされた人。その後に悪名高いニクソンが当選するので、そんなひといたっけ?と軽んじられることが非常に多い。

ハンサムなケネディと太った猟犬みたいなニクソン、二人の顔は浮かんでも、ジョンソンの顔は浮かばない。恥ずかしながら自分のことだ。

では、改めてジョンソンはどんな人だったのかと本作を観てみたら、アクが強い田舎者で、現実主義の食えない政治家。そんな年長者を若きケネディが副大統領に指名したのも、ケネディが党内をまとめるための政治的配慮だったらしい。

アメリカ民主党と近しいロブ・ライナー監督だけに多少美化されてるとは思うが、ジョンソンがいかにセルフイメージと正反対の変貌を遂げたかのドラマには熱くなるし、ウディ・ハレルソンの好演もいい。地味ではあるが、知らなかった歴史の隙間を埋めてくれるような楽しみがある。

村山章