ビューティフル・ボーイのレビュー・感想・評価
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社会的な問題はおいといて・
映画は言葉にならない想いを伝えることができるのだと感じました。 たまにあります、こういう映画。
心情などをセリフ以外で表現するために 音楽やその歌詞なんかも効果的に使われてるのかなと思いました、大音量にしたり 綺麗だけど危ういメロディーにしたり 同じとこしつこくリフレインさせたり… 個人的にはちょっとつかれましたけどね。。
タイトルはジョン・レノンの曲の引用なんですね、シャラメ全面推しだからかと思ってました。。。 まあ、そう思わせるほどにタイトル負けしてない、いいぞ☆
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The 3C’s
薬物依存問題を正面から見据えた作品。父が悪いとも、本人が悪いとも、家庭環境が問題だとか、そういう論に迎合しない。原因は麻薬自体にある。波が人を飲むように、麻薬が人を攫う。光が照らし闇があるように、人生にもやむなく闇が支配することもある。そろそろ誰かのせいにするのをやめたらどうか?麻薬を前に人の力は無力でしかない。電話に出たスティーブカレルの変心こそが主題のように思える。
最後のミーティングでの標語が突き刺さる。
We didn’t CAUSE it.
We can’t CONTROL it.
We can’t CURE it.
" everything " 2人が何度となく交わしたこの言葉が ...
" everything " 2人が何度となく交わしたこの言葉が
すごく印象に残っていて。
どんなに堕ちてもボロボロになっても信じ続ける
父親の愛は、時に窮屈で息苦しい
だけど1番最後に何にも埋める事が出来なかった心の隙間を埋めることの出来る唯一の薬だと。
ニックの生き方を総じてビューティフルだと言ってしまうのは
少し美化し過ぎな気がしてしまけれど、
父から見る息子はどんな姿であってもビューティフル
なんだろうな、と。
父と息子、薬物に負けぬ
『君の名前で僕を呼んで』で彗星の如く現れ、ハリウッド若手実力派の期待の星となったティモシー・シャラメ。
そんな彼の実力と魅力がまたまた発揮。
それぞれの視点で綴られた2冊の回顧録が原作による、父と息子の物語。
ニックは成績優秀、スポーツ万能。
父デヴィッドにとって最愛の自慢の息子。
父は再婚しているが、義母や義兄弟からも、“いい息子”“いい兄”。
一見、何の問題も無い幸せな家族。
が、ニックには深刻な問題が。
薬物に手を出してしまい、依存症に…。
何故、自慢の息子が薬物を…?
“自慢の息子”だからである。
周囲の期待。そのストレス…。
まだ年端もいかない子供にそんなストレスを背負わせた大人たちを批判したいし、当の本人の気苦労は察する。
だからと言って、許される事ではない。寧ろそれは、己の弱さだ。
ニックが薬物に手を出したのは、一回二回だけじゃない。
さらに、様々な種類の薬物に手を出し…。
依存、中毒。溺れ、堕ちていく…。
勿論ニックも、このままじゃいけないと分かっている。
更正施設へ。
家族の助け。
出会った恋人の存在。
しっかりリハビリを受けている…と思いきや、
家族に嘘をつき、再び薬物に手を出す。
施設を抜け出す。
音信不通に。
それでも、薬物を克服しようとするニック。一心で支える父。
が、その度に裏切り、裏切られ、時には激しく衝突。
薬物に手を出してしまった自業自得とは言え、胸が痛い。
そして遂には、命の危険に…。
薬物依存の青年を演じる為、実際に更正施設で生活し、減量したシャラメ。
その役作りもさることながら、何処か儚く脆く、そして繊細でピュアな佇まいは、“今”でしか表せない。
息子を信じ、無償の愛情を注ぐ父親役のスティーヴ・カレルも素晴らしい。もうすっかり、シリアス名優だ。
世間に出回る話では、薬物を克服した人の話をよく聞く。
努力と苦しみを乗り越えた方々は大勢居るだろうが、同じくらい今も苦しんでいる人たちも…。
劇中でも描かれていたが、今度こそ本当に抜け出そうとしても、そう簡単に薬物地獄からは抜けられない。
それほど恐ろしい。たった一度でも、手を出してしまったら、堕ちてしまったら…。
何故、そうなってしまったのか。
本作のラストシーン。
でも、救いはある。薬物に負けようとしない強い心と、信じ支えてくれる愛情があれば…。
何事も経験?
内容としては、とくに目新しいものはなく、薬物に依存する息子と、それを救おうと奮闘する家族の物語です。
冒頭で父親が語る「いつからか息子が別人みたいに」というセリフからも、薬物というものがいかに人間を根底から破壊するかを思い知らされます。
「みんなやってる」「コントロールできている」という免罪符のようなものを掲げて薬物に手を出し、いつの頃からか手放せなくなる。無理に引き離して、しばらくはシラフで入られても、ちょっとした不安や誘惑にかられて、すぐにまた手を出してしまう。
何事も経験、といいますが、それは悪魔の常套句なのかもしれません。
名役者同士が繊細に父子を描く
個人評価:3,7
誰もが生まれ落ちた時は天使のようなビューティフルボーイ。
成長と共に変わっていくその様を、本人も親も認識しなくてはいけないと感じる。
問題はドラックにあるのでは無い。そこに何故逃げ込んだかが問題である。印象的な言葉だ。
名役者の素晴らしい親子の演技で、よくあるドラック中毒から抜け出す闘いの物語を、繊細に眩しく描いている。
それでも息子を信じる
ティモシーシャラメ目的で観てみたが、
スティーブ・カレルがとても良かった。
人生に疲れたおじさんをやらせると
ピカイチな気がする。
薬物を摂取したって幸せな時もあった。
みたいな甘い話ではなく、
一度薬物を摂取したら、
後はまたやるんじゃないか?
今シラフなのか?
と疑いの目でしかいられなくなるし、
信じしても信じてても裏切られる父親の姿が切ない。
息子も父親や家族に愛はあるが、
薬物に溺れて逃れられない、
根は良いやつなはずなのに堕ちて行く姿は
自分の息子だと思うと見ていられない。
裏切られても割と息子を自由にさせる父親の姿に
信じ過ぎだろ!と思ったけど、
それが父親ってものなんだろうか?
薬物をやる度に
小さい頃の息子とのエピソードを挟んで来るのは
ズルい演出だった。
子を持つ親としてはグッと来てしまう。
たまたまこの息子は生きてるだけで、
全てを壊し失いかねないのが薬物だと、
救いようのない物語なのが良かった。
映画自体はとても美しい映像で
堕ちていく話とのギャップも良かった。
ドラッグは怖い❗
星🌟🌟🌟🌟内容的には凄く父親の息子を愛する気持ちが伝わってきて良い作品でした❗実話に基ずいた作品なので中盤ドラッグを辞めた、辞めないの繰り返しでまったりした部分はありましたが、継母も含めてそんな彼を受け入れる家族の姿勢にはちょっと感動しました❗ただ一点現在と過去シーンの切り替わりが多くてこのシーンは過去❓現在❓と観ながら一瞬考える事が多かったです❗あとラストはちょっと中途半端な感じだったのでドラッグから抜けたところまで出来たら描いて欲しかったです❗
そして彼は今、生きてる
生まれたばかりの弟をおっかなびっくり抱く、小さな息子。愛して、信じて、何があって、こんな事に、、あんなに可愛く、聡明な自慢の息子が。けれど父は真っ正面から向き合う。家族全員が。
何度も信じ、喜び、裏切られ、涙する。それでも捨てきれない。諦めきれない。愛情いっぱいだ。
息子も同じ、愛情いっぱいだ。だから苦しむ。
幼い息子とのふれあいが現実との狭間で繰り返される、あんな幸せがあった事が、今の絶望をより深く映し出す。[everything]言葉では表せない、何物にも敵わない、私の全てなんだよ。お前は。
depressing reality
私ならどうするか、どう答えるか、ずっと考えていた。子供の立場なら?親の立場なら? 正解なんてないのが現実で頭じゃないんだろう。それが薬の怖さ。崖っぷち感の危うい演技力はすごい(全員)! 回想が入り乱れ時間がわかりにくかったので、マイナス1⭐️ 兄弟があまり変わってないから数年間なのかな⁈
人を救うことはできない
ドラッグ依存が主軸だけれど、家族や福祉や死について考えさせられる。
それにしても、アメリカ人のドラッグによる死亡が、こんなにも多いのは驚きだし、遅れて日本もいずれそうなるのか?と危機感を持ってしまう。
親子関係や離婚問題など、ドラッグにはまる背景には様々な要因があるのだろうけれど、安易な快楽には高いツケが回ってくるのだろう。
どんなに家族愛があっても、立ち直るには本人の意志がないと。
そういうことを家族が受け入れる時間も必要なんだな。
ティモシー・シャラメが堕ちていく青年を好演してる〜今後の作品も楽しみな俳優さん♡
胸を締め付けられる
何という映画でしょうか。
依存症治療の過酷たるや想像を絶するものでしょう。
患者が言う「ごめんなさい」は、支援者にとっては最早何の価値もない言葉です。彼らは必ずスリップします。しかし彼らは本気で依存症を克服しようとして、心の底から謝っています。しかしそれを妨げるのが依存症です。そこが私の考える最も依存症の恐ろしいところだと思います。
とてもその悲惨さが伝わってくる良作だったと思います。
ドラッグ依存者とその家族の苦しみ
ドラッグの恐ろしさが生々しくひしひし伝わってくる作品。献身的に息子を支え救おうとするお父さんの姿に胸が苦しくなった。
10対0で息子が悪いと思ってしまうのが正直な感想だけど、そうではないのだろうか…。少なくとも、お父さんは何か後悔や負い目を感じているようで、それもまた苦しい。
ドラッグ依存者を家族に持つ人が集まる家族会のシーンで、娘を亡くしたお母さんの「生きてる人を、生きてる時に失ったことを悲しむより、死んでしまった人を悲しむ方が少しは楽。生きてる時も既に娘はいなかった」という台詞が印象に残りました。気持ちがとても分かる。
楽しい作品ではないけれど、丁寧な描き方で伝わる実際にあった家族の物語が胸に響きました。
すべて。
父の、子に対する愛はすごく感じる。
だけど、「すべて」というほどすべてとお互い思っているのか?て思った。父はどこかおまじない、少なくとも、息子はただのお付き合い。継母の方が真剣味を感じたけど。たぶん、どう接していいのかわかんないんだろうなあ。
些細なきっかけでクスリに溺れだしたのは許すにしても、その沼から抜け出せない苦悩がいまいち。時系列を混在させるのも、こっちが入り込めない要素。だいたい、「クスリ浸けのろくでなし」の話を、なぜこんないい話のように描くのか?もっとジメッととした話でしょうに。
私には痛いほど伝わった
新聞の映画紹介で知り、是非と思ったが、レビューのコメントの評価が余りに低く、どっち?と思いつつやはり観に来ました。観てよかった。
息子の気持ち、わかるよ。この父のダメ親ぶりも。深い所でいつも噛み合わない。でもいつも息子が合わせてる、父に。優しくて繊細な息子、疲れてる、父に。父、息子を愛していると思ってる、但し条件付きで。トロフィー・ワイフという言葉がありますが、トロフィー・サンですね。息子、気が付いてる、でも無意識で。段々と理性と心と身体が一致しなくなる。壊れそう。現実逃避せざるを得ない。父、言語化して、説明して、という。ライターだから、言葉で理解したい。世間も気になる。息子だって、自分の気持ちを言葉で言えたら、どんなに楽だろうか。できないから苦しい。生きてるだけでなぜだか寂しくて、死ぬほど苦しい。わかって欲しい。愛して欲しい、無条件で。時々出てくるお母さん、生みのママと、父のパートナーとしての女性。二人共良い人だ。愛のある人たち。でも距離がある、物理的にも、心の距離も。無防備で飛び込むにはちょっとだけ遠すぎて。何とか辛うじて、絶望と死との境界をフラフラ歩く。最後、やっとパパに無防備にすがった。やっと言えた「助けて」。父、トンチンカンだから「もう助けられないよ」。最後の頼みの綱、だったのに。でも父、アタマで考えてるから、もう悩みすぎて、息子がオオカミ少年のように思えて、ほんとにわけわからん状態。新しい妻、小さい子供達のパパでもあるから。ビューティフル・ボーイだった息子は愛せてもジャンキーの息子は...切り捨ててしまいたい、父の心も壊れそう。可哀想に。でもひょっとして、1ミリだけこの時、自分の中の欺瞞に気付いたかもしれませんね。わかりません。生みのママがこの元夫に「アナタ頑張ったよね。わかる。でも私あきらめない。」って。よかった、ここに命綱がありました。みんな総力戦で、やっと。
どこまでもどこまでもすれ違う。そしてまだ現在進行形。実話。こういう家族はたくさんいる。親に「なる」のは簡単じゃないよ。自戒を込めて。
ビューティフル・ボーイ
不思議なぐらい人は大麻やその他ドラックにはまってしまう人がいつの時代もいると云うこと。その背景を描く映画や本は無数にあるがなくなることは間違いなくないと人達は思っていると思う。私も無くなることは難しいと思っているが、この映画では息子さんが抜けれなくなる、実際に家族がドラッグにハマったらツライとは思う。だが私ならダーウィン論的な考えで向き合うと思います。やはりこの手の映画は必見だろう。
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