劇場公開日 2019年12月13日

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「【イランの曲がりくねった細い山道を通る規則から、因習とは何かを考えさせられた作品。越える事が困難な文化の壁の前で煩悶するパナヒ監督の想いが伺える作品でもある。】」ある女優の不在 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【イランの曲がりくねった細い山道を通る規則から、因習とは何かを考えさせられた作品。越える事が困難な文化の壁の前で煩悶するパナヒ監督の想いが伺える作品でもある。】

2019年12月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

 ー 主演のジャファル・パナヒ監督、イランの人気女優ジャファリ、村の"芸人"マルズィエ、主要キャストを本人が演じるドキュメンタリータッチの映画。ー

 ・村人達はジャファリ達を表面上は歓待しようとするが、断ると態度はガラリと変わる。

 ・又、俳優を目指し、テヘランの芸大に入学したマルズィエを疎外する村人。恥と思う家族。

 ・かつてのイランの名女優は一人、村外れの小さな家で絵を描いて暮らしている。
 村人達と交流はない。

 ・越える事が困難な文化の壁の前で煩悶するパナヒ監督の想いや、彼が置かれた現状が見栄隠れする作品。

〈イランの未舗装の細い山道を歩く、ジャファリの姿と彼女を追って走って行くマルズィエの姿に微かな希望が伺える作品でもある。〉

NOBU