劇場公開日 2019年2月1日

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「20年分の利息と半世紀分の技術」メリー・ポピンズ リターンズ 奏枝さんの映画レビュー(感想・評価)

4.020年分の利息と半世紀分の技術

2019年2月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

前作といえば、ディズニーの中でも1、2を争う傑作であり、評価もとんでもなく高かった。観る前から、「結果はどうあれオリジナルを超えることは無理だろう」と、思った人の方が多かったはず。
この半世紀の間に、メリーポピンズの制作秘話を映画にした作品もありましたし、あの熱量を超えるほどの傑作を果たして作り上げられるのか!と、心配のような、半分諦めのような気持ちで鑑賞してきました。

半世紀も前のダンスが今でも愛されているというのはすごいことだ。どうしても、煙突掃除の方が好きなんです。それでも外灯と自転車、ハシゴを使ったミュージカルナンバーは前作を踏襲した名シーンでした。

終盤の2ペンスについて、色んな声が上がっていましたが、私は小さい頃に受けた教育や、身につけた勉強と同じものを感じました。当時は嫌々だったし、受ける理由と回避する理由をよく考えたものだったけど、いつ自分に帰ってくるのか分からないもんもあります。どんな形でも、親が自分を大切に思ってくれてると分かれば嬉しいもんなので、前作の、バンクス氏が子供達に厳しくしてたのも愛情あってこそだったのかもと思う。
大人になると、子供の心忘れちゃうけど、そのおかげで分かることだってありますよね。

ストーリーとしては、今回の方がよく考えこまれて作られている印象です。色々と制約や条件があって大変だっただろうに、よくここまで練り上げたもんだと思いました。メインタイトルとか懐かしいな〜。今の映画もやればいいのに。テンション上がって楽しいよ。

個人的には、前の出演者がディズニーに対して敬意と感謝と愛を込めて…ってところもあったのかなって思うし、ディズニーの方もそれを念頭に置いてできた作品なのかなと感じました。ディズニーのアニメーション観たの久しぶりな気がしちゃいました…もっと作ってほしいけどなー。

奏枝