劇場公開日 2018年10月19日

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「MONEY迷宮へようこそ!」億男 syu-32さんの映画レビュー(感想・評価)

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3.0MONEY迷宮へようこそ!

syu32さん
2018年10月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

知的

原作は未読です。

レイトショーで鑑賞。
会社の同僚と観に行きました。

親友に宝くじで当てた3億円を持ち逃げされた男が、“お金とは何か”という問いの答えを探る内に、本当に大切なものは何なのかを見出だしていく物語。

一男(佐藤健)が失踪した九十九(高橋一生)の行方の手掛かりを得るために、フリマ・アプリの会社を共同経営していた人々を順々に訪ねて行きますが、それらの人々のキャラがめちゃくちゃ濃い…。
特に北村一輝と藤原竜也の強烈キャラのインパクトがすご過ぎでした。それだけで観る価値があるなぁ、と…。これが序盤で一挙に詰め込まれているのでお腹いっぱいになりました(笑)
沢尻エリカの考え方には納得させられましたし、身に摘まされるものが…。後々の展開には登場しないので、何とももったいない使い方だなぁ、と思いました。豪華な面子ですしねぇ…。

訪ねる先々で見せ付けられる様々なお金の姿。それに一喜一憂する人々。一男はお金が持つ多種多様な側面に翻弄されます。まさに迷宮…。
とても身近にあるものなのに、深く考えて来なかった部分がクローズアップされていて、とても面白かったです。
「こぉんなッ紙切れぇぇッ!」…(笑) 頭の中を行ったり来たりする紙 or 神…。

一男は兄の借金の返済と別居中の妻と娘への仕送りのため、昼も夜も働き詰めの毎日。お金のために日々どん底のような暮らしをしています。お金さえあれば、全て元通りになり幸せになれる…。そう考えていた一男ですが、妻には離婚届を突き付けられ、さらに迷宮の中へいざなわれていきました。何が間違っているのだろうか…。そして思い返すのは、九十九との友情の日々…。
中盤から後半に掛けて、延々と一男と九十九のモロッコ旅行のシーンが続きました。エンドロールまでモロッコ…。砂漠の壮大な景色を堪能できたので、本作は観光映画の側面も持っているということでしょうが、ちょっと尺を取り過ぎている感は否めませんねぇ…。強烈キャラ3人組をもっと物語に絡ませて欲しかったなぁ…。ロケ代がハンパないでしょうから元を取りたかったのは分かりますが…。
「お金の正体が知りたい」という九十九の想いの原点であり、一男にとっても生涯忘れられない大切な友達との想い出の場所。重要なシーンであることは分かりますが、やっぱりちょっと長過ぎ…。一気にダレました。
でも、深い友情で結ばれたふたりの関係性にはウルッと来ました。

モチーフとなっている古典落語の「芝浜」を本作で初めて知りました。題名はどこかで聞いたことがありましたが、内容は全然知りませんでした。奥が深いですねぇ…。フルで聴きたい!
というか、高橋一生落語上手過ぎ(笑) 砂漠での「芝浜」の一席が何故だか分かりませんでしたがとてもしっくり来ているのがユニークでした。
そういえば、「明烏」でもモチーフになっていましたねぇ…。だから聞いたことがあったのかぁ…。

“お金”の持つ魔力と魅力は底知れないものがあるなぁ、と。
無いと困るし、あったはあったで享楽的になり、いろいろ歪みそう…。知らず知らずの内にがんじがらめにされているのかなぁ…。人類はとんでもないものを生み出したもんですねぇ…。
ものの価値は人それぞれ。そんなものに大金注ぎ込むなよ、と思われても当人に取ってみれば無駄などではなく、とても有意義で意味のあるお金の使い方。“お金”は人間の想いが具現化したものなのかもしれないなぁ…。MONEY迷宮の果てしなさはえげつない…。
とにかくお金を失うことよりも、目の前にあるものを失うことの方が辛いかもしれないなと思いました。夢になるといけねぇし…。

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syu32
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