「子役が凄すぎる」フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 まままさんの映画レビュー(感想・評価)
子役が凄すぎる
ディズニー近くの安モーテルでの貧困親子の話
フロリダらしい良い天気に、鮮やかな色の建物、店の装飾もやや大げさなくらいに派手
それが張りぼてに見えるくらいに、その日暮らしの生活
観光客にパチモンの香水を売りつけるし、買春客から奪ったマジックバンドを売るし、
その親から育ったのだろうと納得なくらいに、娘も乞食をする
そんな生活でありながら、娘はむしろ自由奔放に楽しそうに生きている
友達も多いし(なんならこのモーテルには似たような環境の家庭が多いのか、子供が多すぎるくらい)、毎日街を冒険するし、いろんなおもちゃやゲームで遊んでいる。
自由奔放故にかなりのやんちゃで、発言や行動に一切の品や礼儀がない
これは彼女の特性というより、きっと母親の影響が大きい
火事を起こしてしまうし、基本的に倫理的な箇所への教育が全くなされていない
母親は完全に母親失格ではある
お金もないし、子供を乞食や詐欺に利用する
子供の前で売春だってする
親は親だし、子も子で、本人の性格的にどうしようもしてあげられないところは多い
だけれど、やっぱり彼らを苦しめる根本の原因は貧困にある
金さえあればきっと彼らの生活はかなり違っていたのだろうと思える
その性格だってきっと環境が変わればもっと違う方向に輝くに違いない
母親の気の強さや思い切りの良さも、子供のやんちゃで明るいところも、十分魅力がある。映画に見入ってしまう魅力がある(特に子役の自然体の演技は凄すぎる。どこまでが彼女の普段のキャラクターなのか気になるくらい)
だけれども結局は貧困の前にどうしようもできない
誰も助けてあげられない
その無力感はウィリアムデフォーが完全に演じきっている
親子を叱り見守りながらも、そこには愛があり、だけれど根本の問題は部外者からはなかなか助けてあげられない
テーマ的には是枝監督作品に近い感じ
万引き家族や誰も知らない
あとは親子が引き離される感じは、アイアムサムやクレイマークレイマーあたり他多数
かなり良い作品
終わり方もフロリダらしい
そうだよね、ディズニーに行けてたらまた違ってたんだよね、となる
