「なぜ映画化した?」ミッドナイト・スネーク 絡み合う毒牙 MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0なぜ映画化した?

2019年6月22日
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派手に突然変異だの、未知の生物だの、非現実的なモンスター・パニック作はもう慣れたものだが、最近ちらほらと見受けられるようになった、ごく普通の野生生物との対峙を描くホラーも増えてきたように感じる。本作は、超猛毒のブラックマンバが登場する。ちょっとした不注意で、若いカップルの大自然旅行が、阿鼻叫喚の地獄絵図と化すのである。

…ただそれだけの映画だ。登場人物は二人。舞台はほぼテントのみ。本当に予算の低そうなホラー(?)だが、90分の本編で流石にそれだけでは持たないと思ったのか、意外な方向へと舵をきる。
蛇の気をそらすために使った彼女の携帯電話に、浮気相手からのメールが届いているのである。この後、蛇も引くような若い夫婦のごたごたが始まる。

夫の心を落ち着かせるためか、「私、妊娠してるの!」と言う嫁。当然夫は「どうせ俺の子じゃないだろ!」と言う。

それに対して、「わからない」と答える嫁。アホなのか。嘘でも「あなたの子よ」というべきだろ。何を考えているんだ。

結局、首を絞めるまでに発展したごたごたも、蛇の動きによって中断したり、再開したり…何を見せたかったのだろうか。人間の怖さと自然の怖さの両方をテーマにしているのだろうが、それにしては弱すぎる。どちらも中途半端であり、何を伝えたくて、どういう経緯で本作の製作に至ったのか、知りたくて仕方ない。

Mina