劇場公開日 2018年4月21日

  • 予告編を見る

「近い将来朝鮮半島は赤化統一される!」タクシー運転手 約束は海を越えて 曽羅密さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5近い将来朝鮮半島は赤化統一される!

2018年6月30日
PCから投稿

今韓国では北朝鮮宥和派のムン・ジェインが大統領を務めているため、保守派の大統領であったイ・ミョンバクとパク・クネを逮捕して裁判を行っている。
ムンの師匠に当たる左派大統領だったノ・ムヒョンは検察の手が及びそうになり自殺したが、2人の公判開始日をわざわざ1年違いでノの自殺した5/23にしているので、復讐の意味合いまでこめている。

さらに本作の主題となった光州事件で住民を虐殺した罪で、ムンはチョン・ドファンとノ・テウの2人の軍事政権大統領をも時代を遡って裁いた。

本作では、善良で無抵抗な市民が一方的に軍に殺されているように描かれているが、実態は違う。
たしかに市民の死者は150人を超えるが、市民の一部が暴徒化して武器庫を襲って武器を奪い軍人や警察官にも少なからず死者が出るなど、なかば内戦状態に拡大している。
映画の演出も扇情的なので、本作だけを見れば軍はなんとひどいのか?当時の大統領のチョンはなんとひどい大統領なのか?とすりこまれそうである。
光州事件の市民運動は民主主義の名を借りた暴力革命に近い動きなので、当時から今まで北朝鮮の関与が疑われている。

『みずきの女子知韓宣言』という人気ブログがあり、韓国の記事とそれに付いたコメントを日本語に翻訳、掲載している。
このブログでは、現在の韓国の現状を憂えるバンダービルドというハンドルネームの韓国人の投稿をよく掲載しているのだが、それによると韓国で観客動員数1000万人以上の映画16本のうち、7本が反日か左翼傾向の映画だという。
もちろん本作は左翼映画として分類されていた。
なおバンダービルドの投稿は韓国は右派左派問わず全員が反日なので自由主義陣営の国家として恥ずかしいし、反日ではない韓国人の自分は韓国で生きるのがつらいといった内容である。

光州がある全羅道は韓国でも左翼傾向が強い地域として保守的な韓国人から嫌われていることをこのブログを通して学んだ。
実際に現在70%以上の支持をほこるムンでさえ、保守的な政策を掲げると全羅道でだけ15%ほど支持率が下がるらしい。

ムン政権のもと本作のような左派映画が大手を振って制作されているところを見ると、朝鮮半島は北朝鮮主導で統一されていく過程にあると見てまず間違いない。
また在韓米軍の動きもそれを裏付ける。
先日63年ぶりに司令部を竜山基地から50キロ南の平沢基地に移動させ、徐々に他の部隊も移し2020年までに100%移転させるようだ。
平沢は三方を川に囲まれている上、不自然なほど水泳施設や野球場・バスケ場・ゴルフ場が数多く設置されただだっ広い敷地のようで守りやすいとの話があるし、移転にともない人員の削減は大きく考えられる。
おそらくアメリカは韓国に自由主義の防波堤としての役割をもはや期待していないのだろう。
北朝鮮に対して主戦派といわれるボルトンはかねてから在韓米軍の撤退を主張している。
なぜなら在韓米軍があると北朝鮮を攻撃しても米軍基地に報復されるおそれがあり、人質みたいなものだからである。

どれほど先になるかは判然としないがいずれは共産主義の防衛ラインは38度線から対馬まで後退するだろう。
現在の日本国民にその意識があるかははなはだ疑わしいが、時計の針は回り始めた。
北朝鮮と韓国という2つの反日国家が1つの強力な反日国家になるから、我が国も今以上に強気で対応していく必要は出てくるだろう。
トランプ政権の間は北の核兵器は日本向けというよりもチャイナ牽制の意味合いが強いのでそこまで心配する必要はなさそうだが、わが国としては北朝鮮を口実に核武装する(「核武装する」と宣言して牽制する)チャンスではある。

現在ほとんどの韓国人は韓国主導の朝鮮半島統一を夢見ているし、日本人の一部も平和統一がされるかもしれないと淡い期待を抱いているが、アメリカが韓国を見捨てて北朝鮮を有効利用し始めただけである。

なお本作を観た日はたまたま『オンリー・ザ・ブレイブ』『ゲティ家の身代金』と史実を基にした作品を3本続けざまに観た。
最近はこの手の史実系作品では映画の始まる前に必ず「史実に基づく」とことわりが入るようになったし、エンドロールを見ていると一番最後に「事実から触発されて一部はフィクションである」といった内容が書かれていたりする。

「事実と違う」という批判をあらかじめ排除するための口実だが、逆を言うならどこが史実と改変されているかに作者の意図が読めるということである。

本作であれば市民が武器庫を襲って武装して軍人や警察官を殺したことだろう。
また市民だけが血の通った人間で、軍人には血も涙もないこともそうだろう。

映画はあくまで映画であり、本作のように国粋主義とは真逆のプロパガンダも世の中には存在する。

コメントする
曽羅密