「ムーグシンセサイザーの魅力、ポップコーン」スノーマン 雪闇の殺人鬼 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ムーグシンセサイザーの魅力、ポップコーン

2020年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 原作はハリー・ホーレ刑事のシリーズものらしいが、知名度の高さからかなり手抜きしてあるんじゃないかと想像する。それでもオープニングで湖に沈んでいく母親の自殺を目の当たりにした少年は誰なんだろう?と、ずっと気になるのです。そして9年前の映像に出てくるヴァル・キルマー演ずる停職中の刑事ラフトーといい、その謎が必要なのか?と、複雑に絡めてくる挑戦的なストーリー。

 マイケル・ファスベンダーとレベッカ・ファーガソンという有名俳優を配し、J・K・シモンズやトビー・ジョーンズといった俳優も脇役として贅沢に使っているため、ついつい観てしまう。アル中アナログ刑事と新人ハイテク女性刑事のコンビもいいけど、謎が多い二人。さらにミスリードだらけではあるが、基本的には不倫の末に身籠った女性ばかりが狙われているのが意味深・・・だからといって冒頭のシーンには繋がらないので、大人しく鑑賞するだけとなりました。

 つまらなくはないのですが、前半部分だけでこの人が犯人だろうと予想はできるものの、ミスリードと意味不明シーンによって混乱するばかり。首がない死体とかグロ映像を呆気なく見せてくれるけど、ストーリーが複雑すぎてよくわかりません。それに雪に囲まれた一本道なのに、なぜ犯人とすれ違わないかとか、身持ちの悪い女を狙うことに固執しすぎだろ!とか、OPのトラウマと動機が矛盾していることが残念な部分でありました。

kossy