セブン・シスターズのレビュー・感想・評価
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【作品のディストピア世界観や設定が秀逸なる、恐ろしき近未来SFアクション映画。脳内フル回転で観るジェットコースタームービーでもある。】
■舞台は近未来。
人口食料が原因で多生児の出産が相次ぐ世界規模の人口爆発と食糧不足を受けて、欧州連邦は1家族につき子供1人のみとする「児童分配法」を施行する。
そんな中、ある病院で7つ子が誕生する。
母が死亡し、祖父(ウィレム・デフォー)に引き取られた彼女たちは児童分配局に見つからず生き延びる方法を教え込まれる。
祖父は七つ子に”月曜"”火曜”・・・”日曜と名付け、外に出るのは一人だけというルールを作る。
◆感想
・ノオミ・ラパスが1人7役で一卵性の7人姉妹に挑戦。優等生”月曜"やヒッピー、武闘派、天才エンジニアなど、同じ顔にバラバラの個性を持ったキャラクターを巧みに演じ分けているのだが、慣れるまではやや混乱する。
・が、物語が進むにつれ内容の理解も進み、面白くなる。
・カレン・セントマン(ノオミ・ラパス)は名前の曜日に銀行に出勤し、その日在った出来事を帰宅後に共有するシーンも面白い。
・だが、同僚のジュリーがカレン達の企みに気付き、”昇進”を譲れと”月曜”に脅しをかけてくる。
そして、”月曜”翌日出社した”火曜”は戻って来ない。
ー クダラナイ男である。で、アッサリ児童分配局に射殺。-
・児童分配局は”七つ子”を無かった事にするために、彼女達の住居に押し入って来る。
ー この辺りは迫力がある。次々と凶弾に斃れる”七つ子”達。
だが、”月曜”の恋人である警官エイドリアンと”土曜”がSEXした際に、彼から情報を吸い上げ児童分配局のシステムに侵入するのである。-
■恐ろしきシーン
・児童分配局が、多生児を人工保存すると民衆に伝えながら実は、焼き殺していた事が分かるシーン。
・”月曜”が一人生き残るために、児童分配局を支配するケイマン(グレン・クローズ)と”契約”を交わしていた事が分かるシーン。
ー だが、その企みに気付いた”木曜”は”ケイマンが行っていた事をパーティー会場で流すのである。-
・ラスト、生き残った”火曜”と””木曜”とエイドリアンが、”月曜”が遺した双子を眺めるシーンは少しの希望を感じた。
<良く出来た近未来SFである。
だが、今や日本を含めた先進国は将来の人口減少に伴う高年齢化問題が深刻化し、一方行進国は今作で描かれているような、人口過密による食糧難に喘いでいる。
皮肉なモノである。
原題:”What Happend to Monday”ウーム。>
この映画の世界でのウクライナとロシアはどうなっているのだろうか?その点を考慮すると、笑える話だ。
話がデタラメなのは許さるが、脚本がチープ過ぎる。要は背後から『ワァ』と脅かすだけの話。そして、グロい。
そもそも、こんな全体主義国家なんてありえない。資本主義の終焉なのだろうが、こうなる前に、
最後のバブルが弾け、何度もスタグフレーションが訪れ、また、何度も戦争が起こって、最後に世界は破滅する。こうなる前に。
子供を整理するなんてあり得ない。その前に老人が対象になるだろう。こんなことやった国が既に10年以上前にあったし、それは結局駄目と判断されたはずだ。
人口が増加すると世界が壊れると言うイデオロギーは、先進諸国、つまり、この監督の出身国のイデオロギーだと思う。そんなに、発展途上国が邪魔なのだろうか?
この映画の世界でのウクライナとロシアはどうなっているのだろうか?その点を考慮すると、笑える話だ。
戦争が起これば、誰もいなくなり、問題も解決すると言いたいのか?兎に角、出鱈目な話を時間かけていちいち説明するなと言いたいし、テロだけで問題を解決するな!
社会変革は法律を変える事では無い、教育と社会運動から始まると僕は思う。
すごい設定、そしておもしろかった、
まずはおじいちゃんがすごい(笑)。
でも娘たちは前日にあったことも次の曜日の子にシェアして伝えないといけないし、すごく大変そう。
ひとりのヘマでみんなが巻き込まれる悲惨な立場。
外では個性も消して、葛藤を持ち続けて、「みんなでひとりの女性」を共有して生き抜くためにずっとそんな生活。
「姉妹」の間で言い合いも、そりゃあるだろう。
現実にあると耐えられない境遇。
大人になって働きだしてからがドキドキソワソワ、当局に見つかる展開も早かったけど、そこからが長くてその後どうなるかのハラハラ具合が増していった。
不幸にも姉妹の人数も減っていって、仕事で誰がどうしてるか、誰と付き合ってるかも姉妹間でわからんようにもなったり、当局も迫ってくるし、終盤にかけてその追い込まれる流れが怖くもあった。
そして、最後には何人残るのか。
でも、大きくなるまで時間はかなりあったんだから、いざという時の脱出方法とか隠れる装置とか段取りとか、もっと備えて考えて練習しとけばよかったのに、とも思ったが。
週の始まりはMonday…
原題や始めの方に結構ヒントが隠されていて、終盤にはやっぱりな〜っていう展開。
我が子への愛は、姉妹の犠牲も厭わないのか?という部分に疑問を感じたが、母親とはそういうものなのかな…と考えさせられた。
しかし始めから7人で手を組めば、全員が助かったんじゃないかと思われるのは私だけだろうか…
息を飲むスリリング
政府が極悪非道。
関係ない人まで殺されまくり。
出産は一人のみっていう設定から、
ここまでバンバン殺し合う必要あるの?って訝るが、
後半で納得。そもそも当局は最低な組織だったんだね。
7つ子それぞれの個性も感情もよく想像できた。
それぞれの人生を追って見るので、
余計に悲しい。
設定が面白いのが何よりだが、
内容も息を飲むスリリングで鑑賞時間があっという間だった。
月曜日はお風呂を焚いて、火曜日はお風呂に入る♪
月曜日に何が起こったんだ?という原題が目に飛び込んできて、俄然推理力を働かせようとするも、誰が何曜日だかさっぱりわからない状況。ノオミ・ラパスが1人7役を演ずるという特異な設定であるものの、それぞれ優等生、ヒッピー、反逆者、天才エンジニア、パーティガールなどとといったバラバラな個性を持ち合わせているらしく、髪型によっても徐々に区別がついていき、『おそ松くん』よりはわかりやすい多生児となっている。
7つ子を産んですぐに両親は死亡したため、祖父であるテレンス・セットマン(ウィレム・デフォー)が育てることを決意。「命名もするんですよね?」「決まっておる。月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜、そして日曜じゃ」などと、短絡的な祖父であったが、人口過剰+食糧不足となった2073年の欧州連邦は、一人っ子政策を推し進め、2人目以降の子供は冷凍保存して、人口が落ち着くまで眠らせるというのだから、かなりの覚悟が要る。こっそり隠れて7人とも育てるには、外出するのは週1日のみで、カレン・セットマンという名前で1人を演じ切る必要があったのだ。
幼少時代のカレンも描かれていて、木曜日が勝手に外に出てスケボーを楽しむシーンがあるのですが、なんと彼女は左手の指を切断してしまうという大怪我を負う。傷を作ったら、皆で同じ傷を作らねばならない!と、他の6人の子の指を切断しなければならなくなった。これがまた痛々しいシーンでして、北野映画の指詰めシーンなんて目じゃないくらい凄まじいものでした(個人の感想です)。学校へも通い始めるカレン。彼女たちは小型ビデオに録画して、情報を皆で共有するという作業にも徹しています。だけど可哀そうなのは日曜日。大人になるまで全く学校に通えないんですもんね・・・
30年後、彼女たちは銀行関係の職場で働いています。月曜日は月曜に・・・といった具合に。で、日曜日は何していたのでしょう?まさか毎週ショッピングに出かけていたとか?彼女だけは性格が変わってしまっていてもおかしくないですね。仕事しなくてもいいですから。ただ、土曜日がパーティ好きなので、酔っぱらった後始末をしなければなりませんが・・・
ある日、月曜日が帰宅しなかったことから大きな展開となります。翌日、火曜日は月曜日の足取りを探るべく仕事に出かけ、なんと児童分配局に捕まってしまうのです。やがて、分配局の殺し屋どもとカレンとの死闘が始まるといった展開。密告者は誰なんだ?というサスペンス要素も含んだアクション満載の内容へと発展するのだった。特に印象に残るのは電子レンジ爆弾とか、指紋認証式の銃を撃つために倒した相手の指を切り取るところでしょうか。
斬新な近未来SFでもありますが、一人っ子政策というのは実際に中国で行われていた政策。例外措置などもあったものの、管理社会には間違いない。それがヨーロッパ規模で行われるといった設定なのです。冷凍保存するくらいなら、日本に送ってくれれば喜んで里親つけますよ!と、現代の感覚ではそうなってしまいそうですが、少子高齢化に無策の政府じゃ無理ですよね。
【2017年11月映画館にて】
思いの外激しい物語
話題になったのだろうか?全然知らなかったけど思いの外面白かったです。
しかも、かなり激しい展開で姉妹がどんどん死んでいってしまうんですね。
人口増加とか、オチとかの大枠の設定は目新しい物はないけど、7つ子という設定やマンデーの
居なくなった理由などワクワクする設定を盛り込んでいて最後まで飽きずに見られました!
どんどん死ぬ
児童分配法が決まり、1家族子供は1人まで。
それ以外の子は人口が減るまでは冷凍保存される世界。
そんな中、7つ子で生まれた女の子たち。
母親は産み亡くなり、父親は誰かわからず、母役のおじいさんが育てることに。
口の硬い医者のおかげで、全員が曜日の名前をつけられ、名前と同じ曜日の日だけ外に出る、外に出る時は母親の名前、カレンを名乗り、全員が外ではカレンとして生きていくお話です。
そんなある日月曜日の行方がわからなくなったのがキッカケで、2人同時に外に出ると言う、幼少期に指を無くした時以来の出来事からどんどん話が進みます。
誰が裏切り者だったのか、みんなが月曜日を助けるために動いていたのに次々にみんな殺されて行きます。
日曜日が死んだ時、吹き替えだと【日曜日ぃぃ】って言いながら別の曜日の人が泣いてて、日曜日ぃぃて。ってなりました。笑
外に出て逃げ回っていた時のカレンは、いつも鍛えてるカレンだったので、体力があるからあれだけ走り回れてたけど、他の曜日の子だったら絶対あんなに動けませんでしたね!
極秘任務とか言ってる割にめちゃくちゃ大人数で攻めてるし銃打ちまくりだし、普通の街中のマンションでの銃声音とかすごいし全然、極秘になってない!ってなりました。
最後残ったのは木曜日と、施設の中の目をくり抜かれた火曜日、あと、彼に恋に落ちたのがきっかけで、自分1人で動きたかった月曜日。
施設の中の出来事を児童管理局で働く彼と木曜日が手を組み、施設に潜入。
そこでは、冷凍保存されているはずの子供たちは、次々に焼き殺されていました。
それを木曜日は録画し、格闘の上、この計画の総理立候補のケイマンがステージで、演説中に焼き殺す映像を流すことに成功します。
敵に打たれて死んでしまった月曜日はお腹に子供がいました。
その子供を守りたくて、自分だけがカレンとして行きたいとなり、彼を愛していたため、このようなことをしてしまったのでしょう。
そして、ケイマンは死刑判決と共に、児童分配法もなくなり、火曜日と木曜日は生きていけることになり、月曜日のお腹の中にいた2人の赤ちゃんは、殺されずに無事でしたとさ。
めでたくないけどめでたいね。な話しでした。
もっとサスペンスよりなお話なのかな?と思っていたのですが、思っていたより、アクションシーンだらけでした!
すごい戦います人が。そしてすごい死にます人が。
設定はすごく好きな話でした。
まぁつまらなくはないけど、ずば抜けて面白いわけではないです。
まぁまぁくらいでした。
意外とがっつりアクション!
あらすじからは想像できない、しっかりアクション映画!
姉妹で幸せになれるのかと思いきや、次々と死ぬ!!
ラストのシーンで納得感が得られてなんとかまとまった。。
仕方のない犠牲
主演のノオミ・ラパスが一人七役しているわけだが、七つ子それぞれの個性を巧く使い分けて演技しており素晴らしい役者だと感じた。
この作品は人口過多により食糧生産が追いつかないため一人っ子政策が行われた近未来が舞台である。余分に生まれてしまった子どもは将来地球の資源が回復し豊かに暮らせるその時まで冷凍保存されるという仕組みになっているが、実際は冷凍保存ではなく焼却処分されていることが後半で明らかになっていた。
この作品の悪役として登場する児童分配局のケンマイは最終的に焼却処分が世間に知れ渡り死刑判決がくだるが彼女の行いは果たして間違っているのだろうか。
倫理的な観点でいえば勿論間違っているが、人類の生存のためには仕方のない犠牲であり、多生児が多く生まれる時代が続くのであれば子供達を保存するのにも限りがあるため彼女の行いは理にかなっているのではないだろうか。作中では富裕層と貧困層で大きな経済格差が窺える場面があるが、この政策が崩壊した後の世界ではより多くの貧困家庭が生まれ苦しむ人々が増えていくだろう。
なにが善で、なにが悪なのか。。
少子化、人口減少危機が叫ばれる現代日本を生きている人間としては、人口増加?望むところじゃない!という印象ですが、世界レベルで見ると、人口爆発、食糧危機は決して非現実的な話ではないんですね。。将来こんな突飛な意見が民衆の支持を得る可能性も。。と考えると本当に恐ろしい・・。
ストーリーの方は、最初の方でマンデーが他の兄弟たちを亡きものにして、自分が一人のカレンになろうとしてるんじゃないか?と薄々思ってて、実際にそうだったことにはあまり驚きはしなかったけど、あずけられた子供たちが「冷凍睡眠」ではなく、「焼却処置」されていたというとてつもなく衝撃の展開。。衝撃的すぎて、しばらく話が入って来ませんでしたね。
何が善で、何が悪なのか、、何の罪もない子供たちを亡きものにする団体が善で、ただ生きたいがために7人1役の人生をおくる人間が悪、、人の倫理観なんか容易く歪んでしまうかもしれない。僕たちが善悪を判断するときも、とてつもなく大事なことを見落とししまっているかもしれない。いろいろ教訓になる作品でした。
そして、最後のシーン。分配法はなくなり罪もない子供たちが亡きものにされるという悪夢は去ったものの、赤ん坊たちがペットが飼育されるように縦横に重ねられた透明の箱に入れられている映像に、なにか人生を管理されているような感覚を覚え、本質は変わっていないような一抹の恐ろしさを感じました。
劇中のフライデーの最後の言葉、「これだけが私達が生きていた証だから」がとても印象的でした。
最後に、今回は吹替で見ましたが、朴璐美さんの声七役は凄かったですね!やっぱり声の仕事はプロがやらないとね!
悪魔のシナリオ
多子妊娠が遺伝子組み換え食物の副作用なら子殺し以外に打つ手や知恵はないのでしょうか。虹彩認証用に目は繰りぬくは幼子の指は詰めるは、やりたい放題、映画は所詮エンタテインメントとはいえ過激さを求めるあまり人として越えてはいけない一線を越えてしまいました。近未来のディストピア、産児制限、二子以降は焼却処分とはかのアウシュビッツも真っ青、まさに悪魔の描いたシナリオ、映画でしょう。
ノオミ・ラパスの迫真のアクションシーン、映画技法が優れているだけに始末に悪い。
ハリウッドもさすがに躊躇したのか無名のノルェーの監督を抱きこんで自分たちは責任逃れでしょうか、子殺しで銭を稼いじゃいけません。星なしどころか創ったことを恥ずべき映画です。
ウィレムデフォーは最高
発想は面白いけど突っ込みどころ満載。
月曜の気持ちを考えたら動機は分からなくも無いが、最後は美談として語られてるのも何だかなあ…って思いました。火曜と木曜以外の子たちの無駄死に感が否めない。
月曜日から日曜日
人口爆発による一人っ子政策によりある7人の姉妹を狂わせてしまう話。
月曜日から日曜日まで1人ずつ自分の曜日だけ外にでる
誰かが指を切ったらみんなも指を切る
7人で1人の人間
1人7役はすごかった!
1人1人キャラクターが引き立っていた
でもとにかくグロかった
題名にもあるようにマンデーが自分そして子供を守るために姉妹を裏切る話
灰色
灰色の未来
人工爆発による2073年の世界
増え続ける人口に高い生活水準を保ったまま地球で暮らすのは無理かも
人間社会の行く末を誰が責任を持ち、決めるのか
誰かが全ての人間を管理していかなければ生きていけないのかもしれない。
もし人口増加が止まらず、将来産まれてくる子供や生きてる人間が生きることに制限を設けられたら?ともしもを考えさせられた。
姉妹バンバン死んでくし、生き残る奴が誰かも大体予測がつく。
オチの黒幕も火曜日への刃物が出てきた時とアンロックの為の目玉が出てきたシーンで。
何でだろう?って肝心な所が最後まで分からなかったけど、
そうかーだから主人公は全員姉妹だったんだ、そりゃ将来考えたらこの入れ替わり生活は無理がある、成り立つ分けないと納得した。
そりゃ共有は不可能だし嫌だね。
PR見て、強制一人っ子政策に抗う7人姉妹の華麗なチャーリーエンジェル並のドタバタ劇を想像してたら全然違った。
あの姉妹は手強いわよとかいうシーンあったら手を組んで撃退していくのかと思うじゃん!
でもビル跳び移る姉妹には生き残ってほしかった…ハードボイルドな雰囲気でカッコよかった。
そういうキャラがいたら被るから仕方ないのかも知れないけどー!
She is all about us. ノオミ・ラパスが素晴らしい!
ノオミ・ラパスが1人7役演じる近未来のディストピア物です。意外とサスペンス・アクションしてます。一番最初に「遺伝子組み替えの食料の影響で多産が増えて人工爆発が起こった」という時代背景が一気に説明されるので何かイマイチそうな雰囲気で始まるのですが、観ていて次第に引き込まれました。
7つ子というとおそ松さん以上の姉妹ですがキャラが一人一人異なっているんですよね。最初は誰が誰だかわからなくても、キャラが立っているので観ている内に区別が付くようになります。分かりやすく演じ分けてるノオミ・ラパスってスゴい!
ストーリーとしては犯人が途中で予想が付くのが残念!更に政府がやってる「クライオスリープ」の実態も予想通りです。でもリーダーっぽいサンデーが速攻殺されたのはビックリしました。その曜日のキャラが自分の曜日に殺されていくのかと思えばそうでもなかったですね。
1日何があったか皆で報告しあってるはずなのに、マンデーだけ彼氏作るって可能なのかな?なんてツッコミ所は多々あるのですが、気にせずに楽しめばいいと思います。時代背景は複雑にしてても、姉妹を裏切った理由は分かりやすくなってましたね。時代が変わろうと人間の根本は変わらないってことかぁ。でもこの映画、最終的にグレン・クローズは悪事がバレて捕まっても人口爆発の問題は何ら解決してないですね。
多分自覚のない方が多いでしょうけど今の日本は国が滅ぶレベルの超少子高齢社会なので、実際問題この映画のように子供がいっぱい産まれるのは羨ましい限りだなっと思いました。産んで育てる方は大変だろうけどね!
よかった
結末を知ると、なるほど〜と思わなくもないのだが、殺し合いが始まった途端、知性が下がる感じがした。もっと何かいい方法があったのではないだろうか。一人の人が演じているとは思えないほど演じ分けがすごかった。
彼女らがクラスマンションの秘密基地感がよかった。
多子化問題だからと言って一人っ子政策は高齢化社会になるから二人っ子にして現状維持にした方がいいのではないだろうか。
昨今のディストピア作品の中では良作
出た!安易な横文字改題!
本作冒頭で「WHAT HAPPEN TO MONDAY?」という原題を知ってまず最初に思った感想である。
「何が月曜に起きたのか?」という題名は1週間の初めの月曜日に7人姉妹の1人である「月曜」の身に何が起きたのか?という2重の意味がかかっていると思うのだが、こなれた邦訳にできなかったのか、結局は件の邦題になってしまった。
それなら日本語の題名で「7姉妹」じゃ駄目なのか?
主演はノオミ・ラパス、彼女の出世作である原作小説の本国スウェーデン版『ミレニアム』3部作は未だ観ていない。
小説は3作全部読んだし、ハリウッドリメイク版の第1部『ドラゴン・タトゥーの女』は観ているのだが、自分の中のリスベット・サランデルのイメージとラパスの外見がどうにも折り合わない。
筆者の思い描くリスベットのイメージはハリウッドリメイク版のルーニー・マーラの方が近いが、評価が高いのはラパス主演のスウェーデン版である。
作者のスティーグ・ラーソンが死んで大分経つが、近年第4部『蜘蛛の巣を払う女』を別人が書き上げ、それをハリウッドが配役を一新して映画化するのだとか。
とはいえこの代表作以外は、エイリアン前日潭であり『エイリアン コヴェナント』の前編でもあった『プロメテウス』から始まり、ブライアン・デ・パルマ監督スリラー作品の『パッション』、アクション作品『デッドマン・ダウン』、やはりスリラー作品の『ラプチャー 破裂』とラパスの出演作品を観ている。
たしかに演技はうまいのだが、なんだかいつも顔も含めてゴツゴツした印象しか受けず、『プロメテウス』はまだしも他の作品では観ていてヒロインには向かないなと思うことが多かった。
『ラプチャー』では恐怖の演出よりも恐怖にひきつるラパスの顔の方が怖い。
しかし、本作は久しぶりに彼女がハマり役のように思える。
ただし本作でもあったボカシ付きの過激?なラブシーンはいらない。
なんで小さい時にあれだけ可愛かった7人の少女が大人になって男性ホルモンを注射されたかのようにごっつい女性になってしまったのかはさておき、話の筋はなかなか面白い。
最近腐るほど存在して本当に腐っているディストピア作品とは違い、同じディストピアものながらも一工夫も二工夫もあり単純ではない。
人口過剰に食料生産が追いつかないため1人っ子政策をかかげ、遺伝子組み換え作物で食料増産を計ったらそれが一卵性多生児出産につながってしまったという皮肉な結果になる。
2人目以降は「クライオスリープ」で眠らせる児童分配局預かり(実際には殺していた)になるため、祖父さんのウィレム・デフォーが産まれた7つ子を訓練して1人の人格になるよう育てる。
そして、その真実が分配局に予見することで物語が動いていくという凝った設定である。
そりゃあお腹に7人も赤ちゃんがいれば出産時にお母さんは死んでしまいそうだ。
いやいやむしろその前に十月十日も母体が持つのか、未熟児のある程度の時点で帝王切開が必要そうだが…と後から冷静に考えると突っ込みどころ満載なのだが、1週間に7人を当てはめるのが必要不可欠な絶対条件なので目をつぶる。
また7つ子ならあそこまでくっきり7人が7人とも性格が違うとも思えないが、あるいはそれも遺伝子組み換え作物の影響だろうか?
他にも観ていて不思議に思ったのは、普段「月曜」とベッドを共にしている恋人のエイドリアン・ノレスは処女の「土曜」を抱いて違和感は感じなかったのだろうか?という点である。
あとは児童分配局の面々が総じてポンコツ。
追いつめる指揮官のジョーも大人数を繰り出しながらほぼ素人の姉妹にまんまと裏をかかれたり、局員にも相当の犠牲者を出している。
「木曜」に施設内に踏み込まれて死んだ振りをされてそれに引っかかった抹殺担当の局員2人も機械であっさり消去されたりする。
ただ上記の御都合主義は、姉妹側もほとんどが死んでしまうことを考えれば昨今のSF作品の中ではマシな方だと思う。
最後に子どもを身ごもった「月曜」が止むに止まれぬ想いから他の6人を裏切ったことが真実として明かされるわけだが、本作を愛の作品へ導く意味でそれ相応に説得力がある。
ラパスの演技とごっつさを活かし、アクションも交えてたたみかける構成は全く飽きさせない。
本作は漢族の1人っ子政策を意識していることは容易に想像できるし、実際2人目の子どもを役所に届けられずに無戸籍人口が多数存在したり、わざと出生届を送らせて2人目が産まれた時点で双子として届けるなど様々な問題を抱えている。
さすがに日本以上の急激な少子高齢化を招きそうなので、最近になって第2子出産を許可する政策に転換したが、産まれた子どもの経済状況を気にする都市部住民はむしろ2人目を産みたがらず、内陸部の貧しい農村家庭では人口が増えそうな状況でますます都市と農村の貧富の格差が開きそうである。
また先進国はどこも少子化していて、人口が増えているのは基本発展途上国である。
東南アジア諸国は日本が援助の一環としてインフラ整備をしたので順次発展していくにつれてある程度人口増加に歯止めがかかる可能性が高いし、いずれ人口が漢族を抜くと言われるインドも着実に自ら経済発展しているので同様である。
問題は欧米が搾取するだけでまったく経済発展を援助してこなかったアフリカである。
インフラが整備されていないので工場などの労働施設自体が少なく、成人年齢に達しても職につけない。だから現在はヨーロッパへ押し寄せているのである。
むしろ食糧難になるとして起こりうるシナリオは産児制限ではなく自国民の囲い込みと他民族の追い出しである。
職を奪われ文化を壊されるという理由から世界で既にその兆候は表れている。
ただ希望的な観測もある。
シンギュラリティと呼ばれるAIやスパコンが発展することでエネルギーフリーの世界が訪れるという展望である。そうなると食料生産能力も飛躍的に増大する。
いずれにしろ筆者は本作のような未来は到来しないと推測している。
ラパスを含めて制作側は起こりうる未来として本作を観て欲しいようだが、筆者の中ではSF作品の1つとして単純に楽しむ作品である。
最後に1点、改めて予告動画を観ての感想になるが、察しのいい人は予告を覚えていて本作を観ると誰が黒幕か早々にわかってしまうかもしれない。
ノオミ・ラパスお疲れ様…
1人7役だとギャラも7倍になったりしないのかなと思いながら見ていた。
ノオミ・ラパスの演じ分けはもちろん見事だったけど、子役の子も巧いなぁと感心しました。
ストーリーは御都合主義展開も多いし、正直先は読めたけど、1シーン1シーンはワクワクしたし、重めのアクションもカッコよかった!
タイトルは原題のWhat happened to Monday?の方が洒落てると思うんだけど、ネタバレになってるのかなぁ…
原題がいいよね
"What happened to Monday?"っていう原題いいよね。邦題も「月曜に何が起きたか?」で良かったんじゃないかな。
ディストピアものといえばそうだけど、日本でも間引きはあったし、一概にディストピアとも言えないよね。そういう気持ちの悪さが良かった。
最初は「順番に死んでって最後独りになんのかな」と思ったけど、そう単純じゃなかったね。
恋愛模様もあったり、ものすごい災難だけど不幸中の幸いで男性を知ったり、そういうところが良かったな。
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