劇場公開日 2017年9月30日

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「タイトル通りの映画だった」ヴェンジェンス KIDO LOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タイトル通りの映画だった

2020年5月12日
PCから投稿

そして全てが予測通りに進んでいく映画だった。だから映画をたくさん見てる私なんかからすると結構退屈してしまった。またこういう手の映画は過去に何回か見た。 カメラから演出から音楽の使い方から何もかもが映画の学校で習った通りという印象を受けた。しかしシナリオの書き方は教科書以下だったな。教科書通りならもう少し主人公がピンチに陥っている。でもまあ見終わって腹も立たなかったから悪くはなかった。主人公がやったこととラストの哀愁感みたいなものの矛盾のような何かそういったものがあってそこんところが少し独特のテイストがあるように感じがした。
ばあちゃん役が意味ありげなんで実は犯人たちを影で操っていたとかと思ったら肩透かしだった。原告側の弁護人があまりにも無能なので相手側の弁護士から買収されてるかと思ったら違った。弁護側があまりにも無能過ぎるのでおかしくてしょうがなかった。母親がいかに娘思いの母親であるかお友達を呼んで証言させればよかったじゃないか。そうすれば娘の前で売春などするわけがないと立証できる。 近頃じゃあコンドームなしでやらせるのが流行ってるのか?地面で?そんなことは捜査の段階でわかるだろう? 黙秘したなら黙秘した事が口裏合わせのためだって法廷で追求できるだろう? 男が何人もいて女一人のためにあれが正当防衛か?ありえないだろう?・・・敵の頭を打つ前に自分の頭を撃てや。
これがそこそこ見れる映画になったのはひとえにニコラスケイジのおかげである。この主人公のクレバーでもなければパワフルでもないそしてヒーローでもないキャラクターを自らの演技で見事に作り出した。このキャラクターの魅力は絶対に脚本に書かれていたものではなく俳優が自ら作り出したものである。ニコラスケイジえらい。もしかしたら脚本には主人公がピンチに陥ってそれを覆すというシーンがあったかもしれない。しかしそれだとあくまで平凡な男というこの人物のキャラクターを壊してしまうのでニコラスケイジがそのシーンをカットしてこのようにしたのかもしれないと思った。ま、いずれにせよ日本のテレビの仕事に追われているタレント俳優では絶対にできないことである。 若者よムービースターになりたかったら日本を去れ。

タンバラライ